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今回紹介いたしますのはこちら。

「姉のおなかをふくらませるのは僕」第3巻 原作・坂井音太先生 作画・恩田チロ先生 

秋田書店さんのヤングチャンピオンコミックスより刊行です。

さて、血のつながらない姉弟、京子と忍が楽しく二人で暮らす毎日を描いていく本作。
料理と言うテーマはあるものの、基本は個性豊かなキャラクターがあーだーこーだする様子がメインとなっていまして、今回もその豊富なキャラクターが生き生きと毎日を過ごしております!
そんな中今回は、マイナーな食材を使ったお話、「レモンフィッシュのステーキ」を紹介したいと思います!


忍は中津、ゆみみ、ロングキちゃんの4人で家路についておりました。
そんな中で話題になるのは、「サメ映画」のお話。
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海水浴場にでっかい人食い鮫が出て、ガーッとすごいでかい口で人間が食いちぎられる!!
ジェスチャーを交えながら、映画の見どころを開設してくれるロングキちゃん。
悠美未ちゃんは素直に怖がるのですが、忍は冷静に、海水浴したい人は困るけど、海に入らなければ安全だよね?と突っ込み。
中津もそれに乗っかり、陸にいればそんなの怖くねーよとはやし立てるのですが……
ロングキちゃん、間髪入れずに甘いねとその安心を破壊しにかかるのです。
最近のサメ映画は陸にいたって襲われるんだ、とドヤ顔をし、そのとんでもないサメのことを自慢げに語ってくるのです。
頭が二つあるサメとか、タコと合体したサメなんか平気で陸に上がってくるよ。
……どうやらロングキちゃん、相当マイナーな作品まで手を伸ばしているようです。
サメとタコが合体するとなぜ陸OKになるのかは謎ですが、まあそういう映画はそういうものなので気にしないことにしましょう。
ともかくロングキちゃんは親御さんがものすごい映画好きらしく、毎日映画を見るのに付き合わされるのだそうです。
何にせよ、一つのジャンルに精通しているというのは尊敬すべきこと。
一同はそんな彼女のお話に耳を傾け続けるのでした。

そんな時、何の因果か、京子たちも友達グループで映画の鑑賞会、それもサメ映画の鑑賞をしていたのです。
それも、頭の三つあるB級臭のプンプンするうやつを……
興奮しているのはボウヤだけ、京子はキャストにちょっと食いついただけ、ほかの二人はそのつまらなさにただただ辟易するばかり……
ちょうどそこに忍が帰ってきます。
サメ映画を見ていたと聞き、はやっているのかと仰天する忍ですが、たまたまボウヤがサメ映画好きだっただけの様子。
夏になったら海に行こうと話していたところ、ボウヤがサメ映画の話題を熱く語りだし、その流れで鑑賞会になってしまったのだとか。
その結果、セクシーもサメが出るなら海に近づかないで陸にいれば安全だ、とどこかで聞いた突っ込みをすることになったわけですが……
そこでボウヤもどこかで聞いたような発言で返すのです!
甘いね、海から離れて陸にいたって、竜巻に乗ってサメが来るんだから逃げる場所なんてもうどこにもないよ!
ノリノリになった坊やは、さらにどぎついサメ映画の上映を開始!
ボウヤは一人、腹を抱えて笑いころげているのですが、唯一セクシーが突っ込みをしようとしているだけで、あとのメンツは死んだ目で見つめているばかり……
見終わった後、一生見なくていい映画ってあるんだね、という感想が漏れるばかりなのでした。
それでもまださらなるサメ映画を見ようとするボウヤですが、さすがにもうお開き。
みんなは家に帰り、京子と忍は夕飯のお買い物に行くことにしたのです。

そんな二人、スーパーで意外なものを見かけてしまいます。
白い柔らかそうな切り身の魚。
そのラベルには
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「もうかさめ」と書いてあったのです!!
この魚、正真正銘、サメ。
店のおじさんも油のないカジキマグロみたいでおいしい、と言うもうかさめ、あっさりしているから煮付けとかフライにいいし、ステーキみたいに焼いてもいいとお勧めしてきました。
外国ではレモンフィッシュとも呼ばれているそうで、その名前に恥じないさわやかな味わいなのです!

