az0
本日紹介いたしますのはこちら、「THE OUTER ZONE Re:visited(アウターゾーン リ:ビジテッド)」第2巻です。
作者は光原伸先生。
集英社さん+ホーム社さんのホームコミックスより刊行、コミック特盛にて連載されています。

さて、久しぶりに姿を現し、読者と登場人物を不思議な世界へと誘ってくれたミザリィ。
今巻でも彼女は様々な不思議を見せてくれることとなるのですが、そんな中で今回は、思いも寄らない姿を見せてくれる「誘拐犯」と言うエピソードを紹介したいと思います!!

お金持ちのご子息ご令嬢の通う、スイミングスクール。
その建物の前に、不審な一台の車が止まっていました。
その中にいるのは、男二人。
彼らはスマートフォンに一人の少女の画像を表示し、確認作業をしていました。
ターゲットはこのロングヘアの少女だ、間違うなよ。
今朝方撮ったと言う写真を穴が開くほど見つめ、服装や髪型などを焼き付ける二人……
失敗したらどうしよう、やるしかない、お膳立てはできている。
そんな会話を聞くまでもなく、二人が何をしようとしているかは分かるでしょう。
程なくして、その時がやってきました。
写真と同じロングヘアー、大きな帽子に白い服。
間違いありません、写真とそっくりそのまま、同じ格好です!!
男達は出会いがしらに大きな袋を頭からかぶせ、少女を車に詰め込みます!!
こうして、見事に彼らは誘拐を果たして見せた……のですが。
用意していたアジトに戻り、少女を手錠で柱に繋げ、正体がばれないように覆面をかぶり……
いざ少女にかぶせた袋を取って見ると……
az1
まったくの別人ではありませんか!!

その頃、狙われていた少女本人は無事家に帰っていました。
が、その服装は朝でて行ったときのものとは違っています。
当然お母さんはそのことに突っ込みを入れるのですが、なんでもスイミングスクールで始めてあった子に服を交換してくれと迫られたんだそうです。
az2
普通に考えれば受け入れるはずの無い相談ですが、何故か分からないが断れなかったんだとか。
少女の名前も知っていたらしいその子は、やはり誘拐犯の二人が誤って攫って行ってしまった少女で……
その少女の行動、誘拐の計画を知っていて、誘拐されるためにしたとしか思えないではないですか!!

今日しかチャンスがなかったのに、どうすればいいんだともめ始める二人の誘拐犯。
ですがその少女、みぃこは怯えたり慌てたりするどころか、余裕の表情で二人を挑発するような言動を繰り返すのです。
身代金目的で誘拐した犯人に対して暴行目的の変態かと思ったといってみたり、隣の部屋で今後の相談をしようとした犯人達にどっちが先に「ヤる」か相談するんだ?と茶々を入れてみたり……
相手していられないとばかりに、隣の部屋で覆面を脱いで作戦を洗いなおす二人。
ですが若者のほうは今回が始めての犯罪だそうですし、年配の方だって百戦錬磨の悪党というわけじゃなく、誘拐は初めてだと言うこと。
みぃことやらの身元を知りたくても。持ち物には濡れた水着とタオル、玩具の宝箱っぽいものがあるだけで、何一つとして彼女の情報を得ることはできません。
そんな相談の真っ最中、なんとみぃこはこの部屋に当たり前のように入ってくるではないですか!!
手錠で柱に繋いだはずなのに、どうして……?
こんなのすぐに外せる、とはずれた手錠を放って見せるみぃこ。
手錠が外されて驚く二人ではありますが、そんなことより今重要なのは……顔を見られてしまったという事実です!
顔を見られたからには、いたいけな子どもでも殺すの?
先手を撃ってそう尋ねたのはみぃこの方でした。
ですがこの犯人達は根っからの悪党では無いようで。
俺達はそこまで非道じゃない、と否定はするのですが……結局みぃこをどうすればいいのかは決まりません。
構わず挑発を続けるみぃこですが、犯人からすれば危険を省みずに挑発を繰り返すのかが理解できません。
az3
みぃこは悪党の仲間に入れて暮れたら警察には黙っててあげる、大悪事を行い、大逃亡の末おじさんたちは蜂の巣にされる、犯罪者の理想的な末路でしょ?などと言い出す始末で……
挙句年配の犯人の方にはハチの巣おじさんなどとあだ名をつけ、誘拐に至った経緯まで聞いてくるのでした。

