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今回紹介いたしますのはこちら。


「弱虫ペダル SPARE BIKE(スペアバイク)」第1巻 渡辺航先生 
秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、アニメ化もされて人気キャラを多く生み出している「弱虫ペダル」。
そのキャラクター人気と、渡辺先生の筆の速さが合わさって(?)、週刊少年チャンピオンや別冊少年チャンピオンで不定期に描くキャラを掘り下げる本作が連載されることになりました!
初回の巻島編から2年の月日がたってようやく単行本となった本作、今巻ではその巻島編に加え、新開編、東堂編が収録されています。
今回はそんな中から、巻島編を紹介したいと思います!


総北高校に入学した巻島は、早くも理想と現実のギャップに悩み始めていました。
その長身と姿勢の悪さ、そして何よりもこだわりの髪色でどうしても目立ってしまう彼は、何をするにしても目立ってしまい、ことあるごとに先生に注意されてしまいます。
高校っていうのはもっと自由だと思っていたのに、と愚痴る巻島。
ですがそんな彼まだまだ自由を象徴するモノがあったのです。
そう、自転車です。
自転車は自由だ。
こいつに乗れば俺は認められる……すべてを変えられる!!

総北は県内では強豪校、全国に行って活躍すれば……
見てろ、この小さな町で、俺を取り巻く世界のすべてを変えてやる!!
そう意気込んで、総北自転車競技部で得意のクライムを見せた巻島!!
それを見て、経験者は大歓迎だともろ手を挙げて歓迎していた総北の部員たちは……
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一転、なんだその変なダンシングは、と大爆笑!
それで速くなれるわけがない、基本からやり直したほうがいい、俺らがフォームを直してやるよ、と巻島を扱き下ろすのです。
ただ単純に自転車に乗るのが、山登りが楽しくて、ずっと一人で登ってきた。
自転車は自由だ。
そう思っていたのに……違うのかよ!?
今まで信じていたものが、すべて壊されてしまった……
巻島は一人になったあと悔しさのあまり雄たけびをあげ……寂しい決意を固めるのです。
もういい、今まで通り一人で走れば……

とはいえ、辞めるのもなんだか悔しいので部活には出ることにした巻島。
部活では完全に存在感を消していたのですが、そんな巻島を気にかけていたのが先輩の寒咲です。
本編の時代でもOBとして信頼の厚い彼、現役時代も頼られていたのでしょう。
目ざとく見つけたのは、巻島が落としたグローブです。
そのグローブはぼろぼろに使い古されていまして、部活動では目立った練習をしていない巻島が、部活外できちんと練習していることを裏付けています。
使いこんでんな、と寒咲は巻島に声をかけるのですが……
巻島は、大したことない、とだけ答えて去っていってしまうのです。

その日の練習でも巻島のストレスはたまっていきます。
平地は得意ではないためどうしても遅れてしまい、得意の登りになってもフォームを直してやる、と親切心の押し付け……
休憩中に一人うなだれていますと、そこに寒咲がやってきました。
どうだ、部活楽しいか。
不意にそんな質問を投げかけられ……いやな間を開けてから、ハイと答える巻島。
そこで寒咲は、自転車は好きか?と尋ねてみます。
すると巻島、慌てて自転車はちゃんと楽しい、と答え……
寒咲はそれを聞いて笑顔を見せます。
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今のがお前の本音だ。
自転車ってのは気持ちが乗っかるものなんだ、だからそういう自分の心の底から出るもんを大事にしろ。
その言葉を聞いて、巻島の心から靄が晴れ始めます。
そして、つい一週間前に行われた1年生レースで、のちのエースとなる金城が圧勝したのもきっかけとなったのでしょう。
この日から巻島は、
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このスタイルで速くなるための夜間一人練習を始めたのでした!!


というわけで、巻島の部活デビューを描くエピソードから始まる本作。
いまでこそピークスパイダーの異名をとり、そのあまりにも特異なダンシングが恐れられている巻島ですが……やはり結果が伴わなければただの無茶苦茶なダンシングにしか見えません。
果たして彼は猛練習の成果を見せ、オリジナルのダンシングを認めさせることができるのでしょうか!?
待っているのは、壮絶な再デビューか、それとも!?

そして新開のエピソードでは、福富とともに巷を騒がす謎のニセ福富捜索という事件が勃発!
なんとその事件のせいで、福富は箱根学園の推薦入学を取り消されてしまいそうになり……!?
ニセ福富の目的や正体、そして新開と福富の友情。
こちらもキャラクターの魅力がたっぷりの内容となっています!!

さらに最後を飾るのは東堂です。
自他ともに認めるナルシスな彼ですが、そんな容姿第一主義の彼がどうしてビジュアルのかっこよさとイメージが直結はしない自転車を選んだのか、が描かれております!
物語も彼の性格を現すかのような長編でして、お話はもう少し続きそう……?
本編には入れづらい脇役キャラの過去のエピソードを掘り下げる本作、ファンならば押さえておきたいところですね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!




それにしても渡辺先生、本作のあとがきによれば、背景やら効果線やらまで一人で、アナログで原稿を書いているそうで……
弱虫ペダルとまじもじるるも、そして本作と、週刊1本に月刊2本を一人で描くとは驚き!!
近年の作家さんで筆が早いと言えば鈴木央先生ですが、あちらはアシスタント(奥様)が一人いるということを考えると……相当すごいです!!
しかも仕事してる上に趣味の自転車に乗って、レースにまで出ているわけですから……超人でしょうか!?