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今回紹介いたしますのはこちら。

「シャッフル学園」第3巻 ホリユウスケ先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。

さて、学園の中に閉じ込められ、人格と肉体をシャッフルされてしまった2年2組の生徒たち。
学園内の空間もめちゃくちゃにシャッフルされているようで、学園から出ることもままならないのですが、恐ろしいことに2年2組の生徒たちとともに殺人鬼も紛れ込んでしまっていること!
殺人鬼や、人格の転移によって正気を失った生徒たちの手によって、犠牲者は続出!
殺人鬼に警戒しつつ、脱出する方法を探す静馬は、そこである人物に出会うのですが……


静馬が出会ったのは、自分の体の中に入ったカブちゃんでした。
どうやら静馬とカブちゃんは、お互いの人格が入れ替わっているようです。
ですが問題なのは、カブちゃんがこんなことを言っていたこと。
私は、殺人鬼と一緒にいる。
理解しがたいその状況、静馬は詳しく聞いてみることにしたのです。

それはあの人格転移が起こった直後のことです。
静馬の体で目覚めたカブちゃんは、目覚めるなり自分の体の違和感に気が付きます。
声が変だし、胸が……消えた!
ですが取り乱す間もなく、同じ部屋の中からせき込む声が聞こえてきました。
せき込んでいるのは、クラスメイトのアリスでした。
息ができない、と苦しんでいるアリスに駆け寄るカブちゃん。
アリスが自分を見て静馬くん、呼ぶのに違和感を感じたものの、カブちゃんはこれっていつものぜんそくでしょ、いつもポケットから薬出してるじゃん、と言いながらポケットをまさぐり、薬を取り出しました。
それを吸わせるとようやく落ち着くのですが……落ち着いてくるといよいよ気になるのがお互いの体のこと。
それぞれ指摘されてようやく自分が自分の体でないことに気が付く二人……
カブちゃんは静馬の体になっているわけですが、アリスの体に入っているのは、アレンがその体に入って、そして今はもう死んでしまった……絵口ルミだといいます。
様々問題はあるわけですが、とにかく体が入れ替わって、学校が無茶苦茶になってしまっているのは確か。
なぜこうなってしまったのかはわかりませんが、とりあえずアリスの体が持つぜんそくが心配です。
どこかや住める所を探そう、とカブちゃんとルミは移動しようとしたのですが……その時、奇妙な音が聞こえてきます!
ズル、ズル、と何かを引きずって動くような音。
この音は一体何なのか、どこにいるのか?
うしろか、よこか、とあたりを見回そうとした二人の
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上から、殺人鬼が降ってきたのです!!

降ってきたのは確かに殺人鬼でした。
では、一体誰がその中に入り込んでいるのでしょうか。
突然落下してきた殺人鬼を前に硬直してしまう二人でしたが……その殺人鬼の体の持ち主は、床に転がったまま体をくねらせ、手を伸ばしてきて……そして、何も喋らないのです。
その様子を見てカブちゃんとルミは、この殺人鬼の体には「人の意思」のようなものがない、と直感しました。
言うなれば、「誰でもない」体……
そんな殺人鬼を前にして二人はますます何をどうしていいかわからない状況になってしまいました。
が、直後、天井から不気味なうめき声が聞こえてきたのです!
どこだ、ここか!
その声とともに、パカリと開いた天井から姿を現したのは……人の皮で作ったマスクをした、怪物のような人物だったのです!!
この人物こそ、今の学園内をパニックに陥れている怪物!!
どうやら今の怪物の目的は、「殺人鬼の体」を始末することのようです!!
怪物の意識がこちらに向いていない今のうちに逃げようというカブちゃんでしたが、ルミは言うのです。
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この人を助けなきゃいけない、そんな気がするんです。
……どうやらルミの意思は固いようです。
カブちゃんも覚悟を決め、手近な棚を倒して怪物にぶつけ、その隙をついて逃げ出すことに成功。
何とか3人で隠れて今までやり過ごすことができたのでした。

カブちゃんによれば、殺人鬼は確かに男の声だったと言います。
殺人鬼の情報が少しでもほしい今、その情報はありがたいのですが、問題はカブちゃんが静馬たちのグループと合流しないと宣言したことです。
どうやらルミといいますか、アリスの体の具合がよくないので動かしたくないとのこと。
殺人鬼の体はじっとしているだけで危険はないし、今情報交換した感じ、静馬たちのグループも団結で着ているわけではなく、安全と言い切れないから。
そう言われれば否定する要素は確かに無いかもしれません。
二人は私が守るから大丈夫、とどこかで入手したフェンシングの道具を構えて笑うカブちゃん。
私の体をよろしく、エロいことに使っちゃだめだよ!と言い残して去っていくのです。
静馬は、僕の体のこともよろしく頼む、とカブちゃんを見送り……そして、自分は自分の目指す場所に行こう、と歩き始めるのでした。
……分かれてほどなくしたときです。
マスクの怪物は、男の声か。
そんなことを思い起こしていた静馬は、突然立ち止まって何かを指折り数え始めます。
そして、つぶやいたのです。
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マスクの下……わかった。


というわけで、怪物の暗躍が続く本作。
今巻では、殺人鬼の体や静馬の体の行方が判明したわけですが、これがこの空間の中での安全を確保することに繋がることにはなりません。
そもそもこの空間から出る方法は見つかっていませんし、怪物も今だ跋扈しているわけですから。
そんな中で気になるのは、あの殺人鬼の体の状態です。
殺人鬼の体に入っている人物が仮に「いない」となれば、人格に対しての体の数が足りないことになります。
余った人格はどこにいるのでしょうか?
静馬とカブちゃんのように単純に入れ替わった例もあれば、ランダムに入れ替わった感じの例もあり、ナトリンヤシカマリのように自分の体のママの例もあるなど、入れ替わり方はかなり乱暴。
と言うことは……ひょっとしたら、同じ体に二つ以上の人格が入り込むこともある……かもしれません!!
この人格が空白の体と言うのが、これからの物語のカギになることもあるのでしょうか!?

そしてこのあと、まだ出ていなかった人物が続々登場し、2年2組+殺人鬼+センター長の体の所在はすべて明らかになることに。
その状況になったところで、静馬はまたまたとんでもない事実に気づくのですが……!!

学園内は混沌としています。
暗躍する怪物の正体、目的は?
自分の体が死んだところを見てしまった者は、そのまま正気を保てるのか?
単独行動をしているものはどんな運命をたどるのか?
一寸先は闇と言うのにふさわしいこの状況か、今巻でも犠牲者が続出。
第1巻のラストで示唆された非常な現実に向かって、物語は進んでいくのでしょうか……
息をもつかせぬ惨劇が連続し、謎もさらに深まっていく本作から、ますます目が離せませんね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!