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今回紹介いたしますのはこちら。

「じごくあね」第1巻 吉田丸悠先生 
小学館さんのサンデーGXコミックスより刊行です。

吉田丸先生は07年に月刊IKKIの漫画賞を受賞しデビュー。
ところが本格的に活動を始めたのは11年にひらり、の漫画賞受賞から。
その後同誌で継続的に作品を発表し、13年には初の単行本を刊行されました。
それと同時期の11年にサンデーGXの漫画賞も受賞しておりまして、12年に本作のひな型となる読み切りを発表。
時を経た14年に本作の連載を開始しました。

さて、本作はとある姉弟にスポットライトを当てた日常コメディです。
わがままな姉に弟が振り回される、というのは漫画の世界ではもはや様式美といえますが、本作ではほんの少し事情が違うようで……?


宏樹は学校へ向かっていました。
ですが自分の足で歩いてはいません。
宏樹は……お姫様抱っこをされていたのです!
……しかも亀甲縛りをされて……
お姫様抱っこをしている人物は何を隠そう彼の姉、真尋。
姉弟なんだからくっついてたっていいじゃない、私、宏樹がいないとだめなの。
そう頬を赤らめる真尋……
すべては、一か月前のバス事故から始まりました。
巻き込まれてしまった真尋は命に別状こそなかったものの、目覚めた時すべての記憶を失っていたのです。
そして先週退院してきたのですが……
真尋は宏樹にべったべた。
姉ちゃんには弟を見守る義務があるの!などと言いながら、逐一ビデオを回したりする始末なのです!

もはやそのべたべたぶりはクラスのみんなにも知れ渡っており、すっかりみんな順応してしまっています。
クラスのみんなは事故以前とそんなに変わってない気がするというものの、宏樹からすればいくらなんでもべたべたしすぎとしか思えません。
もう一度病院に連れて行こうか、などと考えるのでした。

お花畑で花輪を首にかけ、宏樹大好き、と抱き着いてくる真尋。
幼いころの、良き思い出を夢に見ていた宏樹ですが……目覚めるとその首にかけられていたのは、首輪でした!
大丈夫、人間ようだからと笑う真尋がかけたことは間違いないようですが……何でこうも変わり果ててしまったの荒。
おまけに宏樹が財布を忘れたことに気が付くと、それなら好きなのを選ぶと良い、とたくさんの財布を取り出しまして……!!
皆学校だからってガード甘いんだから、とにこにこ顔の真尋。
さらに財布だけには終わらず、一枚のブラジャーを取り出し、宏樹の好きな高橋さんA65だって、といろいろ聞き捨てならない情報まで持ち出してくるのです!!
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宏樹のことなら何でも知ってる、宏樹のためならなんだって出来ちゃう。
姉ちゃんが守ってあげるから。
そうささやく真尋の行動は……完全に常軌を逸しているとしか言えません!!

お母さんは事故後はどうなることか心配したが、元気になって安心した、姉弟仲がいいのはいいことだとにこにこ顔。
いくら財布のことなんかを隠しているにしても、暢気すぎるんじゃないかと宏樹は考えてしまいます。
ため息をつきながら、言いつけられたお風呂掃除に向かった宏樹なのですが、そのお風呂場には
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全裸の真尋がいて、洗いっこしよ、などと誘ってくるのです!!
仲間できれいにしてあげるから遠慮しないのと声をかけてくる真尋ですが、当然慌てて逃げ出す宏樹。
体を見られたくない理由でもあるのか?という言葉に思わず反応してしまうのですが……
なんでもないから、と宏樹はその場を逃げ出すのです。

翌日。
人気のない校舎裏で、宏樹は数名の不良生徒に蹴り飛ばされていました。
なんとこの不良たち、宏樹に20万持って来いと無茶な注文をしたうえ、足りないと暴力をふるっているようです!!
退院以来お前の姉ちゃんまとわりついてたけど、とうとう愛想をつかされたか、たっぷり遊んであげようね。
どうやら今日はあのべたべたしていた真尋が宏樹の周りにいなかったようで。
ここぞとばかりに不良どもは宏樹をいたぶって喜んでいるのです。
ほら、呼んでみ、大好きな姉ちゃんをよ。
お姉さまー、お姉ちゃまー、ねえちゃーん。
そう言って体も心もいたぶって喜ぶ不良たち……
宏樹は歯を食いしばってそれに耐えるしかなかった……と思われたその瞬間のこと。
真尋が悠然と姿を現したのです。
なぜか菩薩のように穏やかな笑顔で……
不良たちは待ってましたとばかりに、お姉さんも一緒に遊んでもらえるとうれしいな、などと言いながら真尋の体に手を伸ばすのです、が。
気が付けば真尋の手にしていた剃刀で、不良たちの服はズタズタに切り裂かれて真っ裸に向かれてしまっていたのです!!
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もう一枚剥いでやろうか、ガキども。
悪鬼のような形相ですごむ真尋!
不良たちは激怒して殴りかかるのですが、真尋は手にしていた栓抜きで逆に不良たちをぼっこぼこに返り討ちにしてしまうのです!!
おまけに報復されないように、先ほど宏樹を恐喝していた現場をしっかりとビデオに記録していまして……
写真音声もろもろ証拠なら何でもそろってる、便所の壁の鼻くそ見ないな一生送りたくなきゃ、ばらまかれる前に消えな!!

ここまでされては、宏樹もこういうしかありません。
お前は誰だ、姉ちゃんじゃないな、と。
そして真尋はその質問にこう返すのです。
目覚めた後バス事故のニュースを見て、俺の乗ったバスだと思った。
お前に話しかけられて初めて、自分の体じゃないことに気づいた。
けど、クソみたいな人生をやり直せるんだ。
この体で、この年で。
姉ちゃんに感謝しきゃな。
よろしくな、弟。
……やはり姉は姉ではなかった……!?
いったいこの姉弟生活、どうなってしまうのでしょうか!?


というわけで、人が変わった姉との生活を送ることとなる本作。
新・真尋は中身が粗野で荒っぽいものの、どうやら宏樹のことを大切に思っていることは間違いなさそう。
宏樹は宏樹で、姉が姉なのに姉ではないことに苦悩しながらも、何の間の新・真尋とのよりを縮めていくのです。
さらにこの後、ほとんど不死身のボデェを持つお隣さんにして、自称真尋の婚約者という暴走型キャラの佐伯が登場。
彼の登場により物語はより一層ドタバタギャグの色を濃くしていきます!!
佐伯はどこに出しても恥ずかしくないバカですが、それだけではないまっすぐさも持っていまして。
真尋姉弟に負けないいいキャラクターの彼の活躍も注目でしょう!!

ですがやはり物語の肝は、真尋の中身の正体。
宏樹はおっさんだと決めつけているようですが、果たして本当にそうなのでしょうか?
もしかしたら、宏樹のことを好きだった男勝りの女の子だったり、事故をきっかけに自分の素を出せるように設定を決めた真尋本人だったり、なんてことも考えられるかも……?
とはいえまだまだ情報が足りませんし、本当のところが明かされるのが先になるでしょう。
今はいろいろあーでもないこーでもないと思案を巡らせながら読むのもよいかもしれません!!

そして忘れてはいけないのがサービスシーン!!
今の真尋は、特に宏樹の前では完全に恥じらいなし!!
割とガンガン生まれたままの姿になってくださいます!!
沙羅にメイド服になってみたり大胆な下着を駆ってみたりと冒険もしますし、吉田丸先生の得意な(?)百合百合しい必殺技までも披露してくれるのです!!
様々な顔を見せてくれる真尋さんの艶姿も必見ですよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!