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本日紹介いたしますのはこちら、「藤子・F・不二雄大全集 ロケットけんちゃん」第2巻です。
作者は藤子・F・不二雄先生。
小学館さんより刊行されました。

さて、けんちゃんとまりこちゃんがロケットを駆って悪者と対決していく本作。
今巻に収録されているのは61年から62年にかけて「小学二年生」誌で連載された作品が収録されています。
この小学二年生で連載されている作品は、ほとんどに原作が着いております。
その原作者は、当時の児童漫画の原作を数多く手がけ、また講談社さんの「怪盗ルパン」シリーズなどの翻訳も手がけた久米みのる先生です。
久米先生原作の作品はやはりといいますかなんといいますか、F先生とは少し話の感じが違っていまして。
やたらなんとか博士が登場したり、ドラゴン王と言う悪役が登場するのにその悪役の使うメカがクジラ型だったり、となんといいますか良くも悪くも細かいことを気にしない感じなのです!
そう言う作品にはそう言う作品なりの面白さはもちろんあるのですが、やはりこの全集はF先生の全シュウなわけでして。
ここは本単行本中唯一お話までF先生の手によって描かれた一編、「怪力ロボットゴリゴ」を紹介したいと思います!!

真っ暗な町にやってきたけんちゃんとまりこちゃん。
すると出し抜けに二人の乗ったロケットはサーチライトに照らし出され、ガンガン砲撃されてしまいます!
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なんとかそれを避けることが出来たけんちゃんですが、突然こうまで狙われる理由が分かりません。
おまけにその砲撃はもうすっかり収まっていますし……
とりあえず下におりて、事情を調べてみようとするのです。

町に降り立ちますと、一気に街の灯りが点灯しました。
そして、その町の兵隊さんらしき人たちがぞろぞろと現われまして、けんちゃんに間違えて撃ってしまいました、すみません、と謝ってきたのです。
もしあたってたらどうするんじゃい!!と言う気もしますが……街の人からすればそれぐらいの緊急事態だったようで。
この街には最近、超巨大なロボットゴリゴがやってきて、街を破壊してまわるのだとか。
そのゴリゴをやっつけようと、何か飛んできたら先制攻撃を仕掛けていた……ということらしいのです。
そんな話を聞いていましたら、大きなサイレンが町に響き渡ります。
今度こそゴリゴだ!!
兵隊さんたちは慌ててどこかへとすっ飛んでいきました。
そして町は再び真っ暗に……
程なく兵隊さんたちは、戦車やら砲台やらに乗って再登場。
そして健ちゃんたちに危ないから安全な場所にかくれていなさいと指示します。
すると再びサーチライトが点灯し……その光の中に、巨大な人型のロボットの姿が浮かび上がったのです!!
激しい砲撃を行う兵隊さんたち。
ですがそのロボット、ゴリゴは砲撃をものともしません。
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程なくして腹部のハッチが開き、そこから爆弾を投下!!
砲台をすべて破壊してしまったのです!!
こうなればもう完全にやりたい放題!!
ゴリゴは町に降り立ち、破壊の限りを尽くします。
兵隊さんたちは武器を失い、もう逃げるほか手はなく……
ですがここで立ち上がるのが主人公、けんちゃんでした!!
ロケットに乗り込み、ゴリゴに突貫するのです!!

