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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕だけがいない街」第8巻 三部けい先生 

角川書店さんの角川コミックス・エースより刊行です。

さて、悟が苦心の末手に入れた誰も被害者が出ない未来。
ですがその代償は大きく、悟は真犯人の手によって植物状態となってしまい、目覚めるまで実に15年もの月日が経ってしまったうえ、記憶を失う直前の記憶を失ってしまったのです。
そんな時に小学生とリハビリをしている人たちの交流イベントに参加することとなってしまった悟。
そこには真犯人の影も迫っていて……?


悟と病院で仲良くなった少女、久美もそのイベントに参加していました。
ボランティアとして様々な作業を行うわけですが……まずその作業の前に佐和子から手伝ってくれとメールをもらい、参加者に配布するお弁当を一緒に運部こととなりました。
談笑しながらお弁当を運ぶ二人。
そのすぐ近くに、ヤツはいました。
じっくりと久美たちの様子をうかがいながら……何かやら様々な道具のつまった段ボール箱をどこかに運んでいく真犯人。
彼は、このエリアにあるいくつかの山小屋の中のどれかに入っていき……段ボール箱から取り出したガムテープで各所の扉をしっかり目張り。
そして携帯型コンロと練炭、ガソリンを用意し……!!
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そんな裏で起きている恐ろしいことも知らず、イベントは着々と進んでいきます。
参加者でそろって写真撮影をした後、イベントのメインともいえるスタンプクイズへ。
久美とコンビを組んだ悟は、エリアじゅうを歩き回って探索する必要のあるこのイベントに正直げんなりするのですが、久美はやる気満々です。
松葉づえをついて歩くのがやっとの悟には、いきなり坂道から始まるこのレクリエーションは確かにしんどいでしょう。
ですが、次のスタンプがある場所を示すクイズを解くのは得意分野。
久美にリードされながらたどり着いたスタンプ置き場では、あっさりとクイズを解いて見せ、すぐにスタンプのありかを見つけ出すのです。
そうこうしているうちに、特に大きな問題もなくスタンプのすべてをゲット。
滞りなくイベントは終わり、今度はバーベキューの時間になりました。
バーベキューも何の問題もなく終わり、ボランティア組は片づけの作業に、リハビリ組は散歩をすることになりました。
しばらく作業をしていると、久美のもとに再び佐和子からのメールが届きます。
作業が終わったら、一緒に悟のとこに行こう、りんどう荘に来て。
そのメールを疑いもせず、久美はりんどう荘と名付けられた山小屋へと向かい始めました。
ですが実は、佐和子はこの日携帯を持ってきていなかったのです。
持ってきていなかった、というのは間違いかもしれません。
そのメールを送っていたのは……そう、真犯人。
真犯人が佐和子の携帯から、久美にメールを送っていたのです!!
久美が一人りんどう荘に向かうのを確認すると、真犯人はゆっくりとそのあとを追い……
仕掛けを施した、りんどう荘に久美が入っていくのを確かめます。
誰もいない小屋できょろきょろとあたりを見回す久美。
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そのすぐ近くの物陰には……!!


このイベントが始まる、少し前のこと。
悟はケンヤに電話をかけていました。
待たせたね、とそう言ったあと、悟はケンヤにこう打ち明けました。
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思いだしたんだ、全部。
その言葉の意味するところをすべて察っしたケンヤは、盗聴されている恐れもある場所から自然に外へ出て、病院で落ち合うことにしました。
病院の、人目につかない庭の一角で、思いだしたすべてのことを打ち明けると……ケンヤもその真犯人には目星だけはつけていたようで、意外ではあるものの、同時になるほどという感情の混ざったリアクションをとりました。
ケンヤの調査、真犯人の手口や思考……それらから総合するに、次のターゲットは久美、そして犯人に仕立て上げられるのは悟、現場はこのイベント。
そこまでわかっているのならば、このイベントに参加しない、というのが一番早い惨劇の回避方法でしょう。
さらに真犯人は、その結論にたどり着けるようなヒントまでこちらに与えてきている……
どう考えてもこれは、罠です。
ですが悟ははっきりと言いました。
その罠を、チャンスに変えよう。
まるで自分がおとりになるような決死行となるその決断ですが、だからと言って悟は自らの死を覚悟しているというわけではありません。
様々な友人や母、仲間たちの助けがあってここまでたどり着いた。
ここで無残に罠にはまって死ぬ……みんなの気持ちを無にするようなことは絶対にできないのですから!!
もちろん久美も犠牲にするわけではありません。
まず悟が逐一久美の居場所をケンヤに伝え、そして協力者である澤田さんに殺害現場にされそうな場所に先回りしてもらい、犯行の仕掛けを無効化してもらう。
さらに以前真犯人にやられて、身内を装ったメールでだましてくる手段を逆利用するため、一日だけ久美の形態を借りて、代わりの形態を渡す……つまり、届いたメールを一回悟が確認した後に久美に転送できるようにしたのです!!
久美の近くで様子をうかがっていたのは、真犯人ではなくケンヤでした。
そして転送するメールで違う山小屋の名前にしておいたため、久美に危険はなし。
真犯人は……がらんどうの山小屋で、一人立ち尽くしていたのです……!!


というわけで、真犯人との決戦となるこの最終巻。
リバイバルによって幾度となく戦い、そしてその様々な手によって辛酸をなめさせられてきた悟。
その多くの経験を駆使し、今度こそ真犯人を追い詰めることができるのでしょうか?
今まではうまくそのうちに秘めた凶悪さを隠し続けていた真犯人ですが、この次々に自分の先回りをしてくるような状況前にどう出るか……
ここであきらめるような相手ならば、悟もここまで困難な状況には陥らなかったことでしょう。
一歩一歩真犯人を追い詰めるにつれ近づいていく、物語の結末。
運命の相手と言っても過言ではない悟と真犯人は一体この最後の戦いで何を見るのか……?
いよいよ完結となる本作、そのラストは必見です!!


今回はこんなところで!!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!