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今回紹介いたしますのはこちら。

「ニンニクナックル」第2巻 一文字蛍先生 
徳間書店さんのリュウコミックスより刊行です。

さて、いじめられた復讐のため、1年間みっちりと山籠もりならぬヒキゴモリ修行を行った黄熊。
その修行の成果もあり、なんでもありバトル、学園アルティメットで一回戦突破を果たします。
さらになんだか偉そうな貧乏空手少女、箱女が師匠となってくれ、更なる復讐の道へ突き進むのです!!!


なんだかんだありまして、黄熊は見事に決勝戦へとコマを進めます。
決勝戦でぶつかるのは、予想通り絶対王者・福澤獅子(ふくざわレオ)!
とはいえ、黄熊はいじめられた相手への復讐のために戦っていたわけで。
何の縁もない獅子相手にはモチベーションも上がりませんし、優勝者に与えられる生徒会長の座も興味ありません。
……が、一年間引き籠っていた黄熊はこの学園アルティメットの真相を、そして本当に憎むべき相手の真実を知らなかったのです!!

かつて存在していた「日本」という国。
ですが生物には確実に存在している「エロス」と「バトル」をまるで存在しては行けないもののように隠蔽し、寄生し続けた結果、少子化が臨界を迎えてしまいました。
その結果日本人類は滅び、今となっては無限の荒野に時折トシヨリを見かける程度となってしまったのです。
が、そこで代わりに現れたのが、ニンニクを含むギョーザ以外口にしない新人類、「ウツノミア」「ハマアツ」の二大勢力。
やがて超大国に成長したその二大勢力は、反目し合い……
今にも千年戦争と呼ばれる大抗争に突入しそうな状況となってしまうのです!!
そんなこの国で、ヒエラルキーの上層にいるのが「ギョーザキング」と言う会社の社員。
千年戦争に備えて社員……戦国時代で言うところの武将を実力者で固めるため、次期社員として実力派の生徒会長を選出する。
つまりこの学園アルティメットは、新世代の貴族の一員となるための早道なのです!!

そんな事実を聞いても、いや聞いたからこそなおさら黄熊は尻込みしてしまいます。
おっかない、もし優勝しても辞退する。
それを聞くや否や、箱女はそれなら自分を推薦してくれと言い出しました!!
……ここで箱女の過去が明かされます。
実は箱女の父は、ギョーザキング次期社長確実といわれた副社長の一人だったのだとか。
ところが社長を狙う男の手によって父は失脚した上、射殺されてしまいます。
天涯孤独の身となり、初めて自分で働き、貧しくも平凡な日々を送ることになった箱女。
その生活で彼女は気づいたというのです。
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貧乏って、やだなぁ。
…………もう何も言えない黄熊ですが、実際ここまで勝ち残れたのも箱女の指導あってのもので。
推薦をすることを約束するものの、相手はあの獅子。
このままでは勝ち目は薄いでしょう。
そこに現れたのは、学園アルティメットに参加し、夢破れていった戦士たちです!!
ありとあらゆる手を尽くしても、獅子に太刀打ちできなかった忍術部の風魔三姉妹。
箱女にあえなく敗れたキックボクシング部の吉祥寺龍。
さらに見せ場を作ったもののサッカー部にやられてしまった合気道部の倉間十八!!
忍術=古流バーリトゥードということで、現代の総合格闘技にも通じる風魔三姉妹がみっちりと寝技対策を。
格闘ゲームと空手が師匠の黄熊にどうしても生まれてしまう、打撃のディフェンス面での穴を龍が。
倉間が教えるのは、仏教に本当に存在する、宮本武蔵の強さの理由とまで豪語する忍辱波羅蜜(ニンニクハラミツ)を!!
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……そして教えることが特に思いつかなかった箱女は、キックで滝の流れを切れば勝てるし、お前なら切れる!と謎の精神的アドバイスを……

一気に追い込みをかける黄熊。
その特訓に立ち向かう姿勢は鬼気迫るものがあります。
その理由は、本当の真実を知ったからにほかなりません。
黄熊の恨みが爆発したすべてのきっかけ。
それは、赤いスポーツカーのスピード違反による事故で、母親がなくなってしまったことでした。
その事故を引き起こしたのが
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ほかならぬ獅子自身で、そのことをかけらも反省していないどころか、轢いた自分が迷惑したとまで言っているではないですか!!
元々、怒りや怨念で立ち上がることができた黄熊。
その力の源泉が、ふつふつと、いや、ぐらっぐらに沸き立ちます!!
倒すべきは福澤獅子!!
……時は来ました!
今、黄熊の最大の復讐劇が始まるのです!!


というわけで、完結となる本作。
終始アレなテンションで進んでいくこの作品ですが、その持ち味は最後の最後まで変わることはありません!
本作ならではの、ものすごく真面目に、ものすごくあほらしいことをやりつづる。
そんなコミカルさを持ちながら、やっていることはしっかり総合格闘技で、お話の流れも仲間が集結して力を貸してくれる、と言う王道展開も備えているギャップが非常に魅力的!
さらに中心であるバトルも見どころ満天。
空手経験者で、総合格闘技の経験もある一文字先生が描く、ファンタジーとリアルの織り交ざった、ハッタリ効きまくりのリアルバトルは燃えること間違いなしです!!
なかでも様々な人物の勝手な思いのこめられたラストバトルはいろいろ目が離せません!!
獅子の絶対的強者ぶり、黄熊の弱さと強さ、そしてなんといっても驚愕としか言いようのないとんでもない決着とフィナーレ!!
今巻でいきなり明かされた、いろんな方面の方に怒られそうな世界観。
その世界観を最大限に利用した(?)トンデモラストにお口あんぐり、そして謎の感動を覚えることでしょう!!
なんだかやる気になれる感動のラスト、ぜひともその目でご覧下さい!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!