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今回紹介いたしますのはこちら。

「血まみれスケバンチェーンソー」第11巻 三家本礼先生 

エンターブレインさんのビームコミックスより刊行です。

さて、怨敵ネロを撃退したまではよかったものの、にわかに始まった改造死体たちへの迫害。
苦楽を共にした戦友、爆谷もその毒牙にかけられそうになった為、ギーコはついにブチ切れて人間をその手にかけてしまいました。
爆谷とともに、極悪改造死体の収容所へぶち込まれてしまったギーコですが、ここでも彼女たちは窮地にさらされることとなってしまいます。
なんと、ギーコと爆谷をターゲットに、全囚人がハンターとなる「悶奴棺桶祭」なるイベントが催されてしまったのでした!!


ゲームの開幕まであと三分と迫っていました。
ギーコと爆谷は、日の出まで生き延びられれば自由の身になるとのこと。
身の危険をひしひしと感じる爆谷は、すぐに逃げ出して身を隠そうとギーコに持ち掛けるのですが、ギーコは逃げ出すどころか、この収容所を牛耳る三人のほうにずかずかと歩いていったではありませんか!
ギーコはその三人の前に仁王立ちし、文句を垂れ始めるのです!!
偉そうにしやがって、何様だってんだよ!
ギーコはその手に、ひそかにこより上にしたちり紙を隠し持っていました。
それによってあえて鼻をムズムズさせておりました。
そんなギーコには、看守からマシンガンの銃口が向けられています!
本来ならば、三人のほうに向かっていった時点でその銃口から弾丸が発射されていたことでしょう。
ですが、今回は大イベントの直前。
ゲーム開始前にターゲットが死んでしまっては興がそがれる為、その横暴を見逃してやっている……
そう三人組が余裕を見せていますと、ギーコのむずむずが爆発!!
思いっきりくしゃみをさく裂させ、いろいろその三人に浴びせかけた……の、ですが。
三人のうちの一人、眼鏡の女が素早く反応!!
ギーコの囚人服の裾を蹴り上げ、ギーコの服の裾によってそのいろいろを完全にガードして見せたのです!!
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偉そうな三人組をぎゃふんと言わせてやるつもりが、逆に囚人たちに嘲笑されてしまう結果に……
赤っ恥を書かされたギーコはもう一発くらわしてやると再び鼻をむずむずさせるのですが、いくらなんでもそれはいろいろな意味でやりすぎ!!
爆谷はギーコの腹に思い一発をぶち込み、彼女を抱え上げてそそくさと身を隠すのでした!!

残された囚人たちは、三人組に質問を投げかけていました。
ギーコはともかく、爆谷はサイボーグ。
だというのに囚人たちに与えられた武器は廃材や鉄パイプと言った頼りないもの……
人数の差は大きいとはいえ、危険もないわけではありません。
となれば、当然二人の首をとったものには、何かご褒美があってしかるべきでしょう。
当然の要求をする囚人たちですが、そんな中ひときわ執念を燃やす囚人がいました。
先日爆谷によって下あごをぶっ飛ばされてしまった、囚人69号です!!
元々、ルックスが売りだった69号、こうなってはもう今まで受けていた特別待遇は受けられません。
囚人たちの間では嫌われていた69号ですから、その有様を見てほくそ笑むものも少なくはありませんでした。
以前の69号なら、ただの嫉妬だろうと鼻で笑っていたでしょう。
ですが今の69号は、
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鉄パイプで、迷うことなく馬鹿にした囚人の頭をかち割ったのでした!!
そんな彼女の求めるものはただ一つ、「顔」!
元の美しい顔をくれ、と言う69号を見て、看守たちはルックスだけだと思っていた彼女への認識を改めたようです。
とはいえ、このまま暴れさせておくわけにもいきません。
大乱闘に発展しそうになったその時、三人組が突然花火のようなものを打ち上げて騒動を沈めます。
そして、とうとう囚人たちに褒美を与えることを決めたのでした。
その褒美は……この収容所からの解放、だけではありません。
改造死体である囚人たち、仮に自由になっても外の世界では化け物扱い、この収容所をは違うタイプの地獄を味わうだけに過ぎない。
それでは褒美にならないから、望むものには美しい顔と体を与えてやる。
美しい女として外に出るのだ、あの二人の首を持ち帰った、二人だけが……!

いつの間にか3分はとうに過ぎてしまっていました。
思った以上にうれしい褒美の存在を知り、俄然盛り上がる囚人たち!!
一同は一目散にギーコと爆谷の探索を始めるのでした!!

そんな囚人の中で、狼女のような姿の改造死体、ウルフィーナは気になる部屋を見つけていました。
彼女は、とにかくこの収容所を出て人里離れた山で魚や木の実を食べて過ごす、という生活を夢見ています。
そのためにもギーコや爆谷を何としてでも捕まえなければなりません!
ウルフィーナはその自慢の鼻で、本来看守しかいないはずの看守棟から囚人用の安物石鹸の香りがすることに気づき、捜索を始めました。
が、匂いに近づいていくにつれ、そこに血の匂いが混じっていることに気が付きます。
ひょっとしたら、ここに潜もうとしたものの見つかって半殺しにでもされた……?
それならむしろ、本来立ち入り禁止の看守棟にも、看守を助けるために突入したといいわけができるじゃないか、とほくそ笑みながらその部屋に入ったのですが……
そこにいたのは、囚人のスカイラーと、惨殺された看守だったのです!!
以前ギーコたちと少し絡んだ時は、他の血の気の多いだけの囚人とは違う、離せる感じのある人物だった彼女。
いきなり看守を殺害するなんて、何を考えているというのでしょうか!?
慌てるウルフィーナを差し置いて、スカイラーは何やらコンピューターを操作しています。
すると……厳重に閉じられていた、収容所の出入口が開き始めたではありませんか!!
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ここをフケるには今が一番の好機なのさ、邪魔すんじゃないよ。
スカイラーの眼中には、看守の言いなりになってお情けでもらう自由など最初から入ってはいませんでした。
ギーコと爆谷フィーバーにわく収容所で、いきなり開かれた開かないはずの扉。
この情け無用の棺桶祭、ただの殺し合いでは終わらなそうです!!


というわけで、プリズン篇が早くも盛り上がりを見せる今巻。
収容所内でのバトルが描かれていく……かと思いきや、早くも収容所という枠をぶち破りそうになってきました!!
何せ収容所に入っているのは誰もが凶悪な改造死体ばかり。
反逆のチャンスと見れば、看守にも簡単に牙をむくことでしょう!!
混乱必死の棺桶祭、右をむけば巨暴な改造死体、左をむけば策略を巡らす囚人、前をむけば収容所を牛耳る三人組と、どちらをむいても油断ならない状況!!
その上、爆谷はまだしもギーコは完全に丸腰なわけです。
この大ピンチをギーコはどのように切り抜けるのでしょうか!?

そしてこの後、おなじみのあのキャラやそのキャラも登場!
戦いは一層血しぶきが激しくなる激戦の様相を呈していくのです!!

さらに待望の映画公開を16年3月に控えての刊行とのことで、描き下ろしの映画のメイキング&感想的なおまけ漫画を6P収録!!
さらに映画中に使用されたという映画用描き下ろしのイラストが4Pにもわたって掲載されていまして、おまけも大充実の内容になっていますよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!