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今回紹介いたしますのはこちら。

「そんな未来はウソである」第5巻 桜場コハル先生 

講談社さんのKCDXより刊行です。

さて、ちょっとした超能力を持つ少女、アカネとミツキがよりよい未来を作ろうと(?)日常でキャッキャウフフする本作。
アカネはミツキを、ミツキはアカネを高山君とくっつけるべく今巻もアレコレ画策するのですが?


子供のころの高山は、誰にでも声をかける男でした。
……そう言うと聞こえは悪いのですが……要するに、公園で遊んでいる最中に一人でいる子を見かけると、放ってはおけず、一緒に遊ばないかと声をかけずにはいられない性格だったと言います。
高山君はほおっておかない人なんだね、と漏らす江口、そしてやさしいのはいいけれど誰にでもって言うのはな、と漏らすマドカ。
どこかに私だけを見てくれる男は……などと不満を続けている際中、はたと我に帰り、まどかは今の状況に対しての文句に切り替えるのです。
もうすぐ夏休みだというのに、どうして私はがり勉をしてるんだ!と!
おかげさまで成績は上がってきているようで、夏休みは余裕をもって過ごせそう。
ミツキに医者になれるといわれましたし、もう勉強はいいやとペンを投げるのです。

その頃、ミツキは興奮気味にアカネに話しかけていました。
夏休みに、みんなで海に行くんだよ。
まどかちゃんははしゃいで足をつっちゃうの。
お祭りにも言って、みんなでリンゴ飴を食べて、それから……
アカネはそんなミツキの力説
を、それは楽しそうでよかったねとにこにこ笑いながら受け流すのですが……その態度、見過ごせません!
なぜならその楽しい夏休みの計画には、アカネも参加することになっているのですから!!
ですがアカネはひねくれ者。
そんなことを自分に言っていいのか?邪魔するかもしれないよ?と意地悪なセリフを言うのです。
ところが今日のミツキはなんだか様子が違います。
いいよ、障害があったほうが楽しいかもしれない、アカネちゃんが行かないってダダこねても、無理やり引きずっていくの、とにこにこ顔。
アカネがどんな未来があるとしても好きに振舞っていいのかと尋ねても、もちろん遠慮しなくていいよと笑うのでした。

高山がやってきたことによって、ミツキは自分のクラスへと戻っていきました。
一人になったあ金はというと……なんだかぐんにゃりしています。
どうやらアカネ、今まであんなに頑張って未来を変えようとしていたのに、遠慮なく好きにしろと言われたら今までの頑張りは何だったのか……と力が抜けてしまったようなのです。
二人が出会ってもう1年。
高山は、この一年でいろいろあったなぁ、と遠い目で空を見上げながら、ミツキも最近変わってきた前向きになったとつぶやきました。
その言葉を聞いて、アカネも前向きに考えることにします。
私がこんなに長い間世話を焼いていたのは、もうミツキの予言のせいじゃない。
恋する若者を応援したいからだ!!
勝手に落ち込んで勝手に立ち直ったアカネさん。
あっけにとられた表情を浮かべていた高山に、アカネは言うのです。
この夏は「高2の夏」なんだから、きっと特別なものになるよ。
夏のせいであらゆる間違いも起こるってものだから、それに乗じて付き合っちゃいなさい。
……なんだかあまりにもいい加減な提案です。
適当なこと言うなよ、と高山が漏らすと、アカネは笑顔でこうつづけたのです。
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まあミツキがダメだったら、私が付き合ってあげるから。
……固まる高山。
変な冗談言うなよ、というと、アカネは私は冗談は言わない、と言い出すではありませんか!!
……ですが、ただし嘘つきです、と続けるのですが!
それを聞いた高山、何だウソか、悪い話じゃないかもと思ったよ、と返しますと……
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アカネは少し間を置いて……頬を赤らめて、え?と声を漏らしてしまいます。
冗談だよ、笑えよほら、というそのあとの高山の言葉に、安心したのか何なのか……そっぽを向いて笑えない冗談だとつぶやくのです。

自分が勝手に行動していいのなら、もう自由のはず。
どうするかという指針を決めるさんこうとして、ミツキにこの夏何が起こるのかもっと教えてと尋ねるアカネですが、ミツキはあんまり知っちゃうと楽しみが減らないかなと心配してきます。
早めに知っておけば、行く先の観光名所とか調べられるし……よく知らないと、良いことか悪いことかわからないことってあるでしょ?
そんな言葉を聞いて、ミツキはハッとします。
私ももっと、高山君のこと知るべきかも。
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この夏、高山君とアカネちゃんは恋人同士になるんだから。
…………それって……つまり……?!
この夏、まさかの急展開が待っているのでしょうか!?


というわけで、とうとうとんでもない未来が見えてしまった本作。
ミツキの予知通り、この夏に高山とアカネはくっついてしまうのでしょうか!?
ほくそ笑むミツキの思惑など一切知らないアカネやマドカや江口さんは、とりあえずこの夏を謳歌するのです!!
何かが起こる、かもしれない高2の夏。
果たして高山とくっつくのは誰なのか?
今巻も、なんだか急展開の予感のする中で、いつも通りののんびり日常が繰り広げられていくのです!

そんな夏のアバンチュール(予定)以外のイベントももちろん収録。
今回はアカネがミツキと高山をくっつけるために仮病を使ってみたり、ミツキとアカネが喧嘩的なことをしてみたりと、ことらも見逃せない内容です。
物語が進んでいるような進んでいないような……とにか久毎日はいつも通りののんびりムード。
彼女たちの日常を暖かい目で眺めるのもよろしいのではないでしょうか!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!