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今回紹介いたしますのはこちら。

「僕のヒーローアカデミア」第10巻 堀越耕平先生 

集英社さんのジャンプ・コミックスより刊行です。

さて、さらなるパワーアップを目指して行われた合宿。
その合宿の地に、開闢行動隊と名乗るヴィラン集団が現れます。
その目的が爆豪の拉致だと知った出久は仲間たちにそのことを告げ、自身もボロボロになりながら、一人のヴィランを撃退するのでした。


轟たちと合流することができた出久ですが、ヴィランの一人、Mr.コンプレスの能力によって、あっという間もなく爆豪と常闇をとらえられてしまいました。
必死に返せと叫ぶ出久ですが、コンプレスは不敵に笑います。
返せとは妙な話だ、爆豪君は誰の者でもない、彼は彼自身のモノだぜ、と。
奇術師のような風貌通りの、人をおちょくるような発言で出久の気迫をけむに巻くコンプレス。
噛みつかんばかりの勢いで吠える出久ですが、全身の負傷で思うように動けない彼に代わり、轟が冷波を放って攻撃をしかけました!!
ですがコンプレスは軽やかな動きで飛び回り、その攻撃を難なく回避してしまいます。
爆豪を捕獲し、ついでに常闇までもをとらえることができた今、開闢行動隊の目的は予定以上の成果を得られたといっていいでしょう。
事実、コンプレスにはもう戦う気など毛頭ないようで。
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開闢行動隊、目標御回収達成だ、短い間だったがこれにて幕引き!
予定通りこの通信ご分以内に「回収地点」に向かえ!!
そう開闢行動隊の面々に通達するのでした!!

開闢行動隊のリーダーである荼毘は分身を生み出す能力を持つトゥワイスとともにその回収地点で待っています。
ここは燃え盛る火炎とガスが充満していて見つかりにくい個所になる……はずだったのですが、ガスのほうはB組の面々の活躍のおかげですでに影も形もなくなっています。
予定通りにはいかないもんだ、とぼやく荼毘ですが……そんな荼毘たちの行動をひそかにうかがっているものがいました。
青山です。
青山は八百万から、ガスによって意識を失ってしまっている耳郎と葉隠を施設に連れていくよう託されたのですが……まさかの場所にぶち当たってしまった、というわけです。
じっと息を潜め、やり過ごそうとする青山。
敵は二人、自分は一人で二人の意識のない仲間もいる。
……立ち去ってくれるのを待つのが賢明な判断なのは確実です。
ですが青山は、恐怖に震えながらも葛藤していました。
ガスが張れたということは、誰かが敵を倒したんだ、戦ってる!
僕はどうすればいいんだ……!?
その葛藤に頭を悩ませながら、もう一度だ尾のほうを見る青山。
すると、荼毘と目があったではありませんか!!
気が付いていない、と言うことはありません。
しかし荼毘は、ここでおびえて縮こまっているような相手に興味などわかないのでしょう。
プイとそっぽを向き、青山など最初からいなかったかのようにふるまうのです。
幸か不幸か、青山はそのまま震えながら、荼毘とトゥワイスの会話を聞くこととなりました。
脳無はどうなった?
死柄木からもらった、俺仕様の怪物……一人くらいは殺してるかな。

荼毘の脳無は、
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暴れくるっていました。
その毒牙は、今まさに……逃げ回っている八百万と、B組の泡瀬に降りかかろうとしています!!
体から無数の腕が生え、それぞれにチェーンソーやドリルと言った危険な武器をもっている危険極まりない脳無の攻撃によって、八百万はすでに頭部に大きな傷を負わされてしまっているようです。
八百万を引きずったまま合わせは逃げ続けていたのですが、それももう限界……
泡瀬に脳無のチェーンソーが振り下ろされる、と思われたその時。
ピタリと脳無は動きを止め。踵を返してどこかへと去っていってしまうのです。
おそらく脳無の、命令を守る意外のことはできない習性が効いたのでしょう。
回収地点に戻る、という命令を優先して、去っていくのです。
九死に一生を得た泡瀬と八百万でしたが、ここで八百万は薄れる意識の中で思案を巡らせました。
帰ると言うことは、役目を果たしたということ。
ならば……最悪を推し量り、そこからできる最善を為す!!
八百万は小さなボタンのようなものを生成。
そしてそれを、泡瀬の「溶接」の個性で、脳無の背に貼りつけさせました。
幸い脳無はすでに二人は眼中になし。
攻撃らしい攻撃を仕掛けてこないならば反撃はしてこないようで、そのまま立ち去っていってくれたのでした。

コンプレスを追いかけていた出久達ですが、敵の動きは相当俊敏で、このまま走って追いかけても到底追いつきそうにはありません。
そこで出久は必死に頭を働かせ、ここでコンプレスに追いつく方法を考え出しました。
お茶子に出久、轟、障子の三人を浮かせてもらい、その三人を梅雨が舌でハンマー投げのようにして思い切り投げ飛ばす!!
この追い詰められた状況で考えた策の中では、相当有効なものと考えていいこの作戦。
ですが負傷状況を考えれば、出久はここで待っていたほうがいい、はずなのです。
しかし出久はもう止まりはしません。
痛みなんか今は知らない、動ける!!
そう言ってはばからないのです!!
出久の瞳に燃え滾る闘志を見たお茶子は、もう彼を止めることができないことを察します。
もはや何も言わず、出久達三人を浮かせ……梅雨がコンプレスに向けて思いっきり投げつけました!!

回収場所には、ちょうどトガが合流したところでした。
三人分は集めて来いといわれていた血液は一人分しか回収できなかった彼女、成果は悪いものとしか言いようがないのですが……上機嫌です。
お友達ができたのと、気になる男の子がいたのです、とにこにこする彼女。
もちろんそれは彼女の一方的な思い込みなのですが……そんな告白を受けて、陽気なトゥワイスは大盛り上がり!!
そのテンションの高い会話を聞かされていた荼毘は、うるさいから黙っていろと一喝した、その時のことです!!
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コンプレスを下敷きにして、出久達三人がその場に降り立ったのは!!


というわけで、ガッシュぅ編がクライマックスを迎える今巻。
厳重に隠されていたはずの合宿場所に、当たり前のように現れたヴィラン達。
USJの時のような、一流はごく少数であとは有象無象と言う集団ではなく、曲者ぞろいの強敵ばかりの開闢行動隊は出久達を恐怖の底へと叩き落としました。
それでも数々の試練を乗り越えたおかげで成長し、なんとか被害を抑えた……はずのこの爆豪の拉致!
ギリギリのところで追いついた出久達ではありますが、出久は戦闘不能に近い状態で、実質戦えるのは轟と障子だけ。
こんな状態で轟と常闇を取り返すことなどできるのでしょうか?
さらに「回収地点」と言うことは、回収をしに来る存在もここにやってくるはずで……
今だ気の抜けない合宿編、戦いの結末は!?

そしてこの後、合宿編からの流れを受けた新シリーズに突入!
ヴィラン達とヒーローたちの、全面決戦が早くも勃発することになりそうです!!
物語はますます過熱!!
これから先の展開にも注目せざるを得ませんね!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!