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今回紹介いたしますのはこちら。

「走馬灯株式会社」第10巻 菅原敬太先生 
双葉社さんのアクションコミックスより刊行です。

さて、とうとう探し求めていた走馬灯株式会社にたどり着いた澄川。
すぐにでも自身の恋人であった遥とこの走馬灯株式会社の主任である神沼の関係を調べ、さらに羽宮を連れ帰りたいところですが……

澄川は自分の過去のディスクを鑑賞し、在りし日の遥の姿を見て涙しています。
主任と名乗る神沼はどう考えても遥だとしか思えません。
羽宮だけではなく、遥も取り込んで見せたこの走馬灯株式会社とは何なのか?
人生をもてあそんで楽しんでいる最悪の存在じゃないか!
そう涙ながらに漏らす澄川ですが……すぐ隣で一緒に澄川のディスクを見ていた男、桂木はこんなことを言い始めたのです。
澄川の、探偵の仕事も似たようなものではないか?
盗撮や盗聴、身分を偽っての接触、そうして手に入れた情報で、人生が大きく狂ったものもいるのではないか。
それは結局、他人の人生をもてあそんでいることになるのではないか……?
いきなり奇妙なことを言ってきたこの葛城という男は何者なのでしょう。
この会社で出会い、ひどくおびえて休ませてくれと言ってきたから部屋に招き入れたものの、何者なのか一切知らないわけで……
怪しさを感じ始めた澄川は、あなたはいったい何者なんだと聞こうと声を上げたのですが……そこで社内に銃声が響き渡ったではないですか!!
……そういえばここに一緒にやってきた、走馬灯株式会社のせいで自分の人生が狂わされたと怒り狂っていた男、喜島は今何をしているのでしょう。
彼はひょんなことから手に入れた拳銃を持っていたはずですが……
不安とともに部屋を飛び出した澄川。
するとそこには驚くべき光景が広がっていたのです!
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胸を撃ち抜かれ、血を流して倒れている神沼……!!
予想もしなかった光景を前にした澄川は、思わず絶叫してしまうのでした!!

桂木はもしかしたらこの会社の客の中に医者がいるかもしれないから、社員に聞いてみようと提案します。
そこの扉にほかの社員が入っていくのを見たとのことで、澄川は一も二もなくその扉の中に飛び込んでいくのでした。
……が、それを見届けた桂木はまたも奇妙なことを呟くのです。
喜島の奴、余計なことをしてくれやがったな。

扉の先は、どうやらディスクの保管庫のようです。
保管庫はあまりにも広大で、ほかの社員……羽宮を探すものの見つかりません。
仕方なく救急車を呼ぼうと携帯を取り出す澄川ですが、その前に非通知による着信が入りました。
出てみると、その電話をかけてきたのは桂木ではないですか。
そこで桂木は、今までとは違った不遜な態度でこんなことを言い出すのです。
救急車を呼ぼうとしてもこの会社の場所がわからないだろうから無駄だ。
そもそもそこから出られるつもりなのか?
そこにはこの会社のすべてのディスクが保管されている。
社員以外の人間がそこに入って迷わず出られるはずがない。
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……今まで生きてきた人すべてのディスクが保管されている広大な空間、奥まで入ってしまったらアウトだ。
澄川は青くなってあたりを見回すのですが……出口どころか、壁すらも見当たりません。
やがて澄川の携帯の充電は切れてしまい、完全に外部との連絡の手段が立たれてしまいました。
このまま澄川は、この空間に閉じ込められたまま衰弱死してしまうのでしょうか……?

そして、羽宮の様々な事実も明らかになります。
羽宮はなぜこの走馬灯株式会社の見習社員となったのか?
澄川のために潜入調査をしていた……というのも間違いなく一つの理由なのですが、それではこの会社の見習として受け入れてもらえた理由がわかりません。
その理由にかかわっているのが……桂木なのです。
桂木はいったい何者なのか、羽宮とはいったいどのような関係があるのでしょうか……!?


というわけで、いよいよクライマックスを迎える本作。
神沼と遥の関係性は?羽宮は?喜島は、桂木は……?
様々な人間の人生を捻じ曲げてきた走馬灯株式会社。
その走馬灯株式会社に存在する、株主の正体もこの後明かされ、澄川たちの物語は終わりを告げることとなります。
複雑に絡み合った彼らの運命に隠された、衝撃の事実。
それが明らかになった時、澄川はある決心をするのです!!
激動の展開から完結を迎えるクライマックスは必見!!
澄川たちの物語の結末を、ぜひその目でご確認ください!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!