ps0
今回紹介いたしますのはこちら。

「はぐれアイドル地獄変 外伝 プリンセス・セーラ」第1巻 高遠るい先生 

日本文芸社さんのニチブン・コミックスより刊行です。

さて、お下劣なネタと脱力ギャグ、そして格闘シーンがミックスされたストロングスタイル漫画、「はぐれアイドル地獄変」。
本作はその作品の中で準レギュラーとして活躍する、スーパーセクシー女優、セーラを主役とした作品です。
本編のほうでは、どす黒い芸能界の裏舞台で、その身体能力を駆使して何とか操を守り抜くという作品になっています。
が、本作の主人公であるセーラは、むしろ操なんて投げ捨てろと言わんばかりのアレな人物でして……そんな彼女が主役となり、本編以上のハチャメチャが押し寄せてくる内容になっているのです!!


富士山麓青木ヶ原樹海。
そこで、一人の男が……今まさに、その命を自ら断とうとしていました。
枝から先端を輪にしたロープをぶら下げ、足場にするための大きめの岩を何とかその下に運び。
やっぱり溶岩って重いんだな、と言いながら、男は様々なチェックを行います。
遺書はきちんと書いて目につく場所へ。
靴はしっかりと揃えてその近くに。
あとは……実行するだけです。
男はもう完全に覚悟を決めているようで、恐れとかそう言ったものは見えません。
じゃ、いよいよやりますか、となんだか軽い感じでロープの輪っかを開き、その間につま先立ちをしながら頭を通し……
緊張するな、なんせ最初で最後だ、上手くいくといいんだけど、などとこれからすることとはギャップの大きいことを呟いて、いよいよ!!
というところで、男は気が付きました。
三人の若い女性が、自分のことを見つめていることに!!

地味な感じの黒髪三つ編みの眼鏡の女性、おかっぱ頭の眼鏡の女性、その二人とは少し年齢が上らしい美人さん。
三人もに見られていては、さすがに男もそれ以上続けられません。
ひとまず自殺を思いとどまってくれたのを見て、三つ編みの女性は、運がよかったです、あれ、邪魔しちゃったから悪かったのかな?と男に声をかけますと、男もそれに同意、あと一息だったけどおかげで死にぞこないました、と漏らしました。
それにしても気になるのは、その最中もおかっぱの女性と美人さんがずっと手にしたビデオカメラを回し続けていること。
これは気になって仕方がありません。
男は、何を撮ってるのか、止めてほしいんですけど、と文句を言うのですが……三つ編みの女性はカメラを回したまま、そのビデオ撮影に関しての説明を始めました。
何でも三人は映画学校に行っていて、樹海のドキュメンタリーを作っているんだとか。
自殺やオカルト的なイメージが定着した歴史的経緯とか、ボランティアの人へのインタビューとか、そして実際に人の痕跡を取ってみるとか。
そこで今、こうしてリアルタイムの現場に遭遇してしまったのだそうです。
正直ドン引きです、と笑う三つ編みの女性。
そしてそれは、男のほうも一緒です。
それでもせっかくだからインテビューさせてくれないか、と持ち掛ける三つ編みの女性ですが、ここまでくると男も起こらずにはいられません。
あんたどれだけ無神経なんだ、こっちはさんざん苦しみ抜いてやっと解放されるところだったのに、それを妨害した挙句今度はさらし者にしようってのか!
断固お断りだと青筋を立てる男。
すると三つ編みの女性は、目の奥にぎらりと妖しい光を走らせ……こういったのです。
ps1
質問に一つ答えてくれるたびに、あたし一枚ずつ脱ぎます。これでどーですか?と!
眼鏡をはずした三つ編みの女性の顔は、思いのほか整っていました。
男は一瞬狼狽するものの、すぐにその迷いを振り払い、からかってるのか、自殺するような人生の負け犬と思って、と怒り始めました!
マスコミが腐っている理由がわかった、あんたみたいな人ばっか集まってるんだろうな、人の心を土足で踏みにじる!!
そう皮肉たっぷりの言葉を投げかける男に、三つ編みの女性はやっぱ嫌ですかぁ?とそれでも空気を読まない質問をしてきて……
男は耐えかね、いやに決まってるだろうバカにしやがって!ととうとう怒鳴ってしまうのですが……
ずっと黙って撮影をしていたふたりが、答えた、と呟いたのです。
もちろん男はそんなつもりはありませんでした。
慌てて弁解しようとしますが、三つ編みの女性はむしろ待っていましたとばかりになんだやる気じゃん、仕方無い、と
ps2
いきなり下着を脱ぎ出したではありませんか!!
予想外の一枚目に驚き放題の男。
三つ編みの女性は、畳みかけるようにさらなるとんでもない行動をとってきます!
せっかくだから、プレゼント。
そう言って、脱いだばかりの下着を男の顔にかぶせちゃったのではありませんか!!
予想外の展開に、男の思考はまともに働きません。
このぬくもり、頭がくらくらする……なるほど漫画ではかぶるだけで超人になれるわけだ!
男のうっとりとした表情を見て、二人の女性は嬉しそう、良かったね、とにこにこしながら眺めているばかり……
そして三つ編みの女性は、わざと足を広げた状態で男の目の前に腰掛け、インタビューをつづけるのです。

