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今回紹介いたしますのはこちら。

「ドラゴンクエスト 蒼天のソウラ」第4巻 中島諭宇樹先生 
集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行です。

さて、幻惑魔法によって操られた、勇者ユルールと戦う羽目になったソウラ達。
ユルールは勇者の名に恥じない実力の持ち主で、ソウラたちは苦戦を強いられます。
が、エクステンション・ラインの力を使ったソウラはユルールの精神の中に入り込むことに成功し、心の中に巣食う魔を撃退したのでした!


正気を取り戻したユルール。
これで一安心と息をつく間もなく、現れたイシュマリク。
かげろうを担いで現れた彼こそが、ユルールに幻惑魔法をかけた張本人なわけで……ユルールはなぜ自分に幻惑呪文をかけたのか、ユルールの追う宿敵、冥王ネルゲルの手のものなのかを問いかけます。
が、イシュマリクとネルゲルとはほとんどつながりがないようで……
ではなぜ勇者であるユルールと敵対するような行動をとったのでしょうか?
イシュマリクはこう答えるのです。
人の世を転覆し、魔族の御世を拓くとか、そう言った魔族っぽい目的だ、と。
そのために竜の地の力も使う、というイシュマリク……なんだかそんなふわふわした目的を聞かされてもピンと来ないソウラ達ですが、イシュマリクは細かい説明は面倒だ、かかって来いと話をする気なし。
戦闘態勢に入らないソウラたちを見て、魔族と見れば切りかかる時代ではないということか、悠長なものだななどと言い……抱え上げていたかげろうをソウラに向かって投げつけてきたのです!!
イシュマリクは投げつけたかげろうの体を追いかけるように突進!!
かげろうもろともソウラたちを斬りつけようという勢いで攻撃を仕掛けてきました!!
こうまでされてはソウラたちもさすがに黙ってはいられません!
かげろうの体をユルールが受け止め、イシュマリクの剣はソウラがガード!!
有無を言わさず戦闘の口火が切られたのです!!

同時に切りかかる二人。
勇者の名に恥じない実力を持つユルールと、エクステンション・ラインの力によってパワーアップをしているソウラ。
そんなふたりの相手をするのは容易ではないはず。
ですがイシュマリクは手にした一本の細身の剣だけで受け流してしまうではありませんか!!
卓越した剣技のたまものであることは間違いありません。
しかしこの鉄壁の防御はそれだけによるものではないのです!
ユルールが券を両手に持って放つ、威力抜群の一撃「渾身斬り」。
それすらもイシュマリクは真っ向から受け止め、その上受け流す勢いでユルールを放りとばして見せました。
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その不自然なまでの剣の強度……それは、イシュマリクの操る「理力(フォース)」という特技の力!!
風や闇といった様々な属性の力を剣に宿し、攻めに守りに活用して見せるイシュマリク!!
ソウラとユルール二人の攻撃をこともなげに捌くその防御、そしてその直後のスキをついて放たれる鋭い反撃。
その実力に舌を巻くユルールですが、ソウラはそれほど苦にはしていないようです。
ソウラによれば、イシュマリクの攻撃はあくまで防御主体で、自分の安全を確保した状態でしか半ふぇきを仕掛けてこない殿様剣術にすぎないとのこと。
これならば、命を丸ごとぶつけてくるようなユルールの攻めのほうが怖かった、とのこと。
こんな戦法でどうやってあの達人であるかげろうを倒したのか?
いや、それよりもなぜ敵の大将がわざわざ一人で姿を現したのか……?
ソウラの中に数々の疑問がわいてきます。
が、ソウラはそんな細かいことを考えるタイプじゃありません!!
いろいろ腑に落ちないところはあるが、この分ならいけそうだ。
そう考え、ソウラは決心しました。
やってみないことにはしょうがない、一丁攻め倒してみるか!!
地面に右手をつき、エクステンション・ラインの力を集中させるソウラ。
ユルールの意識のなかで、ソウラはただの木剣を勇者の件に変化させることができました。
それならば、現実の世界でも似たようなことができるはず!!
カルサドラ火山に宿る勇者たちの夢よ、俺に力を貸してくれ!
そんな思いが通じたかのように、ソウラが手をついた地面は噴火口のように盛り上がり、そこから一振りの剣が生み出されます。
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抜き取ったその剣を、天高く掲げるソウラ……!!
見るも美しいその剣を見て、ユルールはハッとします!!
その剣は、「ガイアの剣」!?
御存知の方も多いことでしょうが、ガイアの剣と言えばドラクエシリーズに登場する火山と深い関係を持つ剣。
ソウラはそのエクステンション・ラインの力で、火山という言霊によってこの地に宿る精霊力に伝説の剣という形を与えた。
ソウラの発想と、エクステンション・ラインの未知なる力に感心するイシュマリク。
ですがさすがにその余裕もここまでのようです!
ユルールとソウラの連係プレーに、ガイアの剣による圧倒的破壊力。
ユルールが「超隼斬り」でイシュマリクを追い込めば、ソウラはエクステンション・ラインの力でたくさんのようがんまじんを作り出し、動きを制限。
そして完全に動きをとまったところにばくだんいわを作り出して……
爆発させました!!
さすがのイシュマリクもこれには耐えきれないはず……だったのですが……
爆発の煙が晴れた後に現れたのは、
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得体のしれない、巨大な卵のようなもの?
……いや、得体が知れないというのは少し違うかもしれません。
あれはアズリアが生まれた物と同じ……?
一体この卵は何なのでしょうか。
イシュマリク、その正体は一体……!?


というわけで、イシュマリクとの戦いが始まった今巻。
前巻のかげろうとの戦いと言い、今巻の戦いと言い、圧倒的というほどの力は見せてこなかったイシュマリクですが、さすがにこれで終わるわけもないでしょう!
思いもよらなかったイシュマリクの真の力、それは驚くべきもので……?
ラスボス格と思われていた人物とのいきなりの決戦、その結末は!?

そんなこんなで、今巻もドラクエの世界観を利用した激しいバトルが繰り広げられます。
紹介したイシュマリク戦以外にも、イシュマリクの部下たちとソウラの仲間たちによるバトルが行われるのですが、そちらもそれぞれがそれぞれの持ち味を生かした戦いとなっています!!
盗賊ならば盗賊の魔法使いならば魔法使いの。
それぞれ毛色の違う、それでいてどれも惹きこまれる熱いバトルに注目です!!

さらにイシュマリクの得体のしれない力、その部下たちもよく口にする「この時代」という言葉、といった後につながっていきそうな謎もちりばめられておりまして。
ユルールの仲間であるディオニシアの謎もありますし、最大の軸であるアズリアの物語も動き出します。
さらに盛り上がっていきそうなストーリーも見逃せませんよ!!

ちなみに今回もドラクエプレイヤーがにやりとする要素がそこかしこに散りばめられています。
ガイアの剣を代表として、続々登場するドラクエ成分に注目!!
特にドラクエ10プレイヤーの方ならば、おなじみの技や小ネタなんかも盛り込まれていますので、付録のしぐさ書抜きでも必見の内容になっています!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!