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本日紹介いたしますのはこちら、「孔雀王ライジング」第3巻です。
作者は荻野真先生。
小学館さんのビッグコミックスより刊行、月刊!スピリッツにて連載されています。

さて、孔雀の少年修行僧時代を描いている本作。
実戦形式の修行、「仏闘行」に挑んでいた孔雀たちですが、このたび裏高野のライバル的存在である裏天台との対抗戦が行われることになりました。
その使者としてやって来た少年、倶摩羅(クマラ)と孔雀は、お互い何か感じるものがあるようで……?

クマラは裏高野の師僧頭、空顕と打ち合わせを含めた様々な話をしていました。
その流れの中で、空顕が気になったのは僧侶になってからの名前……「法名」についてです。
クマラの入門時の法名はなんなのか?と聞くのですが、クマラは自分は最初からクマラだと言うではないですか。
つまり彼は生まれたときから仏の名前を付けられていたと言うこと。
そんな例は裏高野でも稀。
最近では……孔雀ただ1人です。
すでに孔雀とは面識があるクマラ、孔雀明王を守り本尊にもつ孔雀君のことですね、とすぐに思い当たりましたが、空顕はそのクマラと言う仏について話を続けるのです。
クマラはインドの破壊神、シヴァの息子で、15歳くらいの少年の姿をした、孔雀に乗る六面二臂の戦神。
インドではスカンダとも言われ、韋駄天とも同一視されているのですが、その性格は少年らしく純真無垢、子供たちを病魔から守る善神だとも言われています。
ですが、同じ「クマラ」の名を持つ神に、「サナト・クマーラ」というものもいるのです。
こちらはインドの最高神、梵天の息子で、その姿ははっきりとした形で残っていないものの、日本では護法魔王尊と呼ばれていまして。
一度空顕は、クマラの師でもある裏天台の座主、不空と共に魔王尊を実に行った事があるのだそうです。
鞍馬山にあるその仏像は……どう見てもただの天狗像。
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鞍馬寺のクラマの名も、クマーラの言いかえかとも思っていたのだそうですが、正直期待はずれ……と思ったのは、空顕だけだったのです。
不空は、魔王尊がこの天狗の姿にされる前の本来の姿が見えたと言うではないですか!
それはなんと……ルシファーだとか!!
そんなものは馬鹿馬鹿しい与太話だと笑い飛ばそうとした空顕ですが、不空はとんでもないことを言い出すのです。
俺はコイツと、結縁灌頂してみたい!
この裏高野や裏天台における、いわゆる仏との契約を、この得体の知れない仏と結ぶ……?
驚きの言葉を聞いて思わずもう一度魔王尊を見上げる空顕。
そこに
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魔王ルシファーの姿が見えたのでした……

空顕がわざわざこの話をクマラにした理由はただひとつ。
裏天台が過激なやり方をしているのは分かっているが、仏と完全に一体になってはいけない、とアドバイスするためです。
何故ならその状態を、裏高野では「魔仏」とよぶのですから!!

裏天台に帰る前に、クマラは再び孔雀の元に現われました。
そこでクマラは、自分の守り本尊……というよりも、戦うときの姿を見せてくれました。
真言を唱えると、クマラの姿は光に包まれ……
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クマラの姿が、守り本尊そのもののような姿に変わったのです!!
しかもその姿に変わったクマラの装いは、孔雀の守り本尊、孔雀明王の姿そっくり……!!
これは一体、どういうことなのでしょうか!?

裏天台に帰ったクマラを迎えたのは、数多くの修行僧と……不空でした。
ですが不空はすでに、空顕が知っている彼ではありません。
魔王尊との結縁灌頂に失敗し、死者のごときおぞましい姿へと変貌。
その体の中から「黄幡星の種」なる人の顔をつけた小さな芋虫のようなものを無尽蔵に産み出すようになっていたのです。
この種を人の中に入れると、その人の心身を食らい尽くし、魔仏を入れる生きた仏像となる……
不空は言うのです。
クマラはその中でも、最上級の黄幡星の子よ!
黄幡星に食われるどころかそれを食い、自身がサナト・クマーラに変化した。
いずれお前が成長し、大魔王尊となる日が楽しみだわ!
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……そう、クマラは生まれたときからサナト・クマーラになる定めを負っていたものだったのです!!

刻々と近づく、裏高野と裏天台の対抗戦。
クマラを含め、危険な香りを漂わせる猛者揃いの裏天台。
果たして裏高野は、孔雀はその黒い蠢きを打ち砕くことができるのでしょうか!?

というわけで、物語が本格的に動き出してきた本作。
今までの修行僧仲間との訓練の日々を描いていく展開から、一気に尋常ならざる力を持った存在、クマラを中心にした大掛かりなシリーズに入っていきました。
孔雀明王と似通った姿となったクマラ、二者の関係は?
クマラは不空の思惑通り、サナト・クマーラと化してしまうのか?
無印孔雀王に登場したクマラや黄幡星と本作に登場したそれらのつながりは……?
深まる謎や気になる疑問が次々に浮かんでくるのです!!
そして今巻のもうひとつの見所は、幕を開ける対抗戦でしょう!!
本作どころか、孔雀王シリーズ全体で見ても珍しい脇役同士のバトルシーンを始め、嵐のバトルなんかも収録!
本編とは一味違う、「ライジング」ならではのバトルが楽しめますよ!!

盛り上がりを増してきた「孔雀王ライジング」第3巻は全国書店にて発売中です!
クマラとの戦いの結末は!?
迫り来る激闘の予感に、孔雀は……
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!