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今回紹介いたしますのはこちら。

「聖骸の魔女」第3巻 田中ほさな先生 

少年画報社さんのYKコミックスより刊行です。

さて、悪逆の限りを尽くす魔女を討つため、最初の魔女であるエゼルバルドとウプスラとともに旅をする二コラ。
ですがそのたびの最中、第3の最初の魔女の棺桶から放たれる「呪い」によって二コラたちは消耗!
しかもそんな状況で狼を従える魔女が襲い掛かってきて……!?


窮地に追い込まれた二コラ。
そんな時にいつの間にか開いていた棺、そしてそこから差し出された最初の魔女の左手……
もうこなれば、「聖約」するしかありません。
ですがそれは、ウプスラやエゼルバルドからはくれぐれもするなと言われていた「三重婚」をすることを意味するのですが……もうそんなことを言っている場合じゃないでしょう!!
聖約をすると、見る見るうちに生身の肉体を取り戻した、第3の最初の魔女……ミュリッタ!
ミュリッタは復活するなり、二コラにこう言うのです。
ホントに私なんかでよろしいんでしょうか?と!!

「呪い」によってエゼルバルドたちを弱っていました。
つまり、正直言ってこうなるように仕組んだのはミュリッタ自身。
だというのにいざ聖約をさせれば、自分なんかで良いのかと言いだす始末。
そのアレな性格にウプスラたちは辟易しているわけですが……そんなことよりも彼女たちにとっては、二コラが三重婚をしてしまったことのほうがショックだったりします。
ですが二コラは、この場にいるみんなの命を救うためには仕方ない!と反論。
……するとミュリッタは、急にこんなことを口走り始めました。
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失礼しました、とんだ勘違いを、わたしが選ばれるわけないのに、ぼっちが何をうかれていたのか……!
そう言うと、ミュリッタは再び棺桶に閉じこもってしまうではありませんか!!
みんなが必死に止めても構わず引きこもってしまったミュリッタ。
ウプスラによれば、ミュリッタは昔から一度思い込んだら仲間にも心を閉ざし、一人でずっと引きこもって自分の使い魔……毒虫やら毒キノコやらカビやらの研究に没頭するばかりの毎日を過ごすような人物だったそうで。
突いたあだ名は「蟲毒のミュリッタ」。
異端ぞろいの最初の魔女たちの中でもとりわけ「異端」の存在なのだというのです。
異端。
それは、ひたすら魔女の研究に明け暮れて書物を読み漁っていた二コラにも投げかけられていた言葉で……
その言葉を聞いた瞬間、二コラの心には何かが芽生えたようです。

ミュリッタが引きこもってしまった今、もはや三人は街道の魔女の操る狼の牙にかかるばかり。
だったはずなのですが、なぜか狼たちは街道の魔女の命令に素直に従わず、その場でのどを鳴らして警戒をするばかりでした。
よくよく見れば、狼たちはくしゃみに苦しんでいる様子。
それもそのはず、三人と棺桶を取り囲むようにぐるりときのこが生え、そこから大量の胞子が飛んでいるではないですか!
これはミュリッタが作りだしたフェアリーリング、きのこが環状に発生したもの!!
そのおかげで狼たちは間合いを詰めることができなかったのです!
それに気づいた二コラは、棺桶越しにミュリッタに語りかけました。
どこで知ったんだ?
キノコやカビの胞子が、人や動物にぜんそく症状を引き起こすってことを!
このフェアリーリングを作ってくれたのは君だろ?
俺たちを守っててくれたんだな、ミュリッタ!
そう語りかけると、今までかたくなに開かなかった棺桶の扉を開き、ミュリッタが飛び出してきました!
なんで「妖茸結界」のことを!?
そう飛び起きたミュリッタに、俺たちも喘息に苦しめられてたからだ、遺骸のミュリッタと旅している間じゅう、まるで呪われたみたいに、と二コラが説明しますと……
今の状況が自分の招いた状況だと知った(もともと知ってはいたのでしょうが!)ミュリッタは、自分が何とかする、と立ち上がったのです!!
そして、ミュリッタは二コラの汗をなめとりました。
エゼルバルドは涙、ウプスラは血、と、聖約相手の体液を力とする最初の魔女ですが、彼女の場合は汗のようです。
するとミュリッタの体に地面から猛烈な勢いで生えてきたきのこが巻き付き、大木のように成長して体を覆い尽くしたその瞬間、彼女の女神変成(アドベンド)は完成したのでした!!

街道の魔女の前に立つミュリッタ。
お前も魔女か、と尋ねてくる街道の魔女に、ミュリッタはこんな風に答えます。
なんで魔女とか名乗ってんですか?
らしくない、自称っぽい……
……そんなことを言われては街道の魔女は黙っていられません。
殺意をむき出しにして、狼に一斉に襲い掛からせるのですが……何とミュリッタ、一方的にやられるがまま!!
予想外の弱さに、思わず二コラも助けに行こうとするのですが、ウプスラはそれを制止します。
待って。
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あれがあの娘の闘い方!
ボロボロにされた後に立ち上がった彼女は、言うのです。
一網打尽にするには、他に方法がなくて。
そう言った直後、ウプスラが手にしていたキノコのハンマーが巨大に変化!!
そして……そこから猛烈な毒を吐きだすのです!!
受けた痛みを貯めて、与えたものに万倍の毒にして返す。
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それが彼女の魔法……「死の槌(ウコンバサラ)」!!!


というわけで、新たな最初の魔女が本格参戦する今巻。
これで三重婚となってしまった二コラ、いろいろと肩身は狭くなるでしょうが、戦力自体はアップしているはず。
曲者ぞろいの最初の魔女の中でも彼女は特にめんどくさそうな性格をしていまして……そっち方面でも問題が多そうなのは気がかりですが!!
そしてこのミュリッタの登場エピソードの後は、新シリーズへ突入!
豊さに定評のあるある街へとたどり着いた4人を待っているのは、予想外の光景と……!?
その新シリーズではバトルシーンは控えめながら、やはり一筋縄ではいかない苦境が待っています。
二コラや最初の魔女たちを追い詰める、この街で待ち受ける障害。
さらにそのあと、物語はまたまたとんでもない展開を迎えることとなり……!
ますます本作から目が離せませんよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!