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本日紹介いたしますのはこちら、「いきいきごんぼZ」第1巻です。
作者は陸井栄史先生。
秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行、週刊少年チャンピオンにて連載されています。

さて、本作は13年2月に発売された「いきいきごんぼ」の第2巻に当たる作品です。
装いも新たに……とか言うことはなく、連載している雑誌の方でもいつものお話をやりながらいきなりタイトルを改題して読者をビックリさせました!!
一応この単行本から一同が2年生に進級しているのでキリがいいといえば言いのですが……
変わったことと言えばタイトルと、帯にも書かれている通り表紙に女性キャラを持ってきて表紙買いをワンチャン狙えるようにしたくらい。
中身はいつものように、どうしようもない三人組の日常を描いております!!

というわけで、新年度が始まりました。
吏毘堂たちも今日から二年生。
部活とかも何もやっていない彼らにとって、だからと言って何か変革があるかといえばないわけなのですが……

で、新年度、新学期と言えば始業式。
そして始業式といえば校長先生のありがたーいお言葉です。
本作の校長先生もご他聞に漏れず長い長いご高説を並べてくれまして、生徒達……よりも先に保健の先生が倒れてしまう始末。
そのあまりにも生産性のない長話にフラストレーションを溜める吏毘堂は、とうとう右手からエネルギー波を放って校長を焼き尽くす、
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妄想をするのです。
もちろん基本的にビビりの吏毘堂が校長に敵意をむき出しにすることなんてできません。
ぐぬぬとばかりに悔しさに耐えるばかりなのですが、そんな吏毘堂の出来ないことを閉演とやってのける男がいたのです!
額に指二本を当てて、気合を充填。
絶叫とともにその指二本を校長に突き出し、戦闘力1500の戦闘民族のお腹をつきぬけてしまう技を出すようなそぶりを見せたのです!!
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……もちろん肝心の殺法はでませんでしたが。
その後その彼、枷井が連行されて言ったのは言うまでもありません……

新学期と言うことで、各班の班長を決めなければなりません。
吏毘堂はさっきの枷井、技野の仲良しダメ人間トリオ+イマキマキ率いる仲良し女子三人組の6人で班を構成しています。
他の班では結構さくさくと班長が決まっているようですが、吏毘堂の班ではそうはいきません。
拡販に大体一人はいる真面目キャラかリーダーキャラが存在しないためです!
女子たちは男子にやらせようと言うムードを発しますが、こういうところで引かないのが枷井!
なんでも男子に押し付けるのはよくないと思いますよ、とムカッと来る顔で応戦するのです!
そんな枷井VS女子トリオのバトルをよそに、吏毘堂波密かに考えていました。
班長くらいやってもいいんだけどね、と。
実は吏毘堂、他の班であっさり班長に決まった委員長(と言うあだ名の女子)と接点がもてるかもしれない、という理由で班長になろうかなとまで思っていたのです。
が、ビビりな上に女子と会話しようとすると石化してしまう特異体質をもつ吏毘堂が自分からやると言い出すことなんて出来ないのです。
しかも自分から言い出したら下心があると見透かされてしまいそうで、男子達を通じて主張するのもはばかられます。
そんなことを言っている間に、女子たちはあっさり技野に班長を押し付けてしまいました。
三人組では比較的まともな彼にお鉢が回ってくるのは自然。
ですがその当然の流れまでの間に、自分への声が一言たりともかけられなかった吏毘堂、激しく落ち込むしかないのでした。

こうして幕を開けた新年度。
しかし学年が変わっただけで去年と同じ、いや小学生時代からずーっと同じじゃないか、と吏毘堂は落胆しているのです。
そんな吏毘堂に、枷井は囁くのです。
中学2年生といえば14歳。
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14歳と言えば、ゲームや漫画、アニメにおいて特別な意味をもつ年齢だ!と!
確かにいろいろな作品で特殊能力が目覚めたり、もて始めたり、巨大ロボに乗ったりしているような気が死m巣が、あくまでそれは漫画の話。
いや、この作品も漫画なのですが、ちょっとそう言うのには縁遠い気がします……!
ですが吏毘堂は何かおきてもおかしくない気がする、と枷井にのせられて光線技を出そうとはっちゃけ始めます。
もちろん出るはずもないのですが、それに負けじと枷井は時よ止まれ!と、時間を止める能力を発言させようとするのです!
次第に吏毘堂と枷井はノリノリになって行き、今度はパンチラを誘発させる魔法を使おうと、パンチラホイ!と連呼しながら下校中の女子生徒を指差すのです。
その瞬間、たまたま吹いた風によって男パンティが見えたもんですから吏毘堂&枷井は大はしゃぎ!
能力覚醒!とより一層はしゃぎまわるのです!!
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……その瞬間を、同じ班の女子に見られて完全に馬鹿にされてしまうのですが……

やっぱり14歳になっても今までどおり泥まみれの生活を強いられるんだ……
またも酷く落ち込む吏毘堂ですが、枷井はまたまた言うのです。
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大丈夫だって、17歳になればいいことあるって!!
確かにいろいろな作品で特殊能力に目覚めたり(以下略)

というわけで、相も変らぬ三人組の暴走ライフが楽しめる本作。
吏毘堂のどうしようもなさ、枷井の振り切った暴走、その2人のツッコミをしながらも結局はお仲間の技野。
三者三様のアレさ加減は、タイトルが変わってもなんら色あせることはありません!!
彼らの自らトラブルに飛び込んでいく生き様をごらんください!!

作中に盛り込まれるチャンピオン関連のパロディも見逃せないファクター。
「バキ」ネタなんかは他作品でもちょこちょこと見られますが、本作では「バチバチ」ネタが多用されていおります!!
さらに短期集中連載作品「秘境ハンター」のネタなんかも盛り込まれておりまして、単行本は完全置き去りなパロディが襲い掛かってきますよ!

そして重要な(?)さりげない女子のかわいさも健在!!
今巻ではメイン女子キャラのイマキマキの横で笑っているイメージが大きい小柄な少女、竹林椿が活躍するお話も収録しておりますよ!!

改題してもやることはおんなじ、「いきいきごんぼZ」第1巻は全国書店にて発売中です!!
陸井先生デビュー作、「少年期の終わり」も特別収録された本作。
このまま順調に連載が続いていって、3年生になった時「いきいきごんぼGT」になるかどうかを見届けたいもんですね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!