けんちゃんのロケットは凄まじい運動性を誇っておりますので、ゴリゴの伸ばす手にも簡単につかまることはありません。
早くゴリゴを何とかしませんと、町が大変なことになってしまうのですが……
ロケットから放たれる機銃では、ゴリゴに傷ひとつ付けられないのです!
ダメージを与えられないことに焦りを感じていた為でしょうか。
ゴリゴが鉄塔を引っこ抜き、おもいっきり振り下ろしてくる攻撃に対応することができませんでした!!
地面にたたきつけられてしまったロケット。
ゴリゴはすかさずロケットを踏みつけて追い討ちしてきます!!
が、けんちゃんはそのピンチを逆にチャンスへと変えました。
踏みつけられたタイミングで土中に潜り、そのまま地面を掘り進んでゴリゴの背後へ。
飛び出す勢いのまま、ゴリゴの背中に思い切りたいあたりを炸裂させたのでした!!
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点灯したゴリゴを兵隊さんたちが鎖でぐるぐる巻きに縛りつけ、これでとりあえずの平和を手にすることが出来ました。
とは言えゴリゴはロボットです。
すなわち、ゴリゴを操縦していたものがいるはずなのですから!
兵隊さんたちは、ゴリゴがいなければ恐れるものは無いと判断したのか、すぐに捕まえるよと自信満々。
それでようやく町に完全なる平和が来ることになるわけです。
ですがその時、急に町に雪が降ってきました。
時期はもう四月。
四月に雪が降るのはある程度寒い地域なら不思議ではありませんが、この街の常識からすれば異常なほど雪が降り注いでくるのです。
あまりの寒さに慌てて家の中へと駆け込んでいく兵隊さんたち……
しんと静まり返った雪の街の中、まるで雪だるまのような形をした飛行機が静かに姿を現しました。
もう外には誰もいないな、鷲の降らせた雪で皆ビックリしてるぞ。
そう言いながら参上した飛行機、その中から二体のロボットが現われておもむろにゴリゴの修理を始めたではないですか!!
ゴリゴは完全復活、鎖を引きちぎって飛んでいってしまいます!!
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それに気がついたけんちゃんは慌ててロケットに乗って追いかけていくのです!!

たどり着いたのは、山の奥にある奇妙な研究所。
こっそり侵入しようとしたものの、周囲には様々なロボットが監視の目を光らせておりまして、けんちゃん達はあっさり捕まってしまったのです。
そしてけんちゃん達は、一人のおっさんの前に連れて行かれます。
そのおっさんは、自分を「王さま」と称し、ゴリゴをはじめとした自分の作ったロボットを使って世界中の王になる、と宣言。
けんちゃんに仲間にならないかとさそってくるのです。
当然そんな事は受け入れられないと断るけんちゃんですが……
怒った王さまは、けんちゃんとまりこちゃんを高い壁に囲まれた中庭のような場所へとたたき出してしまいます。
そこに待っていたのは……
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なんとゴリゴ!!
けんちゃんとまりこちゃんは、生身でゴリゴと戦わされてしまうことになってしまったのです!!
本格的に手の打ち様の無い感じの大ピンチ!!
果たしてけんちゃんとまりこちゃんはこの窮地を脱することができるのでしょうか!?

というわけで、けんちゃんとまりこちゃんに大ピンチがおとずれるエピソードを収録した本作。
本作らしい、けんちゃんと、そのロケット両方の高いスペックが堪能できるエピソードとなっています!
F先生原作のエピソードはこれ一作、この後に収録されているエピソードはすべて久米先生原作。
と言うことで、このゴリゴのエピソードを基準として(?)他のエピソードとの差をいろいろと比べてみるのも面白いかもしれません。
久米先生の作風なのか、こう言う方針でともとめられていたのかはわかりませんが、久米先生原作のお話は基本悪い博士(あるいは悪い人に脅された博士)の悪いロボットと対決する構図がメイン。
様々なロボットや発明品がでてきて、それをロケットに内蔵されているゴイスな機能や、けんちゃんがこんなこともあろうかとと言った感じで取り出す不思議グッズで逆転したり。
F先生とは明らかに違う作風の、F先生作品という一味違うお楽しみがあるわけです!!

なかなか珍しい、F先生原作なのに原作つきと言う作品「藤子・F・不二雄大全集 ロケットけんちゃん」第2巻は全国書店にて発売中です!
こういった作品が楽しめるのも大全集の魅力。
世にも珍しい、大全集での巻跨ぎでお話が続いてるのも本作の味……かもしれません!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!