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今回紹介いたしますのはこちら。

「CHERRY TEACHER(チェリーティーチャー) 佐倉直生」第2巻 立花和三先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。

さて、熱血の生徒に慕われる、そんな教師を目指す新米の佐倉が奮闘する本作。
ですが彼のクラスには、悪い子ではないもののとんでもないトラブルメーカーな女性と三人がおりまして。
本作ではその三人に引っ掻き回されたり、自分で勝手に空回りをしたりする佐倉の日常を描いていくわけです!


ある日のこと。
学校はお休みで、教師もお休みのその日ですが……にわかに大雨が降り始めてしまいました。
朝はいい天気だったのに、こんなに降るとは。
外の大雨を眺めながら、今日は一日ヒキコモリだな、とコーヒーを啜る佐倉。
するとその時、玄関のチャイムの音が鳴り響きます。
こんな日に突然誰がやってきたのでしょう。
宅配便か何かかな?と扉を開けてみますと、そこにいたのは
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びしょびしょの、全身ぬれねずみとなった三人組だったのです!
雨が止むまで入れてほしいんだけど。
濡れそぼった彼女たちの体には、衣服がぴったりと張り付いていて、うっすらと下着まで透けていて……
生徒に対して欲情なんてしない、いや、するものか!と、いつも歯を食いしばっている彼ですが、今回ばかりは(今回も?)正直ちょっぴり顔を赤らめてしまうのでした。

先生の家がたまたま近くでよかった、と体を拭く彼女たち。
いつもはあまり佐倉に対してリスペクトはない気がする彼女たちですが、日曜日に先生の家にいきなり押しかけるというのが迷惑であることは承知している様子。
雨が止んだらすぐに帰るから、と申し訳なさそうに言ってくるのですが……佐倉は笑顔でこう言ってくれました。
休日だって俺はお前らの担任なんだぜ?
困った時はいつでも着ていいに決まってるだろ!
なかなかいいセリフ……!!
三人組はそれなりに感銘を受けたようなのですが、そんなシーンながら、彼女たちは言うのです。
着替えてもいい?と。
……要するに……出てけ、ってことです!!

で、佐倉がいなくなった後の三人の話題は、やっぱり佐倉のことでした。
仕事とプライベートで分けてる先生は多いけど、佐倉先生はいつも通りやさしくて安心した。
そう言う結奈に、そんなの佐倉先生なんだから当たり前っス、と答える実。
静夏はと言うと、どっちがいいとは言えない、割り切ったほうが上手くいくときだってあるけど……でもそんな先生、私は嫌いじゃないわよ?と、なんだかんだ肯定するのです……が。
静夏はいつの間にか、
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なんかエロスな本を読んでいるじゃありませんか!!
人妻、とでかでかと描かれているその本、何読んでるのと驚愕しながら尋ねる結奈ですが、静夏はこともなげにこう答えました。
何、って、「月刊人妻パラダイス」だけど?
……はい、大きなお兄さん向けの、エロスなご本です。
ベッドの下に隠してあったの。面白いわよ?とにっこり笑いながら数冊の人妻パラダイスを差し出してくる静夏。
当然要らないと断る結奈と実ですが、静夏は遠慮しないで、と言いながらまた別の人妻物のエロスなご本を大量に出してきやがります!!
その圧倒的な巨乳・人妻率に、わなわなと震える実……!
人の性癖を暴くのってなんでこんなに楽しいのか、とニヤニヤする静夏に、結奈はいい感じで好感度上がったのに……こう言うところなんだよ!と崩れ落ち……
そんな好感度を下げまくった静夏本人は、男なんだからエッチな本くらい持ってる、そこを責めるのはかわいそうだとフォローするのですが、二人の怒りは収まりません。
結奈は、何でこんなに若くてかわいい女の子と日々過ごしてるのに、人妻んていうおばさんに走るのか!?と激怒。
実はと言いますと、小さなおっぱいが可愛くて好き立っていったくせに、とんだ嘘つき野郎っス!と多少事実と違う認識からの怒りを爆発させていました!!
まあまあ、逆に女子高生盗撮物とか出てきたら引く程度じゃすまないじゃないか、と静夏が更なる謎フォローを入れていますと、佐倉が帰ってまいりました。
昼ごはんまだだろ?作ってやるから食べていけよ。
雨でぬれて寒いんじゃないか?アツアツの雑炊作ってやるから。
女の子がカラダ冷やしたらまずいもんな。
……そんなステキなセリフを紡ぎ出す佐倉ですが……
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どうしても彼の背後に「人妻」の姿がちらついてしまう結奈と実……
料理には自信があると言いながら佐倉が振舞ってくれた雑炊は確かにおいしくて、体の芯まであったまるものでした。
急な押しかけにもにこやかに対応してくれ、服を貸してくれ、出てってと言われても素直に聞いてくれ、あったかくておいしい料理まで振舞ってくれる。
本来ならばものすごい勢いで好感度が上がる所なのですが…………どーしても「人妻」がちらついてしまい、全然格好よく見えません!!
むしろ佐倉が優しければやさしいほど、残念な気持ちが湧き上がってくるのです!!
苦悩(?)する二人を見て、静夏は何か悪いことしたわね、と漏らすのでした。

雨は上がり、三人は渇いた服に着替えて帰っていきました。
すごく美味しかった、あと着替え畳んでおいといたから、今日はいろいろありがとね、
そう言って帰っていく三人に、良いよ、気にするな、また明日学校でな、とにこやかに手を振って見送る佐倉。
まったく、世話の焼ける奴らだぜ、と毒づきながらも、まんざらでもない表情で家に帰りついたのですが……
そこで、後半は妙にみんな大人しかったな、と気づきました。
まさか、好感度を上げすぎて惚れられたのか!?
今日は格好いいところを見せすぎた、少しセーブしていかないと後でまずいことになる、とクールな笑みを受かんべるのです、が。
その時、視界の端に見つけてしまったのです。
綺麗に整理され、机の脇に置かれた……月刊人妻パラダイスを!!
瞬間、全てを悟ってしまった佐倉。
佐倉は頭を抱えて突っ伏し……帰っていく結奈と実とはまた別の、やり場のない感情を爆発させるのでした!!


というわけで、今回も生徒の信頼を勝ち取るには至らなかった佐倉。
毎度毎度のこんな調子ではありますが、かといって生徒に嫌われているかといえば決してそんなことはありませんで、結奈たち三人を含めた生徒たちと仲良くやっております!!
今日も今日とて、意図したりしなかったりして起きるちょっぴりエロスな事件の数々に立ち向かい、それを乗り越えたり乗り越えなかったり、自分で勝手に撃沈したり……そんな佐倉の奮闘の毎日が描かれているのです!
結奈と女子力で対決してみたり、お色気か忌むかと思われていた実の思わぬ姿にうろたえてみたり、女子高生とは思えぬエロスを持つ静夏を相手に一人相撲をしてみたり。
佐倉の日常は、常に戦いなのです!!
そんなちょっぴりエロスと、佐倉の暴走をメインにしたコメディである本作ですが、今回は意外にも感動系のお話があってみたり、佐倉以外の男性キャラが異様な存在感を放つなどの珍しいエピソードも収録!!
ただのくだらないお色気ギャグ漫画と思うなかれ、と言う一冊になっております!!
……まぁ、くだらない(褒め言葉ですよ!!)ギャグなのは間違いないんですけどね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!