誘拐したのはやむにやまれぬ事情があったから、です。
ハチの巣おじさんは前科ものですが、3年前に出所して以降は完全に足を洗っていました。
が、彼の20歳になる娘が重病に倒れてしまいます。
やむなくかつて縁のあったマフィアのボスに金を借り、娘の病気は回復しました。
ですが今度はその金を借りるために働かなくてはいけなくなったのです。
その仕事がこの誘拐。
準備はすべて組織がするから、実行犯をすれば借金はチャラにする……
なにせ借りた相手は黒い組織ですから、踏み倒して警察に駆け込めばよかったのでは?と考えるみぃこ。
しかしそういった手段を許さないからこそマフィアは成立しているわけで。
せっかく命の助かった娘が、人質にとられてしまったのです!!
若者の犯人の方は娘婿でして、事情を知って強力を願い出てくれたのだとか。
本来ならこの小屋で、マフィアに子どもを引き渡す予定だったとのことですが……何をどうするにしても、もう手遅れかもしれません。
装甲しているうちに、車の音が近づいてきます。
間違いありません、マフィアです。
それもボス直々に少女受け取りにやってきたではないですか!!
とりあえずお互いと娘の命をまもるために、みぃこに本物のフリをしてくれと袋を渡すハチの巣おじさん。
最初はいやだとごねるみぃこですが、自分をこの一味のリーダーにして、おじさん達が子分になるなら協力してあげると言い出しまして。
az4
リーダーでもキャプテンでも何でも好きにさせてやるからとなだめすかし、協力を取り付けるのです。

予想外に、ボスは娘をあっさり引き渡してくれました。
これからボスが少女の親と取引するから、ここでガキの世話をしていると命ずるボス。
これが終われば国外逃亡でも手配してやる、と言うボスに、とりあえずの窮地を逃れた三人は安堵するのですが……
az5
そこで、うそつき、仕事がすんだら皆殺しにするつもりのクセに!とみぃこが声を張り上げたのです!!
怒りとともにボスはみぃこのかぶった袋を剥ぎ取ります。
当然そこから現れたのは、目的の少女ではない別人、みぃこです。
取り繕った嘘がばれてしまったこの状況。
当然ボスは怒り狂い、ハチの巣オジさんたちをそのあだ名どおりしようとするのです!!
そんな時目に付いたのは、みぃこの持っていた玩具の宝箱。
あのスイミングスクールはお金持ち御用達、と言うことはみぃこもセレブの娘であると考えたボスたちマフィア一味。
となれば他に何ももっていない以上、当然この箱の中には大事な何かが隠されているはず!!
やめて開けないでと叫ぶみぃこ!
ですがボス達は意に介さず、みぃこの下着に縫い付けてあった箱の鍵をむしりとって……!!
az6

というわけで、どう考えてもミザリィな幼女、みぃこが活躍するエピソードを収録した今巻。
この物語を鍵を握っているのは当然あの玩具の宝箱。
果たしてその箱の中には何が入っているのでしょうか?
アウターゾーンのお約束から言えば、ミザリィに何かしでかした人物はほぼ例外なく死んじゃうわけで。
このロリっ娘ミザリィが下す審判とは?
そしてハチの巣おじさん達の末路は?
今回も引き込まれること間違いなしの内容となっています!!
この他にも、ゾンビに噛まれた感染者とエレベーターの中に閉じ込められる「リフト・オブ・ザ・デッド」、頭まで浸かると使った病数だけ若返ると言う伝説のある温泉の真実が明かされる「若返りの泉」、人間と異形の宇宙人が果て無き戦争を繰り広げる世界での事件を描く「エネミー・テリトリー」、などなど様々なお話が収録!
ホラーやSFと、ミザリィは様々な世界に案内してくれますよ!!

幼女ミザリィもこれはこれでステキな、「THE OUTER ZONE Re:visited(アウターゾーン リ:ビジテッド)」第2巻は全国書店にて発売中です!
6編の様々な物語が楽しめる本作。
2度目の復活を果たした本作、今度も長く楽しませていただきたいものですね!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!