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本日紹介いたしますのはこちら、「それでも町は廻っている」第12巻です。
作者は石黒正数先生。
少年画報社さんのYKコミックスより刊行、ヤングキングアワーズにて連載されています。

さて、女子高生探偵を夢見る少女、歩鳥と愉快な仲間達の日常を描いていく本作。
ホラーありコメディあり、ミステリありの盛り沢山な本作ですが、今巻ではどんなお話が展開するのでしょうか?

ユキコ、8の半分はいくつだ?
いきなり歩鳥が妹にそんな質問を投げかけていました。
少し考えた後、元気よく「4!」と答えるのですが、そこで歩鳥が取りいだしたりますのは8個入りのたこ焼き……の容器に、たこ焼きが3つ残った状態のものでした。
半分、食べていいって言ったよね?と迫る歩鳥に対し、ユキコはといいますと何も言わずL字型に残っていたたこ焼きを縦一列に並び替え、

こうすりゃいいじゃん!とどうにもなっていないのに自信満々に歩鳥のほうへ振り向くのです!!

そんな歩鳥に、従姉妹の真琴ちゃんから電話がかかってきました。
それはなんだかおっかない、謎に満ちたお話でして……

先日、吹奏楽部の合宿にいったときのこと。
合宿とは名ばかりで、実際は雪山でスキーを楽しんで、ロッジに泊まって翌日帰ってくると言うお楽しみ旅行的なそのイベントも佳境に入っていました。
雪の降りしきる夜、一同は集まって怪談に花を咲かせております。
夜天井から白い手がぶら下がっていて、恐怖のあまり布団をかぶって怯えていると、気がつくと朝になっていた……
そんなお話を真琴がしますと、吹奏楽部の男子が一人、したり顔でこんなことをのたまいました。
「気がついたら朝」というのはセオリーだが、普通そんなことになったら怖くて寝れない、そのセオリーがでたら夢だと思った方がいい……
ロマンをぶち壊すその言葉にプンプン状態の女子をまぁまぁと諌め、今度はその男子が語り始めます。
このスキー場で、神隠し事件が起こった。
二つの部屋を借りた6人のグループのうち、片方の部屋の三人が忽然と姿を消してしまった。
翌朝仲間が気づき事件を発覚、同時に奇妙な事実も分かったのです。
スキー旅行に来たのですから、大荷物を持ってきているのは当然。
だと言うのにその消えた三人の部屋は、まるで使われる前かのようにきれいに掃除されていたと言うではないですか!!
いまだにその三人は行方不明。
そんな不可解極まりない事件がおきたのが……このロッジだと言うのです!!

と言った塩梅で散々怯えさせてくれたところで、先生からお開きの合図がでました。
女子は上の階、男子は1階、風呂は各階にある、地下の部屋には行かないように……と、いろいろ予防線を張られた後、解散となります。
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とは言え、多感な時代真っ只中の彼女達が素直にそれを受け入れるわけもなく。
大方の女子は早々と男子の部屋に遊びに行ってしまい、残されたのはお風呂から最後にでてきた真琴ちゃんともう一人の女子だけ。
二人もそろそろ男子の部屋に遊びに行こうと言うことになったのですが……男子がいるはずの階をいくら探してもどの部屋も真っ暗ではないですか!
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怖くなった二人は、わざわざ外にでて確認!
雪の降り積もった地面を歩き、ぐるりとロッジを一周しすべての部屋を見てみても人の気配がなく。
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恐ろしさのあまり、真琴とお友達はひとつを頭からかぶってぶるぶると震え続け……
気がつくと朝になっていたのです。

翌日、失踪などしておらず、当たり前のようにいた男子達に昨夜はどこにいたのかをきいてみました。
するとどうでしょう、部屋にいたし、皆起きていたと言うではないですか!
ならばあの部屋はなんだったのでしょう。
あの真っ暗な部屋に入っていたら、真琴ちゃんたちもどこかへ消えてしまっていたのでしょうか……?

そのお話を聞いて、歩鳥もちょっと調べて見ることに。
真田を使ってネットで調べさせたところ、件の失踪事件の現場は真琴ちゃんの泊まったロッジではなかったようで、アレは怪談を盛り上げるためのアドリブでしかなかった様子。
ということは、オカルト体験という線は無さそう。
その時、ふとユキコが並べなおした縦一列のたこ焼きが視界に入ってきました。
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それに気がついた歩鳥、あっさりと何かに気がついたようです。
なんだ、謎が解けたよ、簡単じゃん。
一体この謎の真相はなんだったのでしょうか!?

後日、歩鳥は珍しくシーサイドに来ていた亀井堂の静さんにお話を聞いていました。
とある出版社に次々現われると言う、幽霊出没事件の真相のお話を。
その会社に勤めている静さんのお友達が怯えまくっているのを尻目に、夜のオフィスに鳴り響く足音とその主の正体を華麗に暴いて見せた……
その勇姿を、店に居合わせていたいつものおっさんも見守っておりました。
そんな中、つい先日自分も事件を解決したことから、歩鳥はちょっぴり強気に出るのです。
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静ねーちゃんは現地に赴いて事件を解決する「刑事型」だが、自分は「安楽椅子型」なんだよね、と。
ミスマープルや、隅の老人などに代表される、自分は動かずに情報や資料なんかだけで事件を解決してしまうタイプの名探偵のことをそうジャンルわけをしたりするわけで。
じゃあその事件をお話してあげよう、と歩鳥は説明を始めるのですが……
その謎の部分を話し終えたところで、静さんがニコニコ顔を崩していないことに気がつきます。
要するにその説明だけで、真相に気がついちゃったみたいなんです。
この謎の事件の真相は!?
そして、本当の安楽椅子探偵と言うものはどんなものなのか!?
華麗に披露するのは、やっぱり……

というわけで、ごく稀に見せる歩鳥の名推理が火を吹くエピソードを収録した今巻。
怪談というもっともらしい導入から、密かにヒントを散りばめつつ謎が展開し、説明すれば簡単になってしまう謎ときにスパイスを加えて見事なオチにしたこのお話に他にも、楽しめるお話がたくさん掲載されております!
歩鳥の意外な姿が拝める「まぬけな大晦日の過ごし方」、またも炸裂する歩鳥の名推理と思いきや、久々の世にも奇妙な感じのオチが待っている「消された事件」、ユキコが剣道という場でその持ち味を物凄い勢いで発揮する「ユキコの剣」。
そして今巻のラストでは、ある時期にネットでプチ話題になった衝撃のお話、「エピローグ」が待っています!!
いろいろな意味で必見のこのエピソード、是非ともその目でご確認を!!
さらに巻頭には、ある意味でこの作品のすべての始まりとも言える革命的な事件をフルカラーで収録!!
まさに最初から最後まで、衝撃尽くめの一冊なのです!!

名探偵の冠ゲットなるか!?「それでも町は廻っている」第12巻は全国書店にて発売中です!
充実の本編に、充実のおまけ要素も加わった今巻。
まだ打ち解けきっていない頃の歩鳥&タッツン、調子に乗った荒井さん
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と言った細かな見所もたっぷり楽しめる一冊ですよ!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!