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今回紹介いたしますのはこちら。

「ほしの女王様」第1巻 山崎毅宜先生 

フレックスコミックスさんのメテオコミックスより刊行です。

山崎先生は06年にデビュー後、フレックスコミックスさん系列の雑誌で活躍してきた漫画家さんです。
前作「白球少女」は野球漫画……と見せかけて野球をほとんどしないコメディだったわけですが、今回の作品は本格的なSFアクション!
その内容は……


佐上湾上空に突如としてキノコ型の飛行物体が現れ、枝埜島沖に突き刺さった。
そんな出来事から、早くも10年の月日が流れていました。
町にはその謎の物体から出てきたであろう、円筒状の謎の物体がうろつき……交通ルールを守りながら、何をするでもなく、人々を見ています。
いまだにその飛行物体や円筒状のものに関しての調査は進んでおらず、とにかく謎のまま。
ですが特に被害が出ているわけでもなく、人々はなんとなく受け入れて生活を続けていたのでした。

冨士沢高校二年生、科学部の副部長を務めている都築鉄は、部室から早々と帰ろうとしていました。
部長もまだ来てないのに帰るのか、とほかの部員に言い咎められるものの、何やらとにかくその場から立ち去ろうと言う感じで鉄は部室の扉を開こうとします。
が、その扉は先に、部室に入ってこようとしたものに開けられてしまいました。
その人物は、科学部の部長、比嘉葵。
葵は現れるなり鉄を突き飛ばし、ネクタイをひっつかんでこういったのです。
よくも私を謀ってくれたわね、と。

鉄は、生徒会長に言われた「来年は科学部がなくなる」という重大な事実を、部員に明かさないでいたのです。
それもこれも、科学部が科学部らしい活動をせず、「古代マヤ文明とエイリアンの類似性」だの、「アタカマ・ヒューマノイドに見る宇宙人の多様性」だのといった、オカルト色があまりにも強い発表ばかりをしてきたことも原因となり、1年生の新入部員が入ってこなかったことが原因です。
そんなだから、廃部になるのだって当然だとぼやく鉄。
……そもそも。科学が好きでもない、部に愛着があるわけでもない彼はなぜこの部活に入ったのでしょう。
そのことを部員に尋ねられると、鉄は言葉に詰まってしまいました。
それを見た葵は、笑いながらこういうのです。
廃部になるのも仕方無いなんて、どの口がほざくのかしら。
一番動機が不純な癖に。ねぇ?鉄っちゃん。

翌日。
学校の片隅に、奇妙なものが現れていました。
大きな大きな、花のつぼみか球根のようなそれは……もしかしなくても、あのキノコ型飛行物体からやってきた何か、です。
飛行物体がやってきてから、こう言ったものが現れるのはもう珍しくありません。
生徒たちはUFOのバーゲンセールかよと全く危機感がありませんし、先生たちも興味本位で近づかないように、と注意する程度なのです。
そんななか、先生たちが恐る恐る様子をうかがっていたそれを、にやにやと笑いながら眺めていた生徒がいました。
葵です。
葵は部員たちに、今夜23時に校門前に集まれ、鉄には内緒で、と言うメールを送り……

時間が来ると、葵をはじめとした科学部の部員は……やはりあの球根のようなものの前に集まっておりました。
近くで見ると、なんだかグロテスクに見えるそれ。
心なしか昼間よりも大きくなっているような感じもしますし……
さすがの葵も冷や汗を流しながらそれを眺めていたのですが、突然そんな葵の肩口をつかむ手が!!
思わず悲鳴を上げてしまう葵ですが、その手の主は、スコップを担いだ鉄でした。
こんなことだろうと思った、バカなんですかあんたらは!と頭ごなしにしかりつける鉄。
沖のUFOとどうせ同じ、国連の調査団が入ったって何も分からなかったんだから、何もわかるわけがない、下手に危険を冒すんじゃない、というわけです。
ところが実は部員たちも、そんなに宇宙人に興味がないんだそうで。
部員たちが興味あるのは、葵です。
いつも何かを追いかけて、生き急いでいるように見える葵。
彼女を見ていれば飽きないんだ、と部員は言うのです。
鉄と部員たちがそんな話をしていると、いつの間にか葵は球根の上に登っていました。
どこに上ってるんだと声を張り上げる鉄ですが、葵は意気地がないな、とりあえず写真でも撮っとく?とピースまでする始末……だったのですが。
その背後で、球根の頂点部分が蠢いていることに、彼女は気づいていなかったのです。
球根は突然ぱっくりと口を開き……
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葵を……飲み込んだではありませんか!!
大慌てする鉄達!!
部員の一人に人を読んでくるように指示し、鉄ともう一人の部員は葵を救出しようとするのですが……その時、いつの間にか
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あの円筒状の物体が、多数で鉄たちを包囲しているのに気が付きます。
しかもその物体、いつもはただうろついているだけなのに、今回は……レンズのような部分からレーザーを発射し、攻撃を仕掛けてくるではありませんか!!
たまらず逃げ出す部員たちですが、ほどなくして鉄が来ていないことに気が付きました。
鉄は、葵を置いて逃げられない、とその場から逃げずに物体に立ち向かおうとしているのです!!
物体の体当たりを間一髪でかわし、落としたスコップを拾い上げ……
葵に付き合っているとロクな目にあわない。
そう文句を言いながらも、こいやデク人形!!と、スコップを振り上げて戦う意思を現したのでした!!

……そのころ。
葵は、あの球根の中で奇妙なモノに出会っていました。
球根の中にうずくまるように座っている、人間の女性のように見える生命体。
それが、葵が威嚇によってきたことに気づいたかのように目を開けると……!!
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得体のしれない飛行物体から出てきた、得体のしれない球根の中の、得体のしれない生命体。
それに対面した、葵……
この出会いが、この後の葵と鉄の運命を大きく変えることとなるのです!!


というわけで、葵が謎の物体に飲み込まれてしまったことから始まる本作。
ここまででもわかるように、鉄は葵に思いを寄せているわけです。
葵もそれを知っているのですが、何せ葵はああいう性格ですから、振るにしても受け入れるにしても素直な判事をするはずがなく……
そんな彼女に振り回されながらも、それなりに楽しい日常を送っていた鉄ですが、この事件からそんな日常が大きく変化してしまうことになるのです。
飲みこまれた葵はどうなってしまうのか?
そしてそれは、何を招くのか?
今までは当たり前の日常を送っていただけの彼らが、世界を左右しかねない運命に巻き込まれていくのです!!

この後物語は、アクションシーンも増えてどんどんとスピーディーに進んでいきます。
物語のカギを握りそうなキャラクターが登場していき、そしてあの謎の飛行物体からの得体のしれないモノも増えていって。
物語の全体像はいまだはっきり見えませんが、それはこれから徐々に明かされていくはず。
その謎が明かされないながらも引き込まれる展開の連続に、引き込まれていくこと間違いなしですよ!!

ちなみに本作、第1話が発表されたのが14年の9月。
その後1年に2回ペースで発表され、単行本に収録されている最後の話が16年2月に掲載されたものになっています。
完全に掲載は不定期なようで……第2巻の発売がいつになるのか、全く予想できません!!
ぜひとも定期的に連載していただき、単行本も刊行してほしいところですが……どうなんでしょう!?


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!