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今回紹介いたしますのはこちら。

「黒田さんと片桐さん」第1巻 nini先生 
集英社さんのヤングジャンプコミックス・ウルトラより刊行です。

nini先生は02年ごろから活躍されている漫画家さんです。
連載デビューとなる「DRAGON SISTER!」は、6年にもわたる長期連載作品で、その他にも様々な雑誌で作品を発表したり、成年向けゲームの原画などのお仕事もされています!

さて、本作はその名の通り、二人の女性が主人公となる日常漫画です。
ですが本作はただの日常漫画ではなく、本作が発表されているウルトラジャンプの編集部に実在する「黒田さんと片桐さん」をモデルとした、半ノンフィクション(?)日常漫画なのです!!


今日も仕事にいそしむウルトラジャンプ編集部。
そんな中、イヤホンをつけてパソコンに真剣な表情で向かっているベリーショートの女性がいました。
……いや、すぐにその顔はしまりなくにへらとだらしない笑顔になるではありませんか。
ちょうどその後ろを通りがかった同僚の女性。
またアニメ見てたの?片桐さん。
そう声をかけられ、思わずびっくりの片桐さん。
片桐さんは慌ててその同僚の女性、黒田さんに、今日は余裕があったので、と弁明。
黒田さんは別に咎めるつもりもないようで、ふうんと生返事をしながらモニターを覗き込んできました。
その反応を見て片桐さん、黒田さん興味あります?と尋ねてみました。
黒田さんは、全然、と完全に興味なしの返答。
ですがもうその返事なんてお構いなしに、見ているアニメの解説を始めます。
某妹が可愛い訳がないアニメの2期、あのキャラが可愛い、あのキャラにあんなことをされたら死ぬ自信がある、などと妄想を広げながら、カワユスカワユスとキャラクターを見てにやついておりまして……
そんな片桐さんがふと黒田さんのほうを見ると、某百貨店の紙袋を持っていることに気が付きました。
黒田さんの趣味はショッピングのようで、なんでも新作のブランド物のスーツが可愛くてつい買ってしまったのだとか。
その話を聞いた片桐さんはびっくり、彼女も昨日靴を買ったところだったのです!
さっそくはいてきていたその靴を黒田さんに見せますと、へぇ可愛いね、いくらしたの?とこっちには反応してくれます。
片桐さんは、よくぞ聞いてくれましたとばかりにドヤ顔で語り始めます。
訳あり品で安く手に入った、なんとにっきゅっぱです!!
黒田さんは少し考えた後……聞き返してきました。
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29800円?と……
思いもよらない反応にブフォッと吹き出しつつ、2980円ですよ!と片桐さんは訂正するのですが、それでも黒田さんはピンと来ないようで、靴の中敷きの値段なのかと聞き返してくる始末……
黒田さんはセレブでして、身に着けているものの総額は諭吉さんが数十人束になってかかっても太刀打ちできなかったり。
そんな彼女の金銭感覚では、3000円以下の靴など存在することすら信じられないのでしょう!
片桐さんは片桐さんで、29800円もあったらアニメグッズをしこたま買えるのに、と考える偏った志向を持っているわけですが……

今度は黒田さんが片桐さんの買い物袋に気づきました。
中に入っていたのは、某プリンス様が歌うアニメのDVD。
……なにやら同じ巻数のものがたくさん入っているようです。
当然不思議に思う黒田さん、どうして同じ巻を何本も買うのかと片桐さんに尋ねますと……
店舗によって特典が違うし、何よりイベントの応募券が付いている、家畜としては全力でブヒらないわけがない!!と語気を荒げるのでした!!
黒田さん、興奮気味に語る片桐さんを見ながら、心の中であきれておりました。
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ダメだこいつ、アニメやゲームになると当たり前のように大量に購入する。
飼いならされた家畜のような行動を、微妙に誇らしげに……
はやく何とかしないと……!

その後も片桐さん、仕事の合間合間に目についたゲームをやりはじめてしまったりと、仕事がはかどりません。
しかもちょっとした拍子で堆く積み上げられた様々な資料(?)的なものを崩してしまいました!!
その中には資料やデータもあったのですが……同じゲームやらDVDやらがたくさん含まれております。
黒田さんは、どうせ使わないなら一つ買えばよくない?と冷静なツッコミをするものの、片桐さんも反論。
黒田さんだって勝ったまま着て内服たくさんあるじゃないですか、同じ服の色違いとか!と!!
ですが黒田さん、かわいい服があればふつう全色買う、などととんでもないことをサラッと言っていまして……
どうしようもない口論を聞いていた別の編集者さん、ぽつりと鋭いつっこみ。
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さっきから聞いてたが、お前らどっちもどっちだ、自重しろ。
……好きなものに関しては、御金に糸目をつけない。
剥いている方向こそ全く違うものの、結局二人は似た者同士。
好きなものを自重するくらいなら、潔く死ぬ……
二人はそうつぶやき、机に突っ伏すのでした!!


というわけで、ウルジャン編集部にスポットライトを当てた本作。
ごらんのとおり、ディープなアニメ・ゲームマニアである片桐さんと、セレブなファッションフリークな黒田さんの仕事をしているようないしていないような日常を描いていくのです。
どちらもジャンルこそ違うものの、立派なマニア。
そんな彼女たちが漫画やらゲームやらのイベントに取材に行ってみたり、あこがれの声優さんにインタビューをしてみたり、新世代ゲーム機を心行くまでプレイするためにずる休みをしてみたりと、様々な仕事(?)に挑戦していくのです!
編集部の裏側を覗く楽しさもあり、二人のちょっと変わった女子二人のちょっとずれた日常を楽しむもよし、時事ネタが多いため過去のイベントなどの感じを懐かしむもよし……
もちろんメインのお二人もキュート!
様々な楽しみ方のできる一冊となっているのです!!