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今回紹介いたしますのはこちら。

「絢爛たるグランドセーヌ」第2巻 Cuvie先生 
秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。

さて、まだ技術面では未熟以外の何物でもないながら、優れた審美眼とバレエを楽しむことに長けた、独自の輝きを持つ少女、奏が目覚め始めた本作。
自分だけバレエシューズのまま舞台に立つことに悩んでいた時もありましたが、バレエシューズでしか踊れない踊りを踊るんだと開眼。
奏は奏の、バレエシューズでしか踊れないキューピッドを見事踊り切って見せたのでした。


自分のソロパートを踊り切った奏。
そこではじめて、スポットライトが自分の動きを追っていたこと、お客さんの目が自分だけを見ていることに気が付きます。
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すごい、すごく気持ちがいい。
たった一分ちょっとの間だったけど、これは魔法の時間だったんだ!!
感動と興奮で胸をいっぱいにし、舞台そでへと下がっていく奏。
そんな奏の踊りに引っ張られるかのように、お友達の翔子の踊りもばっちりと決まりました!!
ゲネプロで緊張のあまり転んでしまった翔子ですが、練習よりも格段にきれいに踊れていた翔子。
そのことをまるで自分のように喜ぶ奏ですが、翔子もまたはじけるような笑顔で奏こそすごかった、奏の踊りに引っ張られたのとお互い喜び合うのでした。

……そんなふたりの踊りを、冷めた瞳で見つめている少女がいました。
翔子の踊りを見て、基礎はできてるけど派手なテクニックで魅せる気もないクソまじめな、堅くてつまらない踊り、と称し。
奏のキューピッドのほうが「面白さ」では上なものの、自分の敵ではない。
そう語る彼女は、奏のクラスメイトであるレナの知り合いの子のようですが……
その子は、舞台が終わった後の奏を尋ねてきました。
やってくるなり直接奏の踊りを「それなりに面白かった」と称した彼女、その後もどんどん無遠慮な言葉を投げかけてくるのです。
バレエシューズで子供が踊るキューピッド、なかなか面白くてよかったよ。
それなりに楽しめた、得る物はそんなになかったけど、時間の無駄ってほどじゃなかったから。
普段は天真爛漫な奏でも、どう反応していいかわからないその物言い。
戸惑っているところに翔子がやってくるのですが、彼女は翔子にも辛辣な言葉を投げかけるのです。
見てたよ、クソまじめで地味な踊り。
一つ一つの動作を正確にしようとするあまり、メリハリはあっても滑らかには見えない。
正確な踊りを持ち味にしたいなら改善すべき点はいっぱい見つかると思うな。
いきなり矢継ぎ早に指摘されたあれこれに、なんだかあっけにとられて気を付けてみる、としか答えられなかった翔子。
奏はよく見てるんだねと素直に感心し、私の欠点もいっぱい見えた?と尋ねてしまうのですが……
少女はこう一言いうだけでした。
別にいいんじゃないの貴方は。
ずっと楽しく踊ってれば。

プロとか目指したいなら、もうちょっといろいろ知ったほうがいい。
貴重な時間を無駄にしないようにね。
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そう言って立ち去っていった少女。
なんだあれは、とその時は何もできず見送るしかなかった奏たち。
後になって彼女は、その性格のみならず、バレエの技術でも世界から注目を受ける、日本ジュニアトップの実力者、栗栖さくらだったことがわかります。
初めてであった、「世界を見据える」同年代の少女。
その存在感は、彼女に対しての対抗心……などのモノよりも、奏や翔子の心に今まであまり姿を見せることのなかった「プロの舞台」を意識させることとなります。
イギリスのロイヤルや、ロシアのボリショイにマリインスキー。
ミラノ・スカラ座、オランダ、ドイツの国立に、ニューヨーク……
どれも今の舞台が及びもつかない絢爛で豪華な舞台ではあるものの……別世界、ではない。
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険しくても道はつながっている!!
奏は徐々にプロへの道への思いを強めていくのですが……
この後ある事件が起き、奏はさくらと小競り合いを起こしてしまうのです!!
しかも興奮した奏は、とんでもない約束までしてしまい!?
突如として現れた強大なるライバルは、奏や翔子に様々な影響を与えることとなっていくのでした!!!


というわけで、傲岸不遜な天才、栗栖さくらが現れる今巻。
彼女の言いぐさはそれはもうとんでもないあれこれではあるものの、それよりも彼女の登場によってもたらされる奏たちの心の変化のほうが重要な気がします。
今までは、とにかく目先のことだけを考えてバレエに打ち込んでいた奏。
それはそれで決して悪いことではないのですが、この意識の変化によって奏はより一層バレエにのめり込んでいくことでしょう。
奏のレベルアップは間違いないでしょうが、どちらにしろその前に立ちはだかることになるさくらとの戦い(?)は避けることができません。
日本ジュニア界の頂点に立つさくら、その才能の片りんは見せ始めたものの、まだまだその実力は及ぶはずもない奏。
一見すればどうにもならない差のあるこの二人ですが……
実力だけではない部分でも対照的な二人、果たしてこの邂逅が何を生むのか?
まだまだこの先も見ごたえあるドラマが繰り広げられていきそうですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!