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本日紹介いたしますのはこちら、「血まみれスケバンチェーンソー」第7巻です。
作者は三家本礼先生。
エンターブレインさんのビームコミックスより刊行、コミックビームにて連載されています。

さて、どうしようもないアレな人物ながら、一度は共に戦った戦友のキンバリーを助けるため、ネロの元へ向かうギーコ。
ギーコに並ぶ武闘派のナグルシファーと共に、みそっかすゾンビドリエに道案内をさせ、ネロの居城に続く道を進んで行きます。
ですがこの先には今までよりも恐ろしいゾンビが待ち構えているそうで。
その最初の刺客、生前はアイドルだったらしいゾンビの桃井メロンは思いもよらない攻撃にでてきて……!?

桃井メロンの戦術。
それは、自分の熱狂的なファンをうまく扇動し、ギーコたちの前に立ちはだかる「肉の壁」にすることでした。
いつものように、この肉の壁がゾンビだったのならギーコはあっさりと片付けてしまったことでしょう。
ですが問題は、相手が生きている普通の人間である、と言うこと!
流石のギーコも生身の、それもネロの部下と言うわけでも無いごく当たり前の一般人を殺すことはできません。
メロンのファン達は、ギーコたちをカエレコールで追い出そうとします。
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そしてメロン本人も、率先してギーコを倒そうとは思っていないのもまた厄介。
メロンはネロにこんなアドバイスをもらっていたのです。
無理してやっつけることは無い、「あきらめる」ことを覚えさせてやればいい、と!!
この難しい状況で、ギーコが選んだのは

おもむろにチェーンソーを稼動させると言う危ない行動でした!!
メロンにメンチを切りながら、ギーコはいいます。
あたしはこの奥に囚われている戦友を助けに来た。
おまえらが黙ってここを通すならこっちも何もしない。
だが、おまえらの誰か一人でも邪魔をしたなら、そいつに対してはためらわず殺す。
そうなれば、残った全員が殺人の目撃者だ。
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誰一人生かして帰さない、刑務所に入るくらいなら、ここにいる全員を犠牲にしてやる!
ギーコの迫力に気圧され、シンと静まり返る場内。
ですがここでメロンは、いまギーコがひけらかしているような暴力によって自分は一度殺された、ネロによってもう一度みんなの前で歌えるチャンスをもらったものの、恐ろしくてもう歌えなくなりそう……と、弱々しいそぶりを見せたのです!
ここにいる人間達は、メロンの熱狂的なファン。
そんな弱々しい姿を見せられては、自分たちが守ってあげなくては!となるのも無理は無いでしょう!!
先ほどのお通夜のようなムードはどこへやら、力強いカエレコールが復活してしまいます。
これはもう、一旦引くしかないんじゃないか?とナグルシファーは提案するのですが、モタモタしていてキンバリーを助けられなかったらどうするんだ、とギーコはそれを拒否。
何より気に食わないのは、その様子を一段高いところから窺っているメロンの
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勝ち誇った顔!!
このままメロンの思い通りになったら……なんといいますか、納得できません!!
イライラを募らせているギーコたちに、このタイミングで突っかかってくるファンが現われます。
俺はメロンちゃんが死んだときに、すでに遺書を書いて部屋の机においてるんだ!
毎日死ぬことばかり考えながら生きてきたが、まさに今日、メロンちゃんのために死ねるんならなんの悔いも無い!!
お前の友達なんか、メロンちゃんに比べれば……
そんなある意味ファンの鏡ともいえる発言をしながら詰め寄る様子に、思わず周囲のファンからは拍手と感嘆の声が漏れ出しております。
で、ギーコはといいますと、その男が自分を指差すために突き出している腕を
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チェーンソーで切断しちゃいました!!!
見ず知らずのヤツにダチを「なんか」扱いされる筋合いは無い、と怒りをあらわにしたギーコですが、その怒りはこれだけではおさまりません。
暴力を振るうなんて、このクズ!と罵倒してくるファンたちに対し、ギーコは怒号するのです。
クズってのは、汚い仕事や危険な仕事を都合よく他人に押し付けて、自分だけは安全な場所でいい結果だけいただこうとしているやつだ!
そして、そんなもんに操られている現状をよしとしているおまえらのことだ!
こっちはダチの命がかかっているんだ!!
その叫びに、ファン達の目は覚め始めてきました。
それは、ギーコの気持ちに心を打たれて……というよりも、その言葉の内容によって、です。
俺たちが危険な目に会うことについては、メロンちゃんは平気なのか?
俺達はメロンちゃんを守りたいが、メロンちゃんも少しはオレたちのことを考えてくれないものか。
身を守るものを何ももって無いし、家族や友達と言ったメロンちゃん以外の大事な人もいるのに……
一転して疑念のざわめきが起こり始めた場内。
こんな状態を見て、メロンはとうとう……その本性をあらわにし始めました。
右腕から何か触手のようなものを出し、それをマイクに接続。
そして、
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あたしに利用される以外の価値なんておまえらには無い、とそのマイクから何かをマシンガンのように発射し、ファン達に撃ち込んだのです!!
阿鼻叫喚の地獄と化したステージ……
非道のメロンに、ギーコたちは鉄槌を下せるのでしょうか!?

というわけで、結局いつものようにバトルとなる本作。
今までに無い、生きた人間の壁と言う作戦を取ってきたメロン。
その本性を現した後に披露する作戦もまた今までにないものだったりします。
策を弄するタイプは直接対決だと一発でやられちゃいがちですが、このメロンは一味違いまして。
その特殊能力に、意外な苦戦を強いられることとなるのです!!
さらにこの後、強烈な破壊力のある能力を持つヘルハウス兄弟、そして人間の頃からファイターであった泥レスリグのファイター集団と、様々なゾンビと戦うことに!
流石のギーコとナグルシファーもこの連戦には苦戦しそうですが……
二人はなんとかこのれっせんを潜り抜けることができるのでしょうか!?
三家本先生らしい、ワイルド且つデンジャラスな展開が待ち受けております!!

相変わらずの血湧き肉スプラッシュな「血まみれスケバンチェーンソー」第7巻は全国書店にて発売中です!!
唸るチェーンソー、大豊作の外道ゾンビ。
迫り来る刺客たちに、ギーコたちははっちゃけまくりますよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!