名前と年齢は?
出身地は?
犬派?猫派?
そんなどうでもいい質問から始まり、憑りつかれたようにそれに答えていくと、いつの間にか混ぜられていた自殺の理由なんかの質問にも答えていまして……
三つ編みの少女が一糸まとわぬすっぽんぽんになるころには、男はすべてのことを打ち明けてしまっていました!
完全ブラックな職場環境と、孤独な生活に耐えかねて、と言う、現代らしい問題に直面しているらしい彼、結局自分は弱かったんだ、人と人の間で生きるという当たり前のことが最後まで苦痛だった、強い人間に生まれたかった……
涙をこぼしながら、そう漏らす男……
下着をかぶっていなければもらい泣きをしてしまうかもしれない場面を前に、三つ編みの……今はその三つ編みがほどかれ、黒髪ストレートのスレンダーな美女になった彼女は、こう言い放つのです。
なるほど、くだらん!
死んでいいぞ。
ps3
死ぬ前に、死ぬほどやらせてやる!!

彼女の名は豪島セーラ。
セクシービデオの女優にして監督、その道の鉄人とも呼ばれる女。
男は彼女とのひと時の思い出を胸に、生きる勇気を取り戻しました。
そして彼女もまた、新たな道へ向かって歩き始めるのです。
エロス界の、人跡未踏の境地へ向かって……!!


というわけで、セーラが主人公となって活躍する本作。
本編でもお下品なネタが売りの一つであったこのシリーズですが、なんといっても本作はそのお下品なネタ飲みに集中した作品といえる内容になっています。
この後も、セーラはエロスの道を究めるため……というわけでもないでしょうが、とにかくいろいろとえろえろなことに励んでいきます。
本編ではエロス関係においては敵なしかとも思われたセーラですが、さすがそれがメインとなる本作では、数々の強敵に苦戦を強いられることになるのです!
彼女が遭遇する様々な敵とは!?
あんなアレ、まさかのそれ、そして彼女とは無縁と思われていたあんなコレ。
様々な出来事で読者を楽しませてくれますよ!!
さらに一応の最終回となるラスト2話では、セーラが驚くべき事態に巻き込まれてしまいます!!
なんでもありの本作ではありますが、それでもまさかこう来るかろ驚くラストの展開は……セーラファンであればあるほど度肝を抜かれてしまうことでしょう!!

第1巻と銘打たれている本作ですが、連載は一応この作品収録分で完結はしています。
ですがあとがきによればリクエスト次第では続きもあるかもとおっしゃられていますので……おそらく単行本の売り上げ次第、というところでしょうか!?
本シリーズのファンならば、いろいろな意味で必携の一冊といえましょう!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!