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今回紹介いたしますのはこちら、

「魔法少女サイト」第1巻 佐藤健太郎先生
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行です。

「魔法少女・オブ・ジ・エンド」でブレイクの兆しを見せている佐藤先生。
その作品は、ゾンビモノのゾンビポジションが魔法少女、という非常にショッキングなものでした。
そんな佐藤先生が新たに描く魔法少女モノですから、普通の魔法少女モノであるわけが無いではないですか!!
一体その内容は!?

家では兄のストレスのはけ口に、学校では不良グループのターゲットとなっていじめられ続けていた少女、彩。
学校にも家にも居場所がなく、心の拠り所と言えば通学路に捨てられている子猫をかわいがるくらいしかない、辛い毎日を送っています。
そんな彼女の部屋のパソコンに、ひとりでに映し出された奇妙な画面。
不気味な顔のアップに、「魔法少女サイト」と表示されているだけのその画面から、不可思議な音声が鳴り響くのです。
不幸だねー、不幸だねー。
そんな君に魔法の力を与えよー。
その奇妙な言葉通り、翌日彩の学校の下駄箱に玩具のピストルのような「魔法のステッキ」がはいっていました。
なんだかわからないそのステッキらしきものですが、心の拠り所だった捨て猫がいじめっ子達の手によって死んでしまったことを知った彩はいじめっ子達に向けてそのステッキの引き鉄を引いてしまったのです。
するといじめっ子達は忽然と姿を消してしまいました。
いじめっ子達はまったく別の場所に姿を現しています。
……無残な亡骸となって。

こんな感じのお話です。
「オブ・ジ・エンド」の方はいわゆるゾンビパニック系のホラーに近い作品でしたが(最近はまた変わってきましたが)、本作は今のところ能力バトルに近いものになっています。
様々な魔法のステッキとそれを持ったキャラが登場し、不穏な事件が起こる。
そんなお話ではあるのですが、本作の本題はその後に迫るものにあるようです!
あまりにも謎の多い魔法少女サイトの中に表示されている、「テンペストまで」という文字と、7桁の数字のカウントダウン。
何が起きるかはまったくわかりませんが、常識では考えられないステッキを配るサイトに表示されているものなのですから、常識では考えられない何かがおきることは間違いないでしょう。
この魔法のステッキは、今まで不幸だった少女を哀れんで、テンペストを乗り越える力を与えるために配られたのか?
あるいは今まで不幸だった少女をあざ笑い、より不幸に導くためにばら撒いたのか?
そのどちらでもない、予想を越えた目的のためなのか……?
彩たちにはそんなことを深く考える時間すら与えられません。
魔法のステッキをもたらされたことによって変化した立場に戸惑う彩、変化した立場を謳歌するもの。
ステッキを使う代償や、ステッキによって違った能力があるためにより強いステッキを求めた争いもおこるなど、様々な出来事がおこって行き……
これからどんな惨劇が巻き起こるのか?
魔法少女サイトになんらかの動きがあるのか?
問題のテンペストとは?
「オブ・ジ・エンド」の方も先が気になるところですが、序盤の彩の不幸から、世界を別の種類の闇に突き落とす中盤、ショッキングな事実が次々明かされる終盤、とこの第1巻だけでも、あちらに負けないくらい今後の展開が楽しみになること間違いなしですよ!!

今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!