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今回紹介いたしますのはこちら。

「はごろも姫」上巻 海野螢先生 

リイド社さんのSPコミックスより刊行です。

海野先生は98年に四季賞を受賞して別名義でデビュー。
その後現在の名義に変更し、成年向け漫画をメインに活動されてきました。
本作は「コミック乱」と言う時代劇専門の漫画誌で連載されていたわけで、当然時代物となっています。
ですが、ただの時代物ではなく、海野先生の得意とするあるジャンルもミックスされた、一風変わった作品となっているのです!


貞観6年、駿河の国。
その日、とんでもないことが起きてしまいました。
突如火を噴いた、富士山。
龍之助の住む村は富士山にほど近く、富士山から飛来する火山弾の恐怖にさらされることとなりました。
母親とともに、とにかく富士山から離れようと逃げ出す龍之助ですが、その道中で気の傍にたたずむ女性の姿を見つけるのです。
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一瞬目を離したすきにその女性の姿は消えていました。
ですが、どうしてもその女性が気になった龍之助が林のほうへ駆けていった瞬間のことです。
背後から大きな音が聞こえたのは。
龍之助が振り返ると、そこには……
火山弾によって、頭を潰されてしまった母親の骸が転がっていたのでした……

時は流れ、貞観17年。
龍之助は……大きな屋敷に仲間とともに忍び込み、「羽衣」を探していました。
なんだかすべすべな手触りの布を見つけ、これだと目星を付けた龍之介と仲間。
その時、屋敷の中がにわかに騒がしくなり始めました。
どうやら自分たちが潜入したのがばれた様子。
二人は慌てて逃げ出すのでした。

二人は、二人の所属する盗賊団と近くの水車小屋で落ち合いました。
賽吉という頭にその衣を渡すのですが、賽吉はこれは羽衣じゃない、毛氈と言う単なる獣の皮だと二人をなじるのです。
ですが一緒に潜入した仲間は、俺は違うと思っていたが、龍之介が羽衣だって言うから、と判断ミスを龍之介に押し付けて……
まあ龍之介に頼んだ俺がバカだった、相変わらず龍之助は抜作だ。
龍之助は、全員に笑われてしまうのでした。

その笑い声がいけませんでした。
近くまでやってきていた、あの屋敷の衛兵が笑い声をききつけ、水車小屋へ押し寄せてきたのです!
一斉に逃げ出す一団。
散り散りに逃げることとなったのですが、追手はなぜか龍之助を追ってきます!
必死に逃げ続けた龍之介、無我夢中で走っていたため前方の確認がおろそかになり、断崖から落下してしまいました!!
下は海……とはいえ、震えが走るほどの高所からの落下。
追手は、さすがにこの高さから落ちたら命はないだろう、と判断。
他のものを追おうとその場を離れたのです。
が、すぐに龍之助は海面から顔を出しました。
龍之助は泳ぎが得意で、この高所からの飛び込みもそれほど大事ではなかった様子。
あっさりと岸まで泳ぎ抜き、仲間の身を案じる龍之助ですが、その時懐に例の毛氈が入っているのに気が付きます。
こんなもの、と投げ捨てようかとも思いましたが、捨てることもないかと思い直し、とりあえず歩き始める龍之助。
すると、浜辺に人影を見つけます。
仲間かも、と思い駆け寄ってみるとそれは……
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全裸の少女でした!!
やがてその少女は剥くりと目を覚まし、だれ?と尋ねてきます。
とっさに仲間と旅芸人をしている龍之助だと名乗るのですが、なんとなくどこかで見たことがあるなと考えていて。
しかしそんなことよりも、こんなところで裸で眠っていた彼女の事情が気になってしまいます。
彼女がさくやと名乗ったその時、遠くから足音が聞こえてきます。
やってきたのは……あの追手たちでした!!
ですが、いち早くその音に気が付いたさくやは、龍之介とともに近くに打ち上げられていた廃船に身を隠しました。
……龍之助が隠れるのはまだしも、なぜ彼女は自分から身を隠すことを選んだのでしょう?
追手たちは、その場で二人を見つけることはありませんでした。
浜辺に打ち上げられていた、巨大な貝のような船を見つけ、おkれが手掛かりになるかもしれないからといったん帰ったからです。
ですがその舟、現代の人が見ればこう思ったでしょう。
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まるで、UFOのようだ、と!!

追手が去って落ち着いたところで、改めてさくやの身の上を聞いた龍之助。
ところがさくや、どうも自分の名前とある一つの目的以外を覚えていないようなのです。
目のやり場に困った龍之助が、手にしていた毛氈を渡し、身に着けてもらったところで……さくやはその目的のために龍之助に助けを求めてきたのです。
龍之助、羽衣を探してほしい!
……思わぬところから出てきた「羽衣」と言うワード。
あの船も彼女と関係なく偶然打ち上げられていたとは思えませんし……いったい、彼女は何者なのでしょうか!?


というわけで、龍之介とさくやが出会う本作。
このあと、さくやと龍之助は羽衣を探す旅に出ることとなります。
ですがその道中は困難だらけ。
頼れるはずの仲間たちも、ある事情によって逆に龍之助と敵対することになってしまいますし、あの追手もしつこくやってきます。
さらにまだまださくやを狙うものが現れ、どんどん事態は難しくなってしまうのです!
ところが、そんな困難な状況の二人に手を貸すものもあらわれます。
それは、またしても「謎の少女」であるかごめ。
神出鬼没なかごめ、彼女もまたその素性や目的は謎!
ただ、さくやを守ろうとしてくれていることだけは確かなようです。
これほどまでに多くの人物を引きつける、さくやとはいったい何者なのでしょうか。
彼女が求める羽衣とは?
彼女と関係があるであろう、あの舟は……?
数々の謎が明かされるであろう、下巻は15年11月刊行!
気になる結末が読めるのは、すぐのようです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!