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今回紹介いたしますのはこちら。

「クダンノゴトシ」第1巻 渡辺潤先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。

渡辺先生は89年にデビューしたベテランの漫画家さんです。
連載デビューとなった「代紋TAKE2」は14年にもわたる長期連載となり、ドラマ化・OVA化も果たす人気作となり、最終回もとんでもない落ちが待っていて、最後まで話題になった作品でした。
また本作の前の連載作であった「モンタージュ」も16年にテレビドラマの放映が予定される人気作となっています!
そんなヒットメーカーと言える渡辺先生の最新作は、なんとホラー漫画。
今まではアウトローものやスポーツもの、ミステリーと、ファンタジー的な要素の少ない(タイムスリップはありますけど!)作品を多く描いてきています。
そんなイメージから一気に変わる本作、一体どんな内容なのでしょうか!?


2月19日。
7人の男女が伊豆旅行からの帰り、車で夜道を走っていました。
旅行サークルに所属するかれらなのですが、貧乏サークルで所属しているのもこの6人だけ、この代でつぶれるとのことで。
海外とかもっといいところに行きたかったとか、だったらお盆あたりまた一緒に集まって海外デビューしないか、と盛り上がるのですが……
そんな中で、たった一人だけ就職先が決まっていない辻本光の存在がその盛り上がりに水を差して染むのです。
口では就職の決まったみんなが俺の旅費を出してくれるというのなら言ってやってもいい、という冗談で場を和まそうとする光ですが、内心はやはりモヤモヤしている様子。
光と付き合っている千鶴も就職が決まっているだけに口をはさみづらいのか、光はひもの素質があるから気を付けろという仲間たちの言葉に愛想笑いをするしかないのでした。

そんな雰囲気の車ですが、助手席に座っていた辰巳が違和感に気が付きます。
備え付けられているナビは、この車が道のないどこかを走っている表示になっているのです。
ナビ通りの道を進んでいたはずで、どこかで間違ってまがった記憶もなし。
周囲はいつの間にか山道になっていまして……道に迷った、といってもいい状況になっています。
なにやら雰囲気も不気味ですし、Uターンしようと言い出すものもいるのですが、そこで光が言うのです。
学生の卒業旅行なんだから、ノリがすべてだろう、と。
女子たちはともかく、男子たちはその意見に賛同。
先もよく見えない夜道でスピードを上げ、どんどんとかっ飛ばしていきます!!
が、その直後のことでした。
車の目の前に、
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黒い大きな塊が飛び出してきて……なすすべなくぶつかってしまったのは!!
一同を襲う激しい衝撃。
しばらくして落ち着くと、とりあえず車に乗っていたメンバーにけがはなさそうなことがわかりました。
最初に気にしたのは車の修理費のことでしたが……それは当然湧き上がったその疑問から逃避したいがためのものだったのでしょう。
人、ってことは、ないよね?
…………恐る恐る車を出て、携帯電話のライトを頼りに跳ね飛ばしたそれのもとへ向かう一同。
すると……それは、大きな黒い、牛のようです。
どこかから逃げてきたのだろうか、どちらにしろ人でなくて良かった。
ほっと胸をなでおろす一同ですが……やがてその安心は、恐怖の形相へと変わるのです!
ぴくぴくと動いている牛。
その牛は……
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人の、顔をしているのです。
そしてつぶやきます。
雨が降る、そして、お前らは……
男たちは絶叫し、念のため持っていた木の棒でそれをたたき始めます。
何かを直感したのでしょう。
それ、を生かしておいてはいけない、何かよくないことを招く……!

すっかり血の気をうしなってしまった一同は、意気消沈したまままっすぐ帰路へと付きます。
レンタカーを返却してみると、傷やへこみはなく、通常通りのお会計を請求されました。
やはりあれは、集団幻覚か何かだったのでしょうか……?
とにかく何事もなかったわけで、そこはむしろ喜ぶべきところ。
一同は解散するのですが……

光は、千鶴と一緒に帰っていました。
光は明日バイトがお休みだということを知っていた千鶴、今日は止まっていかないかと誘ってきます。
ですが光は、もう0時近いし、いろいろあってへとへとだからとそれを断るのです。
じゃあ昼過ぎに光の家に行くから、と言い残してわかれていく千鶴。
実はその時、すでに光はある決意をしていたのでした。

翌日。
家を出る前にこれから向かうと千鶴が電話したところ、光はこんなことを言い出したのです。
別れよう、卒業したら時間だって会わなくなるし、「OL」と「フリーター」じゃ……だろ?
就職浪人するお金もないし、いろいろ疲れてちゃって。
そして、一方的に電話を切ってしまうのです。
そんな光の視線の注がれる先には、購入したばかりの丈夫そうなロープがあって……

夜になって、その決心は付いたようです。
光はドアノブにひもを結び、先端を輪にして首にひっかけ……体重を預けます。
傍らには、簡素な遺書。
大騒ぎになってしまうんだろう、でも、楽になりたいんだ。
やがて、光の意識は薄れていきます。
ですが、そのまま失われてしまうことはありませんでした。
自らの死は認めない。
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さぁ、始まりだ。
そう言いながら……あの、人面の牛が現れ……!!


というわけで、ミステリアスな始まりを迎える本作。
この後、いよいよ本格的に謎の人面牛……クダンの恐怖が7人に襲い掛かることとなるのです!
その毒牙は、逃れられない死の運命となって一同に降りかかります。
その悪夢から一同は逃れられるのでしょうか?
それともなすすべなく運命を受け入れることしかできないのでしょうか?
自ら命を絶とうとしていた光はともかくとして、前途洋々な他6人の死の運命を、むざむざ見逃すことなどできません!
光はなんとか運命から逃れるための手段を探すのですが……

そして歩かの面々も、思い思いの動きを始めます。
それぞれの目的は、もし運命を受け入れることになっても心残りがないようにすべきことをすることや……
予想外のある行動をとることなど、様々。
ですが確実なのは、この恐怖が単なる偶然の遭遇ではなさそうだ、ということ……!!
果たして物語はどうなっていくのか?
恐怖の時は、まだ始まったばかりです!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!