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本日紹介いたしますのはこちら、「事件記者トトコ!」第2巻です。
作者は丸山薫先生。
エンターブレインさんのビームコミックスより刊行、ハルタにて連載されています。

さて、様々な機能を備え持つカメラを首から提げ、今日も事件を追いかける新聞記者、トトコの奮闘を描いていく本作。
こう描くとなんだか凄く有能そうな感じに見えるトトコですが、その実態はどんなときでも食べ物のことばかり考えているようなドジなハラペコキャラでして……
ですが何故かいろんな人に好かれているトトコ、今日もその持ち前の明るさと強運で、失敗しながらスクープを追い求めるのです!!

半ズボンも眩しい、坊ちゃん刈りの少年が走っていました。
どうやら彼、何者かに追いかけられているようです。
その背後に迫っているのは、黒服にサングラス、といういかにもな感じの大柄な男性。
いくら必死に走っても、やはり子どもと大人、
すぐに追いつかれてしまい、黒服の男は少年を引っつかもうとその手を伸ばすのです!!
が、そこに遅刻しそうなトトコがバイクで通りがかり
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黒服の男に大激突!!
小型のバイクだったこともあり、幸い大事には至らなかったようですが、黒服の男は痛みのあまり丸まってしまいました!
トトコはといいますと、バイクや男、そして自分の体の心配よりも運転しながらパクついていたおにぎりの行方のほうが心配なようで……
ふらりとやってきた野良犬にとられそうになったおにぎりを救い出すため、果敢に戦いを挑もうとしていたのです!!
ですがその時、少年がトトコの袖を引っ張って言うのです。
おいお前、助けてくれ、追われているのだ。
ここでようやくトトコは現場の状況を見回します。
見るからに怪しげな黒服の男、に追いかけられている、見るからにお金持ちな偉そうな少年。
事件の臭いが、スクープの臭いがプンプンと漂ってまいりました!!
よし来た!とトトコは少年を小脇に抱え上げ、颯爽とバイクで走り出したのでした!!

トトコはバイク上でいきなり少年に取材を始めます。
危機一髪で助かった今の気持ちを一言、誘拐犯に心当たりは?顔見知りの犯行?
バイクの上で完全に後部座席に振り返り、質問を繰り返すトトコ。
非常に危なっかしく見えますが、なにせトトコのおうちはなんと言うか凄いところですから、乗っているバイクも特別製でして。
自動的にいい感じに運転してくれているようです!!
……これに任せていたほうがさっきのような衝突事故はなかったのでは……
そんなどうみてもあれな感じのトトコを見て、いろいろ不安になってきた少年。
お前はなんなんだ一体、と尋ねてみれば、トトコは胸を張って大東都新聞の記者なんだよと名刺を渡してきました。
少年は大東都新聞社の名刺を見て、眉をひそめます。
おめでたい新聞社だな、こんなのを雇用して。
そんな呆れとともに発された言葉も、半分しか聞いていないトトコ。
よく知ってるね、今日から新しい社長が就任するんだって!おめでたいことだから紅白まんじゅうくらいでるよね!!と、涎をたらしながら頓珍漢な言葉を返すのでした。

おうちに届けるか、それとも警察に行きたいか?
そう聞いてみたところ、少年はとある神社に行ってくれと言い出しました。
なぜかは分かりませんが、素直に従うトトコ。
少年は神社に着くなり、真っ直ぐにどこかへ走り出します。
たどり着いたのは……結婚式の準備をしている花嫁の元でした!
サチ、と花嫁の名を呼ぶ少年。
どうやらサチさん、依然少年の家でお手伝いさんをしていたようで……
少年はサチの手を取って言いました。
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まだ間に合う、駆け落ちしよう!
……盛り上がっているのは少年と、ドラマチックな展開と鼻息を荒げるトトコだけ……
少年はサチがお手伝いをしていた頃、ことあるごとに励ましたり、美しいと誉めそやしたり、さりげなく結婚を示唆したりとアプローチをかけていたのですが……相手が子供と言うこともあったのでしょう、サチにはそういう本気の行為だと言う風には感じられていなかったのです。
気弱な自分をいつもおだてて励ましてくれて嬉しかった、おかげで強くなれた、使用人思いなお方だ、と言う具合に受け止めていまして……
かみ合わなさに慌てる少年ですが、
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きっと幸せになります、と言うサチの輝く笑顔に当てられた少年は全てを悟ったようです。
ギュッと服を握り締め、それを聞いて安心した、と身を引くのです……

