mi0
今回紹介いたしますのはこちら。

「みなみけ」第14巻 桜場コハル先生 

講談社さんのヤンマガKCより刊行です。

さて、南三姉妹ののんびり平和な日常を描いていく本作。
やっぱり通常運転となる今巻の中で、ある卒業を描いたお話を紹介したいと思います。


買い物に来ていた三姉妹with内田。
4人は夕飯を食べるためにレストランにやってきていました。
まだ買い物をしていくかと尋ねるカナに、もう暗いからご飯を食べて帰りましょうと返すハルカ。
チアキはと言いますと、ひたすらメニューとにらめっこを続けています。
そろそろ注文は決まったかと内田に尋ねられるのですが、まだまだチアキは絶賛思案中!
悩むときに現れる天使と悪魔まで動員し、すごーく悩んでおります!
無難にハンバーグにしようと言う悪魔、対する天使は冒険しないと新たな世界は見えないと新メニューの開拓を示唆。
ですがハズレを引いたら後悔するだろうという悪魔は、他にどんなメニューがあるのかと尋ねてきました。
例えば、エビフライとかピラフとか……と戸惑いながら返す天使。
悪魔はそんな天使に、子供かと突っ込むのです。
が。
そんな中でチアキはひらめきのようなものを感じました。
たくさん並ぶメニューの中、彼女の目に飛び込んできたのは……お子様ランチ!!
ハンバーグに加え、エビフライにピラフ、デザートにプリンまでついております。
今自分が食べたいものがすべて詰め込まれたその品に心奪われるチアキ。
小学生とは言えもはや5年、年齢的にこれを頼むのはラストチャンス……!
そう思っていたところ、横から内田が顔をのぞかせて言うのです。
お子様ランチおいしそうだねー、それにしようかな。
えっ、と声を上げて戸惑うチアキに、追い打ちをかけるようにこうつづける内田。
mi1
なんてね、もうそんな年じゃないもんねー。
チアキちゃん大ショックです。
行けると思ったのに、と硬直するものの、ここで簡単にはあきらめないのがチアキです。
お子様ランチを頼むにはもっと理由が必要だ、と、適当な理由をでっちあげ始めました。
今日はたくさん買い物したから、お値段控えめなものにしようかな。
……お子様ランチは480円、たいへんリーズナブルです。
それを聞いたカナはいつもの調子で、じゃあ私はライスだけ頼んでみんなのおかずをもらい、オリジナル丼を完成させる!とおバカなことをおっしゃいました。
ですがそのおバカ発言は今のチアキに取って渡りに船!
いろんなおかずがあったほうがいい、なかなかいいこと言ったな。
いろんなおかずがあるメニューは……「お子様ランチ」だと?
まぁそんな歳ではないけども、名を捨てて実を取るというか、仕方無い……
mi2
そんなもっともらしくもがばがばな理論を聞いている三人は、すぐにチアキがお子様ランチを食べたくて仕方がないことを察し……暖かい目で見守るのでした。

運ばれてきた至福のメニュー。
ハンバーグ、エビフライ、ピラフにプリン。
目くるめく好物のオンパレードに、チアキはホクホクです。
ですが、同時にチアキは固く決意していることがありました。
これらを好きなことを子供と言うなら私は子供なのだろう。
だがそれも今日までのこと、これを人生最後のお子様ランチとする!
これで子供は卒業だ!!

やがて楽しい食事の時間は終わります。
カナ、ハルカ、内田は両手を合わせてごちそうさまをしました。
チアキももう思い起こすことはない、これでもう私は大人だと心の中で噛み締め、スプーンをお皿の上に置いてごちそうさまをするのです。
が、そこでカナは指さしました。
チアキ、何それ?と。
指さした先には今置いたスプーンです。
やめろ、意味わかんない、と嫌がるチアキを押しのけ、カナがそのスプーンを拾い上げますと……
mi3
そこには、ニンジンがひと切れ鎮座しておりました。
チアキは嫌いなニンジンを、スプーンの下に隠してお食事を終えようとしていたのです!!
数少ない優位に立てる瞬間を逃さないカナは鋭くそこを指摘!
ちょっとしたつけあわせのにんじんを残すばかりか、それをスプーンで隠しちゃう始末。
さてはお前、子供だな?
痛いところをつかれてしまったチアキは、頭を抱えてこれは何かの間違いだと苦しい言い訳をするしかないのでした……


というわけで、チアキの葛藤と自爆が描かれるエピソードを収録した今巻。
こんな調子のいつも通りのお話が展開していきます!
今巻は特別目立って活躍するキャラはおらず、みなみけをとりまくさまざまなサブキャラ達がたくさんを顔を見せて行く感じになっております!
アツコの悩みを解決するためにカナとチアキが一肌脱ぐお話や、ヒトミや藤岡を交えて様々な勝負を行うお話、速水先輩のアドバイスを受けながら不要物の処分に挑むお話、もう一軒の南さんちで議題に上がったトウマのとある問題、マコちゃん&マコトの馬鹿さ加減、そしてタケルおじさんの災難……
そんな様々なお話が17編収録されているのです!!
もちろんサブキャラ達の中心にいるのは南さんちの三姉妹。
ハルカ、カナ、チアキの三人が今巻でもいつものように数々の魅力を見せつけてくれますよ!!
……ちなみに保坂の出番は……


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!