gg0
本日紹介いたしますのはこちら、「がっこうぐらし!」第2巻です。
作者は原作が海法紀光先生、作画が千葉サドル先生。
芳文社さんのまんがタイムKRコミックスより刊行、まんがタイムきららフォワードにて連載されています。

さて、学校で寝泊りして生活していく、学園生活部の日常を描いていく本作。
ですがその日常は薄氷を踏むような、恐怖と隣り合わせの生活なのです。
確保された安全圏から一歩でも外に踏み出せば、そこには蠢く死体の群れ。
部員の三人は必死で毎日を生き抜くのですが、そのうちの一人であるゆきはどうも今の状況をしっかりと認識「できない」ようで……?

なんだかゆきは楽しそうです。
なんでも、「すごいこと」を思いついたんだとか。
この学園生活部の決まりは「学校をでないで暮らす」という一点です。
もちろんこれはゆきを守るためにきめた決まりごとな訳ですが……
ゆきの考えたすごいこととは、「遠足」です。
遠足は学校の行事、つまり学園生活の一部。
ということは、学校生活をしながらにして、合法的(?)に外にでられる!というわけなのです!
gg1
最初はしぶっていたくるみとりーさんですが、ゆきの心の支えのひとつでもある部の顧問、めぐねえに許可をもらえれば良しということにしました。
最近ゆきも調子がいいようだし、めぐねえ待ちだ、ゆきに任せよう。
そんなことを囁きあうくるみとりーさん。
ゆきはひとり、
gg2
荒れ果てて誰もいるはずのない職員室に、めぐねえの許可を取りにいくのでした。

無事許可は取れましたが、文字通り「遠くまで歩く」のはあまりにも危険すぎます。
そこでくるみとりーさんは、駐車場に放置してある車を使うことにしました。
3階の教室からはしごで降り、駐車場まで150メートル。
足に自身があるくるみが一人で行くことになりました。
取り囲まれてしまえば同じだし、足の速い自分が一人で行く方がいい。
率先して危険を買って出るくるみは、りーさんから車の鍵を受け取るのでした。

ダッシュで駐車場に走り、背にしたシャベルで邪魔者を最低限片付ける。
慌てるあまり、車のキーを差し込むのに手間取ってしまい、そこに再び邪魔物が忍び寄ってきて……!!
gg3
りーさんとゆきにできるのは、彼らに気が疲れないように物影に隠れ、息を潜めることだけ……
くるみを助けにいくどころか、状況すら知りえることが出来ない。
不安を胸にひたすら登校口の前で待っていた二人ですが、そこにくるみの運転する車がやってきました!!
ドキドキ一杯の遠足、その幕開けです!!

事故を起こした車でふさがれた道を避けながら、目的地であるショッピングモールを目指すうち、道に迷ってしまうくるみとりーさん。
そんな二人をよそに、通行止め多いねーなどと言っていたゆき。
そんな彼女が意外や意外、地図を指してズバッと道を指し示して見せたのです!
意外な彼女の才能垣間見えたところで、いざショッピングモールへ!!

ところがその道中で、突然くるみが大きな声をあげました!
ストップ!と言う大きな声に驚き、思わず車を止めたりーさん。
ですがくるみはしばらく窓の外を見つめた後、なんでもない、と呟いたのです。
この態度でなんでもないわけありません。
ゆきがその来る身の視線と同じ方を見てみると、そこにあったお家の表札が目に飛び込んできました。
「恵飛須沢」。
こんな珍しい苗字、そうあるものではないでしょう。
そう、この家はくるみの自宅だったのです!!
gg4

今まで何度帰りたいと思ったことでしょう。
ですが同時に、帰りたくないとも思っていたはずです。
もしそこに、残酷な現実が待っていたら……?
いろいろな感情が渦巻いているであろうくるみ。
今日は帰るって言ってないから、と最初はうつむいたまま立ち寄らない選択をしようとします。
ですがそこでゆきは明るく、いーじゃない別に、と声をかけてくれたのです。
その拍子抜けするくらい簡単な言葉に、逆に勇気を与えられたのでしょう。
くるみは一人、待ち望んでいた、そして恐れていた我が家の玄関をくぐったのでした……
gg5

道中、様々な出来事もありました。
ですが何とかショッピングモールに辿り着いたゆきたち。
うまいことゆきを誘導して静かに行動させながら、せっかくなので必要なものをアレコレもっていくことに。
そこでゆきたちは出会うことになるのです。
待ち望んでやまなかった、ある存在と……!!

というわけで、遠足編が収録された本巻。
危険が一杯の外ですが、それでも現実的に考えて、外にでないまますごすことは出来ません。
ほぼ減っていく一方の食べ物。
隠れているだけでは差し伸べられないかもしれない救いの手。
そして気になる家族達の安否……
楽しくも恐ろしい遠足は、彼女たちに何を齎すのでしょうか?
命を繋ぐための糧か、救いの手か、それとも……?

そして遠足で向かうことになる、ショッピングモールで巻き起こった悲劇と、今尚続く恐怖も描かれます。
モールで起こった、目を覆わんばかりの惨劇。
その惨劇の場所に辿り着いたゆきたち。
出会いは、必然なのかもしれません!!

ドキドキワクワクの遠足、その結果は?「がっこうぐらし!」第2巻は全国書店にて発売中です!
くるみの自宅はどうなっているのか、モールでゆきたちを待っているのは?
今巻も目の離せない展開が待っていますよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!