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本日紹介いたしますのはこちら、「I.C.U.」第2・3巻です。
作者はタイム涼介先生。
エンターブレインさんのビームコミックスより刊行されました。

さて、霊感は一切ないものの、それだけに霊体に関して絶対的な力をもつ仁、知識は素晴らしいものの空気を読む力にかけていた為に研究チームを追われた心、そして霊体を見る力に長けているものの、身を守るすべをもたなかったアミノの三人で作られた除霊チームの日常を描く本作。
それぞれの力を活かし、トラブルもあるものの仕事は順調にこなして行き、経済状況も上向きになってきました。
そんな彼らの前に、最大の危機が迫ってしまうことになるのです。

とある依頼を受けたところ、仁は袂をわかったかつての師と再開することになりました。
一度壊れた関係を修復することはかないませんでしたが、人間のクズだと見下げていた師にも様々な事情があることがわかりまして。
このまま除霊業を続けていたら、自分の体もどうなっていくかわからないかも、なんて考えもよぎるのでした。
ともかくそんな師との確執もありながら、依頼の団地丸ごと除霊は成功。
いつも通りの日常に戻っていくかと思われたのですが……

母が口癖のように呟いていた言葉。
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「私はあなたに何もしてあげられないわ」。
街中で、あるいは家の中でそう呟く母。
何でいきなりそんな言葉を呟くのでしょうか?
聞き返してみても母はなんでもないわとはぐらかしたり、時にはこっち来ないでと怒鳴られてしまったりします。
何でそんな残酷なことがいえるんだ?
今になってもこの記憶は、心を悩ませています。
怒鳴られてから数日後、母はたおれ、そのまま亡くなりました。
ただただ悲しかったものの、その言葉が与えたあまりの衝撃に、心はその記憶に蓋をしていたのでした。

仁、心、アミノの三人の共同生活もすっかり慣れてきました。
とりとめもない会話をしながら食事を楽しんでいたところ、突然電話が鳴り響きます。
仁が受話器をとったところ、電話は無言のまますぐ切れてしまいました。
いたずらか?とおもった矢先、再び電話の呼び出し音が。
もう一回電話をとった仁は、大丈夫ですか?しゃべれませんか?と電話口にといかけてみると、その受話器から聞こえてきたのは
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「変態!ロリコン野郎!!」と言う罵倒の言葉だったのです!

その後もそんな感じのいたずら電話がひっきりなしに入ってきます。
オマケに仕事を受け付けるメールも、罵倒のメールがびっしりと入れられているではないですか!
一体これはどういうことなのでしょう。
心が慌てて調べてみると、その悪戯の原因はすぐ見つかりました。
先日の団地除霊の際に、ぶつくさ言いながら除霊の様子を撮影している男がいました。
その男が、間近で霊を見て倒れそうになったアミノを仁が抱きとめたシーンをピックアップし、虚ろな目で涎をたらす少女は薬物中毒じゃないか?以前詐欺師として祭り上げられた過去がある仁が、今度は監禁や暴行をしているんじゃないか?と面白おかしく装飾してスキャンダラスに仕立て上げていたのです!
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まとめサイトまで作られたこの状況、騒いでいる者たちも彼らなりの正義感で動いているため一層性質が悪く……
どうすればいいんだと心が頭を悩ませていると、仁はおもむろに電話をかけ始めます。
こんな日がいつか来ると思ってた、と言いながらかけたその電話先は……警察!
そして仁は言うのです。
俺の豊富な人生経験を元にした持論だけど、自首は最強だ。
仁の判断で、三人はいきなり警察で事情聴取される羽目になってしまうのです!!

警察の追及は厳しいものでした。
なんと言っても問題は、アミノの年齢。
仁や心は、彼女の名前以外のことはほとんど知らなかったわけですが、なんとアミノは17歳!
未成年と言うことで、色々と問題が湧いてくるわけです!!
もちろん心なんかは知らなかったと弁明しますし、アミノは「声をだすと霊がよってきてしまう」と言うt強情声を荒げることこそできないものの、筆談で必死に自分の意思で仁の所にいたことをアピールします。
最初は警察たちもそんなことは信じなかったものの、思わずあげてしまったアミノの声によって引き起こされた霊現象なんかもあって、何とか事件性はないと言うことに落ち着きました。
とは言えアミノは紛れもない未成年。
仁たちのところへ、ではなく、親御さんが呼び出されて自宅へ連れ戻されてしまうのです!
しかも悪いことに、仁は騒ぎの張本人と言うこともあって、世間が許さないだろうとしばらく拘留されてしまう事に。
もちろん晴れて解放されても、アミノが元通り任の事務所で暮らすのは難しい状況です。
と言うことは、アミノの霊を呼び寄せてしまう体質を打ち消していた、仁の霊を寄せ付けない力が及ばなくなってしまうと言うこと。
このままでは問題が発生してしまいそうですので、とりあえず仁は自分の対霊能力の染み付いた衣服をアミノに送って凌ぐことにしたのですが……

逆風吹き荒ぶ仁の拘留中、追い風もありました。
仁の事件を受けてのテレビ番組に、謎の男キセノタキオが出演して仁の擁護をしてくれたのです。
彼の霊能力は本物だ、むしろ、彼だけは……と。
キセノも霊関係の書籍をたくさん出しているのですが、キセノはごく初期段階の、まだ会話ができる霊を浄化するのが精一杯なのだとか。
キセノができるのは、話の通じる霊に伝えることだけ。
「私はあなたに何もしてあげられない」と。
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その言葉は、心の母親が呟いていた言葉と、まったく同じ……
そう、母は心にあの残酷な言葉を投げかけていたのではなかったのです。
母は、心を守るために、さまよう霊を遠ざけ、心に近寄らせないようにしていたのです!
その事実を知った心。
彼の胸に重くのしかかっていたその過去は、キセノの言葉によって洗い流され、温かな思い出へと川って言ったのでした……

そんなキセノが、霊体となって心の前に姿を現します。
そして心と仁にあるおねがいをしてきたのです。
その願いごとは、かなり衝撃的なものでした。
キセノの父親が、狂気に駆られた結果
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その体を悪霊の巣窟と変じさせてしまい、病院を丸ごと……!!
このままではキセノと彼の父だけではなく、病院にいる多くの人の命が危険です!
心は何とかそれを救いたいと思うのですが……

さらにそのとき、アミノにも危機が迫っていました。
入浴後、いざ着替えようとすると仁の力入りの服がありません。
なんとアミノの母親が事情も知らず、すべて洗濯してしまっていたのです!
このときだとばかりに寄り集ってきた悪霊はアミノだけでなく、アミノの両親まで毒牙にかけ……!!
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キセノとアミノに同時に迫る危機。
果たして仁と心はこの窮地を救うことができるのでしょうか!?

と言うわけで、クライマックスを迎える本作。
スキャンダルと言う、厄介さでは霊よりも格段に上なピンチは、キセノの助けもあって何とか脱することができました。
さらに心の心にずっしりとのしかかっていた過去からも。
ところが問題はそれでは終わらなかったのです!
未だかつてない、大量の霊たちの侵攻!
まさにこの戦いは、数々の出来事を乗り越えて言った心たちの成長の結果を見せる正念場!
仁と心はアミノと合流し、キセノを助けることができるのか?
新たな切り口で繰り広げられたホラーアクション、ついに完結です!!

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恐怖とアクション、そして三人の成長と絆を描く本作。
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