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今回紹介いたしますのはこちら。

「ももいろ討鬼伝 モモタロウくん」第3巻 鷹岬諒先生 

小学館さんのコロコロコミックスより刊行です。

さて、青鬼族のマロンの襲撃を退けたモモタロウたち。
ですが、肝心のきびだんごは半分マロンの体の中に残る、という結果になってしまいました。
鬼世界の制服をもくろんでいる青鬼族のもとに、きびだんごは残して置けないところですが、モモタロウは……?


モモタロウは、きびだんごの力を悪用されないうちに取り返そう、と考えていました。
ですがモモタロウは青鬼族の住む場所など知りませんし、行く方法もわかりません。
が、当てが全くないというわけでもないのです。
しばらくすると、その「あて」のほうからやってきました。
ざくろです。
ずいぶん深刻な顔してるじゃないか、とやってくるざくろを、待ってたんだよと笑顔で大歓迎するモモタロウ。
自分を待っていたなんて、なんでなんだ、とちょっぴり期待してほほを赤らめてしまうざくろ。
ですがもちろんザクロが期待しているようなことでモモタロウが待ち構えていたわけではありません。
マロンのところに連れていってくれ、きびだんごの半分を取り返すんだ!!
天邪鬼一族の、暗殺部隊の幹部であるざくろ。
様々な世界を飛び回るその仕事の性格上、ざくろならば青鬼族の住む場所、そしてそこに行く方法を知っていると考えたのです!!
確かにその予想は間違っておらず、ざくろは場所も生き方も知っています。
そして、自分が考えていたような色気のあるセリフこそなかったものの、モモタロウと二人でどこかに出かける、と言うシチュエーション自体は結構うれしいざくろ、思わず胸をときめかせてしまうのですが……
当然と言えば当然ですが、モモタロウがいく場所に魔美とレモンがいかないわけがありません!!
4人旅と言うことで、ざくろのテンションはあからさまに急降下するのですが……ともかく、青鬼族の街へと向かうのでした。

青鬼族の町は存回簡単にいくことができるようです。
あっさりとたどり着いた青鬼族の町は、人間の街と比べても全くそん色のない、近代的な大都市でした!
立ち並ぶビルやお店、大勢の人々。
人間界と違うのは、街を歩く人々がすべて青鬼族だ、と言うことくらい。
ですがその違いが問題なわけで、青鬼族ではないものがこの街を歩いていることがばれれば、大変なことになってしまうでしょう!
4人は種族がばれないようにマントを羽織り、街を歩くのでした。

