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今回紹介いたしますのはこちら。

「透明人間の作り方」 増田英二先生 
秋田書店さんの少年チャンピオンコミックスより刊行です。

さて、本作は10年に短期集中連載された作品です。
この作品のあと増田先生は「さくらDISCORD」を連載、さらにそのあと連載された「実は私は」人気作となりまして、チャンピオンの主力作品のひとつとなりました。
本作ですが、最近のラブコメ的なイメージが強い増田先生からは想像しづらい作品となっています。
その驚きの内容とは……!?

人口5000人の、小さな島。
その島で、真二は退屈をもてあましながら暮らしていました。
カラオケもゲーセンも、コンビにすらも無いこの島に……いや、自分の心の中に充満している退屈を吹き飛ばそうと、アレコレバカなことをやっては大人におこられる毎日を過ごしています。
ですがそんな行動は、クラスメイトたちから面白がられてはいるものの、ただ面白がれているだけで。
どんなことをしても、真二の心が満たされることはなかったのです。

そんな彼を昔から理解し、励まし続けてきてくれたのは幼馴染の加奈。
茶化しながらも、誰より真二を理解し、励ましてくれた彼女に……真二は俺と付き合わないか?と告白めいたことをしてみるのですが、退屈そうだと断られてしまいました。
その言葉を出されてしまっては仕方ありません。
それにその指摘もなんとなく理解できるところ。
真二はまったくだ、と空を見上げるのです。

周囲は進路の話で色めきたつ時期。
真二はというと、進路希望の紙を白紙で提出する始末です。
考え中だ、一度ゆっくり真剣に考えてみる……という真二ですが、そんな彼をクラスメイトはお気楽でいいねと笑うのです。
今が一番いい時期だ、などといわれている青春時代。
内申、成績、いい大学……そんなモノでその一番いい時期をつぶされ、そのあと60年も続く人生に何を期待すればいいのか。
日夜そんな勘定を抱え、押しつぶされそうになっていた真二は……その言葉にキレてしまいました。
クラスメイトを叩きのめし、学校から逃げ出してしまう真二。
加奈はそれを心配そうに見送るのですが……

ただ退屈をどうにかしたかった。
それだけなのに……
心の中に反響するやりきれない思い。
そんな心の揺れを表すかのように、携帯電話が震えます。
携帯電話に届いていたのは一通のメール。
内容は……透明人間の作り方。
このメールに返信すれば、透明人間になれる。
透明人間になれば、どんなに不満な着物、やらかしちゃった君も、一発でおさらば。
むしゃくしゃしていた真二は、そのメールにすら喧嘩腰で挑んでしまいます。
やってみろよ、一発でおさらばして見せてくれよ!!
真二の体には何の変化もありません。
やはりこのメールはただの冗談なのでしょうか……?

翌日、何事もなかったかのように接してくる加奈。
その心遣いが何より嬉しい真二でしたが……昨日、真二が殴りつけたクラスメイトまでもが何事もなかったかのように接してくるではないですか!!
何故か彼は、昨日真二に殴られたことを覚えていないようで……
それどころか、真二が今まで退屈を払拭しようと行っていた悪戯の数々までもが記憶から消えうせています。
これは一体なんなのか?
戸惑う真二に、突然見覚えの無い女性が話しかけてきました。
彼女はみんなが忘れているいたずらのことを覚えているようなのですが……奇妙なことに、彼女の姿は神事意外には見えていないようで。
……彼女は真二に言うのです。
みんなあなたのことを忘れていく。
だってあなたは、透明人間になりかけてるんだから。
そして、彼女は名乗りました。
私の名前はミキ。
透明人間です、と……!!


というわけで、透明人間になって行く本作。
透明人間といっても普通の姿が見えないだけの透明人間ではなく、存在そのものがなかったことになる、それ以上のもので。
徐々に、徐々に記憶の薄れていく周囲の者たち。
つながりの薄いものからどんどん記憶が失われていくそうで、最後まで記憶が残っているのは加奈だったのですが、その記憶すらも……
失って初めてわかる、大切な居場所。
その居場所を知った真二はどうするのか?
記憶の薄れていく中、加奈は……?
この透明人間化を止める手段は、そして何よりもこの透明人間、ミキの目的は?
追い詰められていく真二に残されたたった一つの拠り所とは……
どんでん返しも用意され、最後の最後まで目の離せない展開が待っているのです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!