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今回紹介いたしますのはこちら。

「超人戦線」第5巻 原作・青山広美先生 漫画・山根和俊先生 

秋田書店さんのチャンピオンREDコミックスより刊行です。

さて、FEEの目的が明らかになった前巻。
ただ「楽しいから」というだけで、リンジたちはカーボノイドとの戦いを命ぜられてしまいました。
もちろん理由のない戦いを受けるつもりなどなかったリンジですが、カーボノイドは容赦なし。
リンジの家族のいる家を中心に、直径200メートルにも及ぶ巨大な崩壊を起こし、1000名を超す罪もない人々を虐殺してしまったのでした!!


リンジの目の前で起こされた大崩壊。
リンジは、その大崩壊を巻き起こした男を見ていました。
笑いながら大虐殺を起こしたその男は、大崩壊の起きたあたりに林檎を投げていました。
その直後、黒いドームのようなものが現れ、そのドームが崩壊を引き起こした……
間違いありません。
リンジたちが戦わなければならないカーボネイトは、リンジたちと同じような何らかの超能力を持った存在でしょう!
ではどんな力なのか?
その答えは、意外な人物が明かしてくれました。
重力攻撃さ。
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そう語ったのは……あの男と同じカーボネイトである、一組の男女でした!!
しかも、男は隊長だというレオで、女のほうは副隊長だという聖子……
カーボネイトのトップ2がわざわざやってきて、仲間の手の内を教えたというのです!!
これもすさまじい力を持った彼らの余裕なのでしょう。
FEEたちが提案したゲームから逃げ回るからこんなことをしたんだ、ボイコットされては困る。
あの男、アイザックにはやりすぎるなといったんだ、あまり力の差を見せてしまうと戦意を喪失させかねない、と。
そんことをごく当たり前のことのように語ってくるレオに、リンジは燃えるような視線を向けます!!
その心配はねぇ、今すぐにやってやる!!アイザックはどこだ!!
多くの人々と家族を殺された怒りで闘志を沸騰させているリンジ。
レオたちは、単純で助かるよと憎まれ口をたたき、24時間後に樹海に集合だと言い残し、携帯電話を投げよこして去っていきました。
その携帯電話では、動画が流れています。
動画では、カーボネイト七人衆、「セブンズ」が、この第崩壊を起こした張本人で、今日から自分たちが全世界を統治するなどと言うとんでもない宣言がなされていました。
彼らの本当の目的は、その宣言通りこの世界の実権を握り、そのあとにある計画を進めることです。
ですが、この動画はそんなセブンズの恐ろしさを世に知らしめる、だけのためのものではなかったのです!!
セブンズだと名乗り、その顔までも詳らかにしているその動画。
なのですが、その顔は本当のセブンズのものではないのです。
なんと
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リンジたち戦士たち7人の顔になっているではありませんか!!

彼らの目的はただ一つ。
顔を明らかにすることで、世界中の人々にリンジたちの身元などをさらし、お尋ね者にすることで逃げ場をなくすこと!
もうこうなってしまっては、覚悟を決めてセブンズと戦うほかないでしょう。
いまだにその怒りの炎が衰える様子のないリンジは、ゲームに勝ってアイツら人員ぶっ殺す、家族の仇を討って無実を証明するにはそれしかない!!と歯を食いしばるのです!!
ですが敵の力は強大。
このまま怒りに任せて戦いを挑めば奴らの思うつぼ、戦いを回避して進む道を考えるべきだというものもいました。
戦うべきというものと、戦うべきではないもの。
その両者の意見は対立し、仲間同士での小競り合いにまで発展しそうになってしまいます!
が、そこに割って入ったのはリンジ。
今回の敵はセブンズだ、小競り合いをしている場合じゃない。
最初のプレイヤーは俺だ、正直勝てるかどうかは自信がないが、戦うものも逃げるものもこのバトルを見て対策を練ってくれ!!
リンジはただ怒りに任せて闘争心を燃やしているわけではありませんでした。
死の覚悟を持って、人類の命運をかけた戦いの試金石になる……そんな覚悟も備えていたのです!!

ほどなく、奴はやってきました。
アイザックとリンジの激闘……を前に、聖子がこのゲームのルールを発表し始めます。
行われるゲームのステージは7つ。
リンジたちは一人ずつ代表者をだし、一回でも勝てれば次のステージに進める。
最終的にたった一人でも勝ち残って最終ステージをクリアすればリンジたちの勝ち。
そう説明してくるセブンズのメンバーの顔には、命を懸けた戦いだという緊張感などみじんも感じません。
どう一方的に殺すか、をゲーム感覚で考えているだけ。
圧倒的戦力が裏付ける、絶対的自信がみなぎっているのです!
そんな相手に最初に挑むリンジに、仲間たちは声をかけてきました。
拳法の達人、葉は、あなたは勝てないが、少しでも粘ってアイザックの正体と弱点を伝えてから死んでくれ、と。
金属を操るマジシャン、ミッチーは、短い間だったけど君のことは忘れない、頑張ってね、と。
不死身の女子高生、心根は、同じ超人同士でもっと友達になれたらよかったけど、と……
あまりにも冷たいその言葉。
ですが、リンジはすぐにその言葉の本当に意味することに気が付くのです。
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皆、本音では気づいているんだ。
俺たちは遅かれ早かれこの戦いで死ぬのだと。
それが、FEEと契約を交わした時からの運命だったと……!!


というわけで、いよいよ幕を開ける超人&達人連合VSセブンズ。
今巻では、退路を断たれたリンジとアイザックの戦いが完全収録されています。
謎多きカーボネイトですが、その正体も明かされることに。
「重力」を操る、「アイザック」……と言うことで、すでにその正体に気が付いた方もおられるでしょう!!
彼らはそれぞれ、彼らならではといった能力を使ってリンジたちを圧倒していきます。
リンジの能力は、小石程度の物質ならば自裁に手を振れず動かすことができるというもの。
超能力、というにはかなりささやかな能力なのですが、対するアイザックの能力は大規模な破壊もやすやすと行って見せる超強力なもの!!
そして「カーボネイト」と呼ばれるだけあって、その体もある秘密を有していまして、ただの人間とは一線を画す強靭な耐久力すらも備えているのです!!
到底勝ち目はないように見えますが、勝たなければリンジたちに明日はありません。
そして、この後彼らの本当の目的も明かされることとなるのですが……その真実はあまりにもとんでもないもの!!
その目的を阻止しなければ、人類にも明日はないといっても過言ではないのです!!
大規模なものになってきたリンジたちの戦い。
果たして、リンジたちはあまりに強大なセブンズに太刀打ちできるのでしょうか!?
そしてこの人類の命運をかけたともいえるこの戦い、人類は見守ることしかできないのでしょうか……!?
これから先の展開からも目が離せませんよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!