マロンはすぐに見つかりました。
大勢の観衆が集まるその中央で、声高に演説をしているマロン。
その内容は、青鬼族を鼓舞させるためのものでした。
ついに我々はきびだんご半分の奪取に成功した。
見よ、このあたしの体を!
きびだんごを丹田に宿し、強く美しく成長したのよ!!
このセクシーバディに、宿敵のモモタロウもメロメロ。
あたしに忠誠を誓い、青鬼族の仲間になるのも時間の問題よ!
……何だか勝手なことを言っておりますが、民衆は大盛り上がり!
見上げるほどに巨大な立体映像で映し出されたマロンに、惜しみない拍手と歓声を浴びせるのです!!
青鬼族がすべての鬼族を支配する。
逆らうやつはコテンパンにしちゃえ、特に無能な赤鬼族には容赦するな!
愚鈍で野蛮な赤鬼族は鬼族の面汚しよ!
一匹残らず踏みつぶしてやるの!!
ノリノリで赤鬼族を罵倒するマロン。
それを聞いた魔美が我慢できず、暴れだしてしまいました。
必死でそれを止めるモモタロウたちですが、不幸中の幸い、盛り上がった民衆たちはそれに気が付きませんでした。
……が、マロンはしっかりとそれに気が付いてしまうのです!!
魔美、モモタロウ、どうしてここに?
きょとんとしているマロンに、怒りに燃える魔美は感情のままに罵声を浴びせちゃいます。
さっきからやたら威張ってるけどさ、
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パンツ丸見えよ!バッカじゃないの!?
そう、巨大立体映像と言うことは、当然みんな下から見上げる形になるわけで……
ミニスカートをはいているマロンの真っ白なそれも、見え放題なわけなのです!!
マロンは怒りに燃え、民衆たちに魔美を捕えるように指示!!
民衆に終われるうちに、罠に誘い込まれたようで、突然せりあがってきた壁によって退路を断たれ、4人は閉じ込められてしまうのです!
簡単にはやられないぞ、と身構える4人。
ですが、マロンは以外にも、魔美以外の三人は助けてやってもいいと言いだすのです。
そのための条件は……唯一きびだんごの力が使えるモモタロウは、マロンと結婚。
そして高い戦闘能力を持つざくろとレモンは、マロンの親衛隊になれ、というものでした。
きちんと忠誠を誓えば、三人には高い地位と、今よりもずっといい生活を保障するというマロン。
するとざくろは、まあ俺はもともと魔美の味方じゃないしな、と、頭を掻き始めます。
レモンも肩をすくめ、魔美は気が荒いしわがままだし、性格悪いのよね、と扱き下ろして……
その言葉に、思わず涙を芽にあふれさせる魔美……
それを見て、マロン派魔美からすべてを奪ってやる、とほくそ笑みます。
そんな彼女たちの思いをよそに、レモンとざくろは続けます。
魔美ってホント最低よ。
でも、
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マロンよりはマシ!!
魔美は欠点だらけながら、権力を使って無理やり人を服従させたりはしない、と言うのです!!
モモタロウは、二人がそう言うだろうとわかっていたようです。
そして、上から目線のやり方じゃ人の心は動かせない、と追い打ちを仕掛けました!!
自分よりも魔美を選んだうえに、お説教をしてくる3人に、マロン派怒り心頭!!
許さないんだから、と言う言葉とともに恐ろしい兵器を使って襲い掛かってきたのです!!
その名も、巨女兵器、実態映像マロン1号!!
マロンを映し出していた、巨大な立体映像。
それは、青鬼族の科学の粋を集めた、質量のある立体映像だったのです!!
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数十メートルはあろうかという巨大な体から繰り出される拳は、破壊力抜群なんてものではありません!!
一気に追い込まれてしまうモモタロウ達……
果たして、この敵地真っただ中での窮地を逃れることができるのでしょうか!?


というわけで、まさかな(?)巻またぎで行われたVSマロン編がとりあえず決着する今巻。
鷹岬先生が得意とするアクションシーンが豊富に詰め込まれたこのシリーズですが、本作の目玉といえば当然お色気シーンと、モモタロウをめぐるラブコメ要素。
マロンのような存在感のある女性キャラが、こうして何話にもわたり登場するということはつまり……ヒロインの仲間入り、と言う想像は簡単にできてしまうことでしょう!!
マロンとの戦い、そしてその後どうなってしまうのかは、この後でしっかり描かれますよ}!!

そしてこの後も様々な物語が描かれていきます。
変身する能力を持つ鬼が、モモタロウを陥れようとヒロインたちをたぶらかしていくお話、ゲストヒロインとして本作には珍しいおっとり型のキャラが登場するお話、強力な力で人も鬼も氷漬けにしてしまう強敵が現れ、仲間たちが次々と氷漬けにされてしまうお話……
どのお話も、ベテランの鷹岬先生らしいしっかりとした読ませるお話が繰り広げられつつも、たっぷりとお色気シーンを盛り込んだ内容になっていますよ!!
さらに今巻も前巻に引き続き、サービスシーンに特化した描き下ろしおまけ漫画が大ボリュームの14ページ収録!!
ざくろのちょっとした秘密も暴露されるこちらも、本編とも度も見逃せませんよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!