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今回紹介いたしますのはこちら。

「ダンジョン飯」第4巻 九井諒子先生 

エンターブレインさんのビームコミックスより刊行です。


さて、旅の仲間でありかけがえのない家族でもあるファリンを助けるため、モンスターを食糧にしながらダンジョンの奥地へと向かって行くライオスたち。
かつての仲間との再会なども経て、いよいよ目的のレッドドラゴンが目撃された階層へとやってきたのですが……?



地下5階。
黄金城を抜けると、かつては映画を誇っていたのであろう城下町が拡がっています。
今はその住人達が住んでいた痕跡を辿ることしかできない街並みを歩いていきますと……やがて、オークが集落に使っていたあたりにたどり着きました。
ずいぶん慌てて出ていったようで、大事であろう食糧庫も開きっぱなし。
この辺りに住まう魔物たちに食い荒らされたようで、まともな食料はほとんど残っていません。
……が、魔物があまり好んで口にしない、酒や小麦粉はそのまま残っていました。
センシはそれを見て、パンを作ろうと小麦粉を拝借。
ここに来る前にオークたちに野菜を提供したんだからお互いさまだろう、とのことです。
食糧庫を通り抜けて外に出ますと、そこには魔狼(ワーグ)と言う魔物の死体がいくつか転がっていました。
その死体はみな焼け焦げています。
火事、と言うことはないでしょう。
おそらくこれは……レッドドラゴンの、火の息にやられたのでしょう。
死体の具合から考えて……レッドドラゴンは、つい最近ここを通ったということは間違いなさそう!!
オークの話などからも考えれば、どうもあれからレッドドラゴンは眠りにつかず動き回っていた様子。
と言うことは……当初は眠っている龍を倒すという計画はすべて水泡に帰したということ!
しかも眠っている時は消化がゆっくりになるはずだからと言う前提も崩れたわけで、もしかしたらもうファリンは完全に……?
不安は募りますが、それでもやるしかありません。
今いる4人で、超強力で超大型の魔物、レッドドラゴンを倒さなければいけない。
緊張が走る一同ですが、そんな時にチルチャックは、何度も言うけど俺は戦力にならないよと念押ししてきまして。
……微妙な空気が逃れた後、わかってるよと頷き、先方の確認に入るのでした。

以前、6人パーティーだったころはドラゴンを幾度となく倒した経験はあるライオスたち。
ファリンが防御魔法で使って炎などの衝撃を軽減しておいて、前衛のライオス、今はいないナマリとシュローの人で足止め。
マルシルがその間に詠唱した爆発魔法で弱らせていき、好きを見て前衛の中でも特に身軽なシュロー亜とどめを刺す。
そんな流れが恒例だったのですが、今は前衛が二人いないばかりか、防御の要だったファリンを書いているわけで。
センシも長年1人で潜っていたわけですから弱いわけはないのでしょうが、流石にその三人の分をカバーできるほど強いなんてことはありません。
この状況でできることを整理していきますと……やはり、龍の固い鱗を避けて一撃で仕留めることのできる、のど元の急所……逆鱗をついて倒すしかありません。
ですがレッドドラゴンは、見上げるほどの大きさ。
高い位置にある逆鱗を、そう簡単につけるとは思えません。
この人数でどうすればいいのか?
考えていく中で、高い位置にある渡り廊下などから飛び移れないかとも考えますが、流石にちょっと無茶。
逃げ場のないそこで火の息を食らえばひとたまりもありませんし、ファリンほど強くないマルシルの防御魔法では落下の衝撃だけでも相当ダメージを負ってしまうでしょう。
他にも不安要素は山積み。
センシの斧は竜の鱗を貫けなさそうですし、ライオスの剣でもどうかわかりません。
リュウの動きを止められるほどの魔法を唱えるには、詠唱の時間もそれなりにかかるため、そのための足止めも大切ですが、それがセンシとライオスの二人でできるのか……
ですがそこで、ライオスは一つの案を思いつきました。
竜を狙うのではなく、建物を破壊して足止めをするというのはどうだろうか、と!

複雑な構造で、狭い道が入り組んでいるこの城下町。
ここならば火の息を受けやすい広場に出ないまま逃げ回り、誘導することができるでしょう。
さらに火の息を無駄遣いさせることで体力も削れますし、詠唱の時間稼ぎもできます。
ですがそもそもレッドドラゴンはこう言う場所が苦手なはずなのに、なぜここを執拗にうろついているのか?
何か目的があるのか……?
とりあえずそこは考えてもらちがあきません。
センシの鍋が凄い金属らしいということを思い出し、これで火の息を防げそうだと考え、逃走の一助に。
そしてルートをじっくりと吟味し、ベストともいえるルートを見つけ出したのですが……
その途中で、センシはいなくなっておりました。
どこに行ったのか……と、考えるのも野暮でしょう。
そう、料理を始めていたのです!!

これからレッドドラゴンと戦うのだからこそ、腹ごしらえは重要だ。
そう言ってセンシは料理を始めました。
パンを卸し金で細かくしてパン粉に。
それを塩コショウした大ガエルの肉にまぶし、熱したオリーブ油で揚げる。
同時に入手した赤ワインと、調味料を煮詰め、ソースを作り上げます。
こうして完成、名付けて
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レッツレッドドラゴンにカツレツ!!
いつも通りハイクオリティな料理ですが、マルシルの瞳にはほろりと一筋の涙が。
これで魔物職とも終わると考えると感慨深くて、だそうです!
そんな中、ライオスはみんなに感謝の言葉を投げかけ始めました。
センシ、見ず知らずの俺に親切にしてくれて、うまい食事には腹だけでなく精神的にも救われた。
チルチャック、君がいなければ遠回りを重ね何日も遅れあろう、何よりも頼もしかった。
そしてマルシル、慣れない旅で苦労をかけてすまなかった、一緒に来ると言ってくれた時はとてもうれしかった。
……感動の言葉ですが、タイミングがちょっとバッドでした。
みんながモノを口に入れている最中で反応の言葉が出せない……と言うのもそうなのですが、すぐにずしんという地面の揺れるような衝撃がおそったのです!!
レッドドラゴンです。
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レッドドラゴンが、早くも姿を現したのです!!
その巨体を見たマルシルは顔から血の気が引いております。
本当に、あんなのに勝てるのかな。
そう漏らすマルシルの肩をポンとたたき、ライオスは言いました。
大丈夫、この4人でここまで来たんだ。
みんな準備はいいか、体調は万全だな?
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行くぞ!!



というわけで、とうとうレッドドラゴンと対峙した一同。
今までの辛くも楽しい旅は、すべてこの対決のためだったわけで……
綿密な作戦を立ててレッドドラゴンに挑むわけですが、流石に実戦はどうなるかわかりません。
本当にこの作戦通りいくのか、作戦から外れたときはどうなってしまうのか?
問題ばかりが思い浮かびますが、だからと言ってやらないわけにはいきません!!
そしてレッドドラゴンを倒せたとしても、ファリンの死体は組成可能なほど残っているのか、と言う不安もあるわけで……
そんな不安の中、VSレッドドラゴン、本作最大の戦いが幕を開けるのです!!

ファリンを取り戻せば物語は終わる……と言いたいところですが、まだまだ物語は続くようです。
流石は引き出しの多い久井先生、このレッドドラゴン戦を新たなきっかけとして、本格的な物語が動きだします!!
今までの物語とは少し毛色が変わってきそうな新展開も見逃せませんね!!

物語はクライマックスなだけに、料理ネタは控えめ。
そのあたりもまた今後に期待……と言うことでしょうか!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!