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今回紹介いたしますのはこちら。

「宇宙警察☆ミーティアわんわん」第1巻 古賀亮一先生 

KADOKAWAさんの電撃コミックスEXより刊行です。

さて、本作は古賀先生作品では毎度おなじみの、ちょっと天然ボケ気味の女の子キャラ複数名と、人外の引っ掻き回し役キャラが大暴れしてあれこれドタバタする作品です。
安定の古賀先生クオリティで繰り広げられるこの作品、その主要キャラはタイトル通り宇宙警察!
ですが舞台はなぜか思いっきり日本で……?


それは、数年前が始まりでした。
地球に初めて宇宙人が訪れ、そこからどしどしと来訪。
今やすっかり人間の暮らしになじんでいまして、もう街中に宇宙人がいるのが当たり前の状況になっているのです。
が、たくさんの宇宙人が来るということは、当然よろしくない宇宙人も紛れ込んでおります。
宇宙凶悪犯罪者、と呼ばれるその宇宙人たちは、新たな活動拠点を地球に選びました。
日々増え続ける宇宙凶悪犯罪者による恐ろしい事件の数々……
今日もまた、スーパーマーケットノヴァから事件に巻き込まれた一般市民の叫び声が響き渡るのです……!!

うわぁ、助けてくれ!!
そんな声を上げているのは……モリモリとリンゴを口に運んでいるタコ型宇宙人でした。
助けてくれ、おいしくて手が止まらねえ、何この赤いの、シャリシャリ感たまらん!!
……悲鳴を上げているのは犯罪宇宙人のほうでした。
そんなタコ型宇宙人のもとに駆けつける店長は、スーパーマーケット拳法レジ打ちの舞で対抗しようとしたのですが、タコ型宇宙人はそんな店長を裸に向いて、触手でM字開脚の状態にしてさらし者にしたのです!!
触手に絡まれる中年男性を見せるとは、本気で凶悪な奴じゃないかと阿鼻叫喚の店内……
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その瞬間、タコ型宇宙人に強烈なビームが浴びせかけられました!!
そこまでよ凶悪犯108号!
そう言って登場した犬耳も眩しい少女は、警察手帳を見せて皆さんご安心くださいと大見得を切ります。
が、なんでもただの警察じゃないそうで……ヒントは、となぜかクイズ形式にして居合わせた人々に出題するのですが、その間もビームはタコ型宇宙人に絶賛命中中。
しかも触手で縛られている店長もその余波のダメージを受けていまして、とりあえずその話はあとにしてくれと懇願してくるのです!
そこで警察の子は今まさに犯人検挙の途中だったと思いだし、お決まりのセリフを言うのです。
人質を放して大人しくつかまりなさい、さもないと撃つ!
……もうだいぶ前から撃ち続けてます……
おかげさまでこんがりとなったタコ型宇宙人。
犯人確保もこうなれば楽ちんです!!
絶対にはずれないという超電磁手錠をタコ型宇宙人の手にかけるのですが、何せタコ型宇宙人ですから手に拳の部分がありません。
するっと抜けちゃいそうになり、タコ型宇宙人も冷静にそのことを指摘するのですが……
警察の子はちゃんと持ってて、落としたら逃亡の意思ありと判断するから!と無茶な注文を付けるだけ。
これで一件落着、とお店のジュースを飲み始めちゃうのでした。

