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今回紹介いたしますのはこちら。

「至福の暴対レシピ」第3巻 西条真二先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。

さて、前巻で衝撃的な展開を迎えた本作。
時は流れ、スギオは絶対に許せない存在である鬼龍院を打倒するため、政治家の息子であり自身も政治の世界に身を置く花岡忍のもとにつき、チャンスをうかがっていたのですが……?


スギオは花岡忍とその父、花岡学の権力をかけた料理勝負に挑むことになりました。
相手は2年前料理勝負で激突し、熾烈な戦いを繰り広げた柿田川です。
ですがその後、自身の意向に逆らったとして鬼龍院から制裁を受け、その人格は崩壊。
今や従順に料理だけを行うロボットのような状態になっているのです……
とはいえその料理技術は体に染みついており、実力は本物。
スギオとしてはなんとしてもこの勝負に勝利し、鬼龍院に近づいて復讐しなければならないわけで……険しい勝利への道を模索しなければならないのです!!
今回の料理勝負のテーマは、「世界のB級グルメ」。
100皿料理を作り、来場したお客さんが一人一票投票、得票数の多い側が勝利。
それを三戦行い、先に二勝した方がこの戦いの勝者となる……と言うことのようです。

早速始まる第1戦。
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二人は華麗な動きで料理を作っていきます。
世界のB級グルメと言う題材にふさわしく、二人が付くつものは国際色豊か。
スギオが作っているのは「プーティン」。
プーティンとは、カナダのケベック州で生まれたB級グルメ。
フライドポテトにチーズとグレービーソースをかけて食べる・・・…と言う料理なんだそうですが、スギオの作ったものは一味違います。
フライドポテトの上にソースがかかっているのは基本通りですが、さらに千切りマッシュポテトがかけられており、ジャガイモ尽くしとなっているのです。
もちろんソースもただのソースではありません。
明太子の入ったソースがポテトに絶妙にマッチし、味は絶品!
千切りマッシュもしゃきしゃきした歯ごたえで、抜群の食管でも訴えかけてくるのです!!
一方の柿田川が作るのは、ガレット。
最近知名度が上がってきたガレット、そば粉を使った薄焼きのクレープのようなもの。
本来は塩味の生地で、生ハムやベーコン、卵やチーズなんかを加えて食べる「食事」なのですが……柿田川の作ったものはなんと甘いガレット。
カスタードクリームやバナナソースを加え、「甘いソバ」といった風情の見事な作品を作り上げたのです!!

柿田川の料理を試食したスギオは愕然とします。
そば粉の薫り高く、カスタードクリームと生クリームにバナナソースも相性抜群!
さらに隠し味として塩カラメルソースまで使われて味わいを一層深めていて、まぶされたクラッシュアーモンドの風味や歯ごたえも絶妙。
このガレットに比べれば、自分のマッシュポテトや明太子ソース程度の工夫が実に物足りないものだということがわかるのです。
この勝負は負けか。
スギオは次の勝負に照準を合わせなおすのです。

が。
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勝負はスギオ54点、柿田川46点でまさかの勝利!!
この結果に一番驚いたのはスギオ自身でしたが……観客の話声を聞いて納得できました。
ガレットはただのクレープ味だったけど、プーティンなんて初めて食べた、これからはやるんじゃないか?と言う。
あのガレットの何重にも施された工夫に気が付かず、プーティンの目新しさのほうばかりに目を行かせる……
言い方はよくないのですが……つまり、審査員のレベルが……低い!
ただこれは、「B級グルメ」という観点から見れば正しいことでもあるわけで。
ただ工夫を積み重ね、追いしいくするだけではいけない。
目新しく、かつわかりやすい美味しさでなければ……!!

ラッキーな勝利は手にすることができましたが、実力の上では完全に敗北していたスギオ。
そしてこのB級グルメと言う勝負のポイントは、柿田川もこの敗戦でつかんだはず……
これから先の戦いはさらに不利になることでしょう。
スギオはこの勝負に勝利することができるのでしょうか……

そしてこの戦いの裏で、驚くべきことが起きていました。
前巻で恩あるはずのスギオを裏切り、とんでもないことをしでかした豪州。
彼もこの会場にいたのですが……観衆の中にいるはずのない人物の影を見つけたのです!!
慌ててその人物を追っていくと……そいつは豪州が来るのを待ち構えていました。
待ち構えていたその男の名は……
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羽東周一!!
スギオの敬愛する兄貴分でもある彼が、なぜ今になって出てきたのでしょうか!?
周一が姿を現した目的は、豪州の命のようです。
そして彼が狙っているのは豪州だけではありません。
最終目的はやはりあの巨悪・鬼龍院。
そしてその前段階として狙っているのは……スギオ!!
急展開を迎える本作、混迷の中で迎えるクライマックスの行方は!?


というわけで、完結となる本作。
B級グルメバトルではこの後もしっかりおいしそうな料理が登場。
裏でのドロドロはどこへやら、二人の料理人としての真っ向勝負が描かれますよ!!
そしてこの柿田川との再戦をクライマックスとして、物語は一気に決着へと向かっていきます!!
スギオの勝敗はどうなるのか?
動き出した周一は?
二やつく鬼龍院への復讐は……?
この戦いの後、物語は思いもよらない展開へ!!
新展開、と思いきや物語は決着となります!!!
そしてこの単行本では、連載時には描き切れなかった完全決着が収録されているのもポイント。
尺的にダイジェスト的になってしまうのはしかたありませんが、それでも物語はしっかりと収まるべきところに収まるのです!!

欲を言えばもう1巻分くらい連載していただいて、しっかりお話を完結させていただきたかったところですが……
流浪の漫画家西条先生、次回作はどこで連載されるのでしょうか!!
ファンとしてはついていくしかありません!!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!