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今回紹介いたしますのはこちら。

「アサギロ~浅葱狼~」第12巻 ヒラマツ・ミノル先生 

小学館さんのゲッサン少年サンデーコミックスより刊行です。

さて、清河を討ち取った浪士組。
ですが討ち取った男は浪士組のリーダーとなりますが……何と実際は清河とつながっており、討ち取った清河が影武者であることを知っていました!
ですがその男も間者であることが近藤に知れ、粛清されることとなったのです……
激動続きの浪士組、果たして今巻にはどんな事件が巻き起こるのでしょうか!?


間者だという証拠を他の浪士たちに見せつけないまま粛清した近藤。
自然とそれを知ったほかの浪士たちから、不安の声も上がり始めました。
そんなとき、鴨が近藤を呼び出します。
何のつもりかはわかりませんが……とりあえず鴨のもとへ足を運ぶ近藤。
すると近藤は、将棋盤の前に座って近藤を迎えたのです。
そのまま、将棋を指しながら会話をする二人。
鴨は、何故自分になにも言わないまま患者を二人始末したのか、と近藤に問いかけてきました。
近藤はいつもの調子で、芹沢先生の手をわすらわせるまでもないと思い……と、それをのらりくらりとかわすのです。
それを聞いた鴨は、近藤は自分と同じにおいがすると言い出しました。
そして、自分と組まないかと言い出したのです!
浪士組を俺たち二人で束ねるのだ、巨大で強靭な組織になるだろう!
そんな言葉を受けた近藤、意外にも色よい返事を返します。
それもまた、面白いかもしれませんな、と!!

その頃、討ち取った清河が影武者であることに気が付いた幕府が、改めて刺客を送っていました。
旗本である佐々木が率いる、計5人の刺客はすでに清河の居場所をつかんでいます。
人気のない細い路地を歩いている清河に、物陰から刺客二人ずつの二組がいつでもはさみうちできるように待機させた状態で、佐々木が声をかけます。
清河先生ではございませぬか!
今日では一杯食わされました、見事すぎてむしろ痛快なぐらいです。
ちゃんとした挨拶がまだでした、拙者、幕府旗本、佐々木只三郎と申します。
そう言って、深々と礼をする佐々木……
振り向いた清河、深々と礼をする相手である以上、武士としては礼をし返さなければならないのが当たり前のところ。
清河が苦々しい顔で、その礼をするという大きな隙をさらけ出すしぐさを嫌がっていると……物陰に隠れていた4人の刺客が一斉に清河に切りかかりました!!
天下の往来が、血しぶきで真っ赤に染まります!!
……が。
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その血は、刺客の流したものでした。
しかもその刺客を切り捨てたのは清河ではなく、同じ刺客であるはずの一人……!!
その突然の凶行に驚いた他の死角が戸惑っているうちに、その刺客の刃はほかの二人の刺客にも振るわれ……
目の前で繰り広げられる信じがたい光景に、固まるしかない佐々木。
気が付けば、背後からも大勢の人の気配を感じます。
刺客を始末し終えた、裏切りの刺客。
彼に、清河がごくろうと声をかけると、どういたしまして!とその裏切りの刺客は深いお辞儀をするのです!!
そして清河は、佐々木を鬼気迫る形相でにらみつけ……
木っ端役人の思い通りになるほど、歴史は軽くないのだよ!!と吐き捨てるのです!!
……佐々木の頭の中に渦巻いているのは、自分の浅慮への悔恨。
笠を取り、深々頭を下げれば相手も頭を下げざるを得ず、そこ一瞬を討つ。
……だが、我が手の内の者に、裏切り者がいるかもしれぬということを何故考えなかったのだ!!
完全に打つ手のなくなった佐々木に、清河は更にすごみます。
これで終りかね?
あの程度の策で、この私を討てるとでも?
甘くみられたものだな!!
もう少しで切る男と思っていたが、実に残念だ、失望したよ!!
その言葉をきっかけとして、前方にいる裏切り者が刀を構え、間合いを詰めてきました。
そして、背後からも無数の刀を抜く音が聞こえてきます。
自分の後ろに何人いるのだ!?
そう考えて、脂汗をにじませる佐々木。
ですが、そこでそんな考えを振り払います。
そうではない、あの男の首をとるのが私の使命だ!生きて帰る必要などない!!
覚悟を決めて、刀に手をかける佐々木!!
清河は、果たしてここまでたどり着けるかな?といやらしい笑みを浮かべるのです。
いざ!と、佐々木、そして清河の部下たちが臨戦態勢をとった……その時のことです。
佐々木の背後の清河の部下の……首が、とんだのは。
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その出来事には、さすがの清河達も固まってしまいました。
……何者かが現れ、清河の部下の一人を切り捨てた……と言うのはわかるのですが……
清河の顔からは、一気に血の気が引きました。
乱入してきたその男は、数的な不利を一切感じさせない悪鬼羅刹のような強さで次々と清河の部下たちを切り捨てていくのです!!
後ろで起きている惨劇……振り返らないことを決めたはずの佐々木でしたが、さすがにそんな音を聞かされては振り返りたくなるというもの!!
首をひねって後ろを見ようとしたのですが、それを遮るように、佐々木の肩越しに、にゅっとその男の刀が顔を出すのです!!
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振り向くな。
圧巻の気迫がこもった、その声。
そしてその男から香る。獣のような臭い……!!
顔面を真っ青に染めた清河は、思わず叫んでしまうのです。
お前は死んだはずだ、なぜそこにいる!!
貴様は……死神っ……!!
そうです。
突然現れたその男は、あの……!!


というわけで、この後更なる新展開を迎える本作。
いよいよ今巻から、壬生浪士組が始動することとなるのです!!
近藤と鴨で作り上げるはずであったその浪士組ですが、やはり鴨の動きは不穏そのもの。
独断で次々に行動を起こしていき、もはや浪士組は自分の物だとでも言いたげ……
近藤はそんな鴨の行動に特に何も口出しをしないのですが、果たしてその真意は……?
そして、だんだんと他からも無視できない存在になってきた浪士組に、様々な事件が起こっていく事となります。
続々登場する歴史に名の残すあの人物、そしてそんな人物の一人が浪士組に注目し……
そんな注目集まる壬生浪士組に、続々とあの人物や子の人物がかかわり始めてきます!
グッとお話が進んだ今巻ですが、次巻以降も目が離せない展開が続きそうですよ!!!

ちなみに沖田さん、今回も影薄いです!!
かっこいいところを見せるかと思いきや、ギャグ要員にされてしまいますし……
沖田っちの次の活躍にご期待ください!!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!