そこにやってきた、警察の男性2人。
いかにもモブといったお顔の彼ら、凶悪な宇宙人が勝手に店の商品を飲み食いしてると通報を受けてここに来たようです。
今まさに勝手に飲み食いをしている犬耳の子……
こんなかわいい子が凶悪犯とはちょっと興奮する!職務権限でほっぺたの柔らかさを調べさせてもらう!!などとこれまたあれなことを言いながら迫る彼らに、ここでようやく犬耳の子が自己紹介してくれました。
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彼女は、地球に派遣されてきた銀河系惑星連邦宇宙警察、ミーティア巡査!
凶悪犯108号を追ってここにやってきたらしいのですが、さっそく捕まえちゃうとは私ついてる!!とはしゃぐ彼女ですが……
どうもこの108号がどんな犯罪をしたのかすら知らない様子。
何であなた捕まるの、白状なさい!とこれまたとんでもないことを言い出すのです。
相手の罪状も知らないのに捕まえるなんて適当なことやってるんじゃない!となぜか逆に犯罪者にお説教されてしまうミーティア。
ごもっともですと小さくなっていますと、そこに何やら可愛らしい子犬みたいなお顔のキャラが顔をのぞかせます。
プロキオンと言うらしいその小犬っぽいキャラ、しっかりしなよミーティア、宇宙警察のくせにだらしないぞ!と魔法少女のお供キャラ的なセリフまわして登場。
下のですが、そのボディは
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なんか筋骨隆々のマッチョ!!
その存在感に圧倒される一同ですが、その態度も尊大でして。
天下の宇宙警察がこんなド田舎まで来てやったんだから、歓迎パーティーをやれよとみんなを引き連れてその場を去っていこうとするのです……
が、そこに突っ込むのはやっぱりタコ型宇宙人。
俺はどうするんだ!と声を荒げられ、ようやく罪状の確認を思い出すのです。
プロ気温が取り出したタブレットには……罪状があみだくじで決められる画面が表示されてます。
そんなので決めるなよ!とまたも叫ぶタコ型宇宙人を無視して罪状を決定するミーティアとプロキオン……
罪状が決まると、ミーティアは涙目になりながら、ひどい、何でこんなことしたの?サイテー!とタコ型宇宙人を罵り、プロキオンは青筋を立ててまさかここまでの悪党とは!と怒りをあらわに……!
何の罪状にあたったかもわからないまま、タコ型宇宙人は再び全身にビームを浴びるのでした……
店長もろとも!

先ほどのあみだはただの無料ゲームサイトだったそうです。
実際にデータを照合してみると、このタコ型宇宙人は108号とは全く一ミリも似ても似つかない別宇宙人……
まさか人違いだったとは、悲しい事件だったね。
黄昏の中しみじみと語って、無理やり閉め、今度こそ捕まえる!!とその場をダッシュして逃げていく二人。
タコ型宇宙人はこの是善良な宇宙人にあれだけやっておいてワビの一言もなしか!と叫ぶのですが……
忘れちゃいけません、普通に窃盗の現行犯です。
店長は、盗まれたものをリンゴ五個と、ジュース一本と……と数えていき……
タコ型宇宙人の後半は俺じゃねーよ、という声がむなしく響き、日は暮れていくのでした……


というわけで、いつもの古賀先生のあれが楽しめる本作。
この後、ボケとツッコミを両方こなす、ローテンション系婦警さんのかぐやが登場し、物語は本格スタート。
メインとなるキャラが勢ぞろいし、いつものようなゲストを招いてのドタバタが繰り広げられていきます!
今回の作品は宇宙警察が主人公ということで、いつもより自然に(?)人外のとんでもない生き物が出てきます。
何せ宇宙人ですから、何が起きてもおかしくないわけで……
あんなことやこんなこと、とんでもない出来事が起きては去っていく物語が楽しめるのです!!
……それもまぁ、妖怪や虫型人間が宇宙人になっただけでいつも通りなんですけど!

そしてヘタレの敵役や、忘れたころに現れる凶悪な顔の猿など、これまた古賀先生作品には欠かせないキャラクターがこの後続々登場!
タコ型宇宙人もなぜか準レギュラーとなってビームで撃たれまくり、プロキオンはセクハラ、ミーティアとカグヤはマイペースに……と、はっちゃけ廻ります!
古賀先生ならではのキレッキレのセリフ回しや、ページせまし、狛せましと詰め込まれるセリフや絵の情報量、現れては消えて行く変態キャラ……
これだけハイテンションの、そして飽きの来ない「マンネリ」は非常にまれと言わざるを得ません!!
本作も大安心のクオリティ、ぜひご堪能ください!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!