傷心の少年を送るトトコ。
落ち込んだときには甘いものが一番!と、うつむく少年に焼き芋を押し付けます。
そういえば、依然自分が落ち込んでいたときもサチは焼き芋を差し出してくれました。
不機嫌なときに何を食べたって……と思いきや、以外に美味しかった焼き芋。
その様子をみたサチは、ぼっちゃまのしかめっ面が直ってよかった、と優しく微笑んでくれて……
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胸に去来する想いに耐え切れず、思わず号泣してしまう少年。
よしよし少年よ、お姉さんの胸で泣きなさい、と抱き寄せるトトコ。
物足りない胸ではありますが、それでも束の間の安らぎを与える一助にはなるでしょう。
焼き芋を食べながら落ち着くのを待っていたところ、なにやらパトカーのサイレンの音が聞こえてきます。
どこで事件なんだ、とスクープのかおりに興奮するトトコ。
ところがその事件が起きたのは、今トトコたちがいる公園……といいますか、
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トトコと少年そのものだったのです!!
未成年略取の現行犯で逮捕する!!
おもいっきり警察官に包囲されてしまうトトコ!!
これってつまり……?

あの黒服の男は、少年のお目付け役兼ボディーガードだそうで。
少年は、菱倉耿之介という天才少年経営者でして。
あろうことかその少年こそが大東都新聞の新社長その人だったのです!!
新社長就任のお祝いと、「若干」世話になったお礼を兼ねて、大きな紅白まんじゅうをトトコに渡す新社長。
指先ひとつでトトコの去就を決められる立場であるとは言え、大泣きしてしまったところを見られてしまった手前もあり……
トトコと新社長はいいコンビになりそうな感じです!!

……ちなみに新社長の傷心を癒したのは、トトコの上司である美人次長、桃園でした。
一目みるなり
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綺麗だ、とその手を取った新社長。
新たな恋の始まり……でしょうか!!

というわけで、新たなキャラクターが加わってますます賑やかになっていきそうな本作。
この他にも、「象っぽい何か」を巡る物語や、トトコが怪しげな組織に誘拐されてしまうお話、恒例のドジっ子怪盗・大暗黒仮面との直接対決(?)などのストーリーが収録。
恋あり陰謀ありファンタジーありと、何でもありなストーリーが繰り広げられるのです!!
本作の最大の魅力はやはり個性的なキャラクターにあるでしょう。
ハラペコキャラでドジ、どこまでも前向きなトトコの分かりやすいキャラクター像はもちろんのこと、その周りの登場人物にも注目です。
どこまでもトトコを甘やかす桃園や、トトコのおうちの女中で、桃園に負けるとも劣らないトトコラブ精神と物凄い装備を兼ね備えた桔梗。
それに加えて、トトコとタメをはるドジップりを見せる大暗黒仮面とその従者が大活躍!
大変な事態がおこっても、手に汗握らない、愉快なドタバタ劇が楽しめます!!

トトコと愉快な仲間達、「事件記者トトコ!」第2巻は全国書店にて発売中です!!
見ているだけでニコニコしてしまうトトコの取材風景を楽しめる本作。
描きおろしのおまけも10ページを悠々と越える大ボリュームで、おなか一杯楽しめますよ!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!