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今回紹介いたしますのはこちら。

「七つの大罪」第12巻 鈴木央先生 
講談社さんのマガジンKCより刊行です。

さて、エリザベス奪還作戦はドレファスたちを撃退し、見事成功した……かに思われました。
ですがそこで真の力、魔神の地の力を発現させたヘンドリクセンが大暴れ!!
魔神の血の力を注がれた新世代の聖騎士たちを暴走させたうえ、自身も全盛期の若い体に戻って圧倒的パワーを発現したのです!
さらにバンが謎の声に、メリオダスを殺せば得レインを生き返らせてやると持ち掛けられて……


エリザベスはメリオダスを助けるため自らヘンドリクセンについていってしまいました。
ダメージの大きいメリオダスはそれを追うことができません。
ディアンヌは暴走したジェリコを止めるのに精いっぱい、ゴウセルはギーラの暴走を抑えるのに手が離せず、キングはよみがえらされ操られたヘルブラム交戦中……
さらにギルサンダーがヘンドリクセンの魔力「腐蝕」に侵され、どんどんと傷が深くなっていくという最悪の状況で。
そんなときにやってきたのがバンです!
地獄に仏とはこのこと、手伝ってくれとメリオダスは頼むのですが……バンは動きません。
その態度に妙なものを感じたメリオダスは、何か俺に言いたいことでもあるのか、と尋ねてみました。
するとバンは答えます。
愛してるぜ団ちょ。
そういいながら……バンは攻撃を仕掛けてきたのです!!
その攻撃はメリオダスの右腕を切断!!
苦しませたくねぇから避けるな。
そんなことを言いながら攻撃をつづけようとするバンですが、メリオダスも大人しくやられたりはしません。
目にもとまらぬ速さでバンに握られていた、自身の右腕を奪い返すと……
その右腕を切り口に押し付けたのです!
するとそこから黒い炎のようなものが立ち上り、元通りにくっついてしまったのです!
その不可思議な力、バンは前々からその力の源に疑問を抱いていまして、今まで言うまいと思っていたことがあったとか。
その疑問を、あえて今尋ねるバン。
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あんた、魔神族なのか?
確かに全身から立ち上る漆黒の炎は、魔神の力のそれと似通っているような気も……
その質問に答えないメリオダス。
バンはその沈黙を肯定ととらえ……さらに表情を険しくして攻撃の手を激しくします!
今はこんなことをしている場合ではないと攻撃を止めさせようとするメリオダスに、団ちょにとってはこんなことでも、俺にとっては大事なことだとすさまじい攻撃絵を繰り出してくるバン!!
あんたを殺せばエレインが生き返る、という事情を攻撃しながら打ち明けるバンですが、メリオダスからすればでたらめとしか思えません。
そんなでたらめを誰に吹き込まれたんだと尋ねてみれば、その現場に居合わせていたホークが答えてくれました。
城の地下のでかい角笛から、女神族とかいうえらそーな奴が告げてきた、と。
その言葉を聞いた瞬間、明らかに動揺した様子を見せます。
その一瞬のスキを突いたバンはメリオダスに痛烈な一撃をヒットさせました!!
ダウンしたメリオダスを見おろし、バンは言うのです。
団ちょはエレインを殺した魔神族の仲間で、そのアンタを殺せばあいつを生き返らせると言っていた、と。
エレインとバンの関係を、メリオダスは知りません。
ですが、バンが寝言で幾度もその名前を呼んでいることから、エレインがバンにとってかけがえのない人物であることは想像ができます。
バンの思いを受け止めたメリオダス、ここでとんでもないことを言い出しました!!
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いいぜ、殺せよ。
俺もお前の立場なら、きっとそうする。
……その言葉、いつものメリオダスの狩る愚痴や冗談ではなさそうで……
まさかメリオダス、ここで本当にバンに殺されてやるつもりなのでしょうか!?

一方のエリザベスですが、彼女なりに戦う決意をしていました。
魔神の復活に不可欠らしいエリザベスの体。
つまり、自分がこの場で死んでしまえばすべてが水泡に帰す!!
崩壊した王国のがれきの中から手に入れた担当をおのれののどに突き付けるエリザベス。
覚悟を決めて喉を突こうとしたその瞬間、突然短剣がバリアのように包まれて阻止されてしまいました。
そんなことをしてしまっては、ベロニカ様が悲しみます。
そう言って現れたのは……グリアモール!!
彼の登場は確かにありがたいのですが、正直を言えば彼の「障壁」の力だけでは今のヘンドリクセンを止められるとは思えません。
……そう考えたのは、彼だけではなかったようです。
現れたのは、ヘンドリクセンの友にして……グリアモールの父、ドレファス!!
堕ちた友を止めるため、敬愛する王女の遺志を守るため。
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ドレファス&グリアモール親子と、ヘンドリクセンの戦いが始まるのです!!


というわけで、王国での決戦が激化していく本作。
激闘を経て、敵はヘンドリクセン一人に絞られました。
これで一同はヘンドリクセン一人に集中して戦うことができ、そう考えれば決着は間近と言えるかもしれません。
ですが問題は山積み。
負傷や戦いで手の離せないものが多く、そして何よりの問題はバンとメリオダスの戦いです。
今のバンの心をしめているのは、エレインへの想いだけ。
その思いを抱いたのは、メリオダスたちと出会うよりも昔でして、天秤にかければやはりエレインのほうが重いのかもしれません。
本当にバンはメリオダスに手をかけてしまうのでしょうか?
この土壇場で巻き起こってしまった七つの大罪の同士討ち、果たしてどんな結果を生むのでしょうか?
取り返しのつかない過ちを防ぐカギを握るのは、まさかの……!?

そしてヘンドリクセンもまだまだ何らかの隠し玉を持っているようで。
ただでさえ壮絶なこの戦いが、その隠し玉によってさらにすさまじいことに……?
激しくなる一方のこの戦い、果たしてどのような展開を迎えてるのか。
二転三転する選挙区から目が離せません!!

さらに気になるのは、銅も本作の今までの流れであったVS聖騎士船のあとの展開に絡んできそうな女神族でしょう。
魔神族を憎んでいるらしい女神族の正体は何なのか。
その名前から想像できる神聖な感じの種族、というだけではなさそうですが……?
うっすらと次の物語の布石を打ち始めた様子の本作、まだまだ楽しませてくれそうですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!