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今回紹介いたしますのはこちら。

「いきいきごんぼZ」第5巻 陸井栄史先生 
秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。

さて、クラスからのはぐれ三人組が巻き起こすどうしようもない事件を描いていく本作。
常に常軌を逸した言動で空間をカオスに変化させる枷井、普段は消極的ながらも常に巻き起こるかもしれないカタストロフィに備えて体を鍛える技野、内に秘めたる情熱も、女子を前にするとすべて無になり石化する吏毘堂……
果たして彼らが今回巻き起こす騒動は!?


掃除を終えた吏毘堂たちの班。
最後のゴミ捨てですが、じゃんけんでゴミ捨て場までもっていく当番を決めることにしました。
一人じゃんけんに負けたのはイマキマキー。
今日はちょっとゴミが多かったっため、イマキマキーは半分ネタで、技野くん一人じゃ思いから手伝ってくんない?としおらしくお願いしてみます。
こういう類の女子の扱いが苦手な技野、何で自分なんだ、他当たれよと吏毘堂のほうを振り返ると……やっぱり石化していたのでした。

石化していた故、断ることもできずゴミ捨てに同行する吏毘堂。
そんな彼に、イマキマキーはノリで行ってみただけだから別に手伝ってくれなくてもよかったのに、となめた言動を発しやがりました。
なんだよこのアマ!と怒り心頭の吏毘堂!!
……もちろん口には出せませんけど!!
ところがそのあと、イマキマキーからでも意外と真面目なとこあるじゃない、とフォローが入り、吏毘堂は思いっきりキョドってしまうのでした!!!

土曜日。
吏毘堂が毎朝の日課の自家発電に励んでいたところ、いきなりお母さんが部屋に乱入してきました!!
その勢いでお母さん、靴も服も古くなったから買ってやる、と強引に吏毘堂を買い物に連れ出すのでした!!

買い物でもその勢いのまま服やら靴やらを見繕って買ってくれるお母さん。
正直これなら吏毘堂本人は必要ないかも……
吏毘堂自身も、こんなお母さんの一人舞台に休みをつぶされて不満も不満。
挙句に調子に乗ったお母さんは、今日はお母ちゃんとデートやな!なんて発言をしまして、デリケートな吏毘堂君は激おこです!!
しかもフードコートで休憩中にはガールフレンドはいないのかといった吏毘堂が最も気にするところの話題を振ってくるのですからもうたまりません。
拷問以外の何物でもない、と耐え忍んでいたのですが……そのとき、嫌な気配を感じます。
お母さん越しに視界に入ったのは……
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イマキマキーと椿、そして彼女たちと仲良しのてるみんの女子三人組!!
彼女たちはずっと吏毘堂親子の様子をうかがっていたのでした!!

もう耐えられない吏毘堂!!
逃げ出したいところですが一人で帰るわけにもいかず、お母さんは下着を買いに行くと言い出したために同行する和歌にもいかなくなってしまいました。
こんな時に限って何てことだ!
とにかく落ち着くしかない、と一人呼吸を整えようとした吏毘堂ですが……そこに椿が声をかけてきたのです!!
しかも椿、イマキマキーが今ほかの店で買い物するから呼んでくる、と言い残して立ち去ってしまったのです!!
……てるみんを残して!!
イマキマキーや椿といった比較的絡みの多い女子相手でも石化待ったなしだというのに、あんまり知らない女子と一緒……
いつものように身動き一つとれなくなる吏毘堂でしたが……てるみん、なにも話しかけてきません。
話しかけられるとあれですが、こう話しかけられないというのもそれはそれで所在ないわけで……
なんなんだろう、と様子をうかがってみると、なんか彼女ももじもじしてます。
まさか彼女も……照れ屋さんなのか!?
それを感じ取った吏毘堂、ならばより一層この重い空気をどうにかしないといけないと決意。
しゃべれなくても何かできるはず!と、考えた結果……

耳に靴を当て、もしもし、声遠いんやけど、と携帯電話のまねをするという一発ギャグを飛ばすことにしたのです!
それを見たてるみんの反応は……意外にいい感じ!!
そのまま靴関係のギャグで押していくことにした吏毘堂、両手に靴をはめて四つん這いになり、
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「時速80キロ」とつぶやいたのです!
やっぱりてるみんの反応は上々だったのですが、彼女の背後にはすでにイマキマキーや椿、さらにはお母さんまでもが控えていまして……!!
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というわけで、吏毘堂の孤独な戦いを描いたエピソードを収録した今巻。
今巻はいつも通りのただただドイヒーなエピソードもたっぷり用意されているのですが、このお話をはじめとしまして、三人組と女子たちの絡みが多めになっております!
技野の部屋に女子軍が上り込んだり、技野のお姉さんと女子たちが仲よくなってみたりと、相変わらず技野は女子たちと(彼は望んでないのですが!)わりと仲良くやってます。
が、今回の注目株は断然吏毘堂!!
紹介したてるみんとの絡み以外にも、ご執心の委員長と一緒に子猫を助けてみたり、そのことがきっかけで委員長とスムーズに(?)会話できてみたり。
そんな中でもとりわけすごいのが、まろ美さんとのエピソードです!!
基本的には吏毘堂を火星といっしょくたにして嫌っていたはずの彼女ですが、あるきっかけから吏毘堂に対してとんでもない考えを抱いてしまいまして!!
その挙句が……今巻の表紙に至ることになるのです!!
まさかの美麗バージョンで表紙を飾った彼女、今まで拍子にならなかったのはこのチャンスを待っていたのでしょうか……!!
表紙を外すとさらにお色気満点な姿を見せてくださいますよ!!

次回の表紙はそろそろ三人組主役タイプに戻るのか、はたまたてるみんか、パイン頭の子か、あるいは男子組やうんぽぽの変化球で来るのか……
激戦の表紙の座争いも見逃せません!!
モーションコミック化という珍しいメディア展開もされていますし、本作の更なる飛躍が期待されます!!
……いや、枷井がいる限りそれはないかもしれませんね……


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!