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今回紹介いたしますのはこちら。

「木倉さんと三人三脚」第2巻 奥英樹先生 

小学館さんの少年サンデーコミックスより刊行です。

さて、木倉華さんに誘われてやり投げを始めることとなった宝児。
運動神経は良いものの、いろいろ考えすぎてしまうたちでスピーディーな競技や団体競技は剥かなかった彼ですが、一投一投を考えて投げるべき競技であるやり投げはまさにピッタリのスポーツでした。
ですが木倉さんは美少女でやさしい素敵な少女なのですが、彼女は右手に槍を持つと、彼女の中に眠る亡くなった兄の昇の幽霊が表面化してしまうという困った事情を抱えていまして。
そんな環境に戸惑いながらも実力を向上させていく宝児。
そこへ、高校会で断トツの実力を持ち、木倉さんを狙っているザ・嫌な奴、蛇辺が現れて……?


インターハイでもレベルの違いを見せつけて優勝して見せた蛇辺。
蛇辺は当時高校記録だった生前の昇の記録を超え、インターハイを優勝したら木倉さんをもらう!という約束を一方的にしていました。
これで約束は達成、勝手な約束ではあるものの、これで木倉さんは自分の物……と、言うかと思われた蛇辺ですが、ここで引っかかったのは宝児の存在です。
ここで約束を終わらせるのもつまらない、それに前回の大会で土部だったやつが俺に勝つって思っている野も気に入らない。
そう言った蛇辺は、宝児に命令します。
10月の日本ユースに出てこい、そこで望み通り完膚なきまでの力の差を見せてやる!!
そこで昇が上等だ、やってやると返答しようとしたのですが、宝児がそれを制します。
俺が勝ったら、華ちゃんに近づくな!勝つまで挑み続けるからな!!
そう堂々と啖呵を切るのでした!!

と言っても日本ユースへの道はそんなに簡単ではありません。
8月31日までに、参加資格記録である58メートル50を出さなければいけないのですから。
今の宝児の記録は51メートルほど。
残された時間、1か月ほどで7メートルも記録を伸ばさなければいけないわけです!!

2か月後、日本ユース大会。
その大会に蛇辺はもちろんのこと、宝児も参加していました。
インターハイの時より一回り大きくなったからだ、そして体から感じ取れる自信。
どうやら宝児は相当鍛え上げてきたようです!
その北江ぶりに少しだけ感心した蛇辺……一投目は58メートル63。
様子見ということで、ぼちぼちの記録です。
対する宝児の一投目は……なんと60メートル84!!
宝児は大きな声で独り言をつぶやきました。
おかしいな、まだ本気じゃなかったんですけど。
蛇辺さんより投げられちゃいました!!
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その言葉を聞いた蛇辺はにやりと笑うのです。
そうこねーと燃えねねーな!と!

その様子を心配そうに見つめる木倉さん。
実はこのいきなり60メートル越えの力投、当初昇が立てた作戦とは違っていました。
宝児の自己ベストは62メートル10。
蛇辺を油断させるため、最初は力を抜いて投げ、ピークを5,6投目に持ってくる予定だったのです!!
ですがもう作戦だなんだなどと言っていられません。
宝児にできることは、今日までやってきたすべてのことをぶつけること……
一層闘志をたぎらせる宝児ですが、蛇辺はこの試合に勝った後の木倉さんとのデートに思いをはせていまして……
思わずもう勝った気かよ、と怒鳴る宝児ですが、その感覚は間違っていませんでした。
第二投で楽々62メートル03を出して見せたのです!
そして蛇辺は小ばかにしたように語りかけてきます。
日本ユースに出て来いといったのは、勝負するためじゃない。
華ちゃんと話そうとしてる横でいつもうるさいから、直接対決で負かせて黙らせるためだ。
……勝ったつもりなのは当たり前、勝敗を争うレベルですらないと思っている、と言う宣言……
さすがの宝児もこれには怒りを隠し切れません!!
木倉さんとの部活での練習を終えた後も、毎日真っ暗になるまで自主トレに励んでいた宝児。
その胸には、今までのことがこみ上げてきていました。
いままでこんなに一つのことに打ち込めたのは初めてだ。
やり投げが自分に向いていたからかもしれない、でも友人が練習に付き合ってくれてくれたからかもしれない。
華ちゃんに手を出させないために、昇さんと必死に練習してきた。
ただ負けるために来たんじゃない!!
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勝ちたい!!
そんな思いの乗った第2投……その飛距離は、62メートル76!!
ここに来ての自己ベストの更新に成功したのです!!

宝児の流れができ始めたかのように見えた今大会。
ですが、その後の蛇辺の63メートル72という記録が出たあたりから旗色が変わってきます。
徐々に調子を上げてきたかのように見えた蛇辺ですが……それは大きな間違いでした。
なんと蛇辺は……
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ただ勝つだけでは面白くないから、と宝児の記録のピッタリ1メートル先を狙って槍を投げていたのです!!
完全なる舐めプレイに、さらなる怒りがこみ上げる宝児。
ですが怒りの力は必ずしもプラスに働くわけではありません。
次の宝児の記録は58メートル21と伸び悩み……
その様子を見ていた木倉さんももう我慢ができなくなってしまいました。
あれだけ頑張って記録を10メートル以上伸ばしたのに、選手としてバカにされるような試合をさせられて。
もうこんな試合に付き合わなくていい!
その思いを宝児に伝えようと、木倉さんは観客席の最前列まで駆け下り、柵を握って宝児に声をかけようとしたのですが……
実際に出たのは、遠くに投げようと気持ちだけ前に行きすぎなんだよ!助走が十分にブロックできてねーから、槍に力が乗ってねーんだよ!と言う声で。
これは、木倉さんではなく、昇!?
確か昇は、右手に槍を持っていないと出てこないはずだったのですが、これは一体……?


というわけで、いよいよ蛇辺と決戦を挑む今巻。
とはいえ、いきなりダントツで高校日本一の蛇辺に勝てるはずもありません。
宝児ができることは爪跡を残し、次につなげること!!
実際宝児は急成長を遂げ、県大会では最下位だったにもかかわらず、日本ユースの大会に参加し、60メートルを優に超える成績を出すことに成功しています。
ですが、蛇辺はそのはるか先にいるわけで……
果たして宝児は蛇辺に一泡吹かせ、昇の無念を晴らすことができるのでしょうか!?
日本ユース大会、その決着は……!!

そしてもう一つ持ち上がってきたのが、昇の登場条件です。
右手に槍を持つ、という条件を満たさなければ出てこなかったはずの昇が、突然現れて宝児に檄を飛ばした。
これはつまるところ、昇が現れる条件が緩くなったということでしょう。
おそらく今回出てきた原因は、安全柵のバーをつかんだこと。
昇がある程度自分の意思で前に出てこられるようになった、と言うのならまだいいでしょう。
ですが自体はそんな簡単なことではなさそうで……
やり投げの記録だけでなく、ここに来て持ち上がってきた問題……
これからどうなっちゃうのでしょうか!?


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!