早速帰ってきて料理を始める忍。
みそ汁は油揚げと乾燥ワカメ、と決めてササッと調理完了。
問題は未知の食材であるもうかさめです。
軽く洗ってペーパータオルで水気を拭き取り、両面に塩コショウ。
店のおじさんにはしっかり味付けした方がいいと言っていたため、さらに一味加えます。
ニンニクを薄くスライスした後、ソースの準備。
白ワイン150mlに、しょうゆ大匙1を合わせます。
さらにマヨネーズ2に粒マスタード1の割合でマスタードソースを作り、レモン汁を加えてさっぱり味に。
続けて付け合わせ。
水菜を洗って切っておいて、同時にしめじをばらしてざるに入れておきます。
オリーブオイルをタップにニンニクのスライスを投入してから弱火をつけて、ニンニクの香りが出てきたら猛火醒めの切り身を入れて中火にする……
1分焼いてひっくり返してまた1分、もう一度ひっくり返して焼き色が付いていたら、先ほどの白ワインとしょうゆを合わせたものを半分だけかける。
そうしたらふたをして3分蒸し焼きにして、汁気がなくなったら出来上がり。水菜を強いてそのうえに盛り付け、さっきの白ワインとしょうゆを合わせたものをフライパンにいれ、火にかけてシメジを投入。
軽く煮たらステーキにかけて。乾燥バジルを軽く振る……
これで
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レモンフィッシュのステーキが完成です!!

柔らかく綱のような雰囲気もあるこの魚、サメと言われなければわからない味。
500グラム500円くらいとコストパフォーマンスもよく、たっぷり食べられるのもいい感じです。
しょうゆとワインのソースがぴったり合い、マスタードソースをつけるとまた違った味わいでステキ。
元の味が癖のない淡白なものなので、味付け次第でなんにでもなる、便利な食材なのです!

お腹が膨れ、荒いものも片づけた後、京子はいきなりメガシャークと言いだして忍にかみついてきます!
その甘噛みのくすぐったさに悶絶する忍は、こっちはメカシャークだと京子の二の腕にかみついて反撃を試み……
ひとしきりふざけあった後、二人はもうかさめの姿を検索してみようと思いたちます。
早速検索してみますと……何かあの切り身の味や見た目からは想像できない、「ザ・サメ」と言った感じの見た目でして……
そのインパクトにのまれかける二人ですが、やはり京子の食い気は底なしです。
「星」と呼ばれるもうかさめの心臓は希少で珍味とのことえ、今度は星が食べてみたい!と鼻息を荒くするのでした!!

サメを食べた二人、あまりにもタイムリーなので先日のサメ映画マニアにさっそくご報告。
その反応はやっぱり……?


というわけで、もうかさめの料理をするエピソードを収録した今巻。
ちなみにもうかさめ、最近は結構よく見る食材になってきています。
ものすごく柔らかくて癖のないお味ですし、骨もすごく取りやすいので、ご賞味をお勧めいたします!!
……というのはおいておきまして、ロングキちゃんやボウヤの意外な一面も見られるこのエピソードの他、注目のお話はまだまだ用意されています。
事実上の前後編で描かれる、京子の学校の文化祭編。
そのお話に絡むのは、コールドチキンにサバサンドと言うちょっと変わった興味深い食べ物です!
さらに創作パスタを作りつつ、ひたすら京子利信の仲良しな感じを描いていくエピソード、京子利信の保護者である梨由子とその後輩であり今の忍の担任である純子の過去の出来事を描くお話、その存在だけは明かされていたゆみみの兄の体たらくがあかされるお話などなどなど見ごたえ満点!!
一押しのロングキちゃんの出番はちょっぴり少なめですが、その分いろいろなキャラの活躍が見られます!
もちろん料理や、その料理に舌鼓を打つ皆々様のリアクションもしっかり描写され、今巻もたっぷり楽しめる内容になっていますよ!!

そして今回も坂井先生の趣味であろう様々な小ネタが光っております。
紹介した話中にもあったサメ映画談義のほか、「ちゃりこちんぷい」でもみせていた音楽がらみのネタ、まさかのスーパースター列伝ネタ……
そんな様々な小ネタににやりとするも本作の楽しみ方の一つ!
恒例となるかと思われていた設定資料は残念ながらありませんが、表紙の裸エプロンから、最後のワンポイント解説まで余さず楽しめる一冊となっています!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!