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今回紹介いたしますのはこちら。

「囚人リク」第16巻 瀬口忍先生
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行です。

さて、脱獄のためのメンバーが揃った前巻。
田中の発案した、深夜に資材倉庫に忍び込み、ハンググライダーを作って一気に脱出すると言う作戦を進め始めたのですが……?

ハンググライダーで刑務所の敷地から脱出出来たとしても、問題はその後です。
この刑務所があるのは絶海の孤島。
その後は島から脱出する手はずを整えなければなりません。
かといって、外からヘリや船を呼んだ所でこの極楽島の鉄壁の守りの前に沈むだけ。
考えられるのは島にあるヘリを奪って逃げることですが、脱走が発覚した瞬間にヘリは全機飛び立ってしまいますし、仮にその前に奪取出来たとしても操縦するものがいない上、やはり以上を察知した他の減りに撃墜されるのがオチ……
ところがヘリの操縦者の問題は意外なところで解決します。
正式な免許を持っているわけではないものの、脱獄グループの仲間であり、マフィア・ドラゴンクロスの二代目、周龍が運転できると言うのです!
ヘリが運転できると言うのはかなり大きな鍵となります。
田中は散々頭を捻り、ついにある作戦を思いつきました!
使用するヘリは刑務所のものではなく、定期的にやって来る視察のヘリ。
これによって完全に管理されている刑務所のヘリを使うことに比べ、圧倒的に発見される時間を遅らせることができるのです。
そしてもうひとつの鍵は、囚人たちに付けられているGPSつき手錠を使っての陽動です。
今作っているハンググライダーで、全員分の手錠を持ったリクが刑務所を脱出。
外で待つ仲間達に手錠を渡し、その手錠をラジコン飛行機に載せて飛び去らせる!!
確かにそうすれば刑務所側はかなり戸惑うはず。
刑務所のヘリはラジコン飛行機を追うのに必死になり、飛び立つ視察のヘリに手をまわすのはさらに遅れる。
完璧に見える作戦ですが……問題は、手錠を渡した後のリクです。
たった一人地上に取り残される形になるリク。
リクを脱獄のための踏み台にする、ということなのでしょうか……?
その作戦を聞いたレノマは激昂するのですが!?

というわけで、脱獄に向けての作戦がさらに動き始めた本作。
田中の考えた作戦は、今までの作戦に比べれば大分「見えてきた」作戦といえそうです。
ですが問題もまだまだ山積!
あの田中がリクを見捨てるような作戦をよしとはしないでしょうから、なんらかの策がまだあるのは間違いないでしょう。
ですが、ヘリが簡単に奪い去れる状態なのか、そしてそれほど長い時間飛べるとは思えないヘリで脱出仕切れるのか?
そして視察のヘリを奪うと言うことは、視察に来たその日にしか作戦が決行できないと言うこと。
鬼道院の黒い野望の結実が着々と近づいてきている今、残された時間は余りありません。
視察も頻繁に来るわけではないでしょうし、タイムリミットは目前まで迫っているかも……!?
とはいえ、目的が固まってきたのは大きな前進です。
早速メンバーは脱獄に向けて新たな行動に出るのです。
今度動くのは、椿。
椿がしなければならない作戦もまた、失敗した瞬間にすべてが終わってしまう可能性もある危険なモノ!!
次々に巻き起こる、息詰まる展開……
まだまだ読者を捕らえて離してくれないようですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!