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今回紹介いたしますのはこちら。

「マッシュルーム」第4巻 小池ノクト先生 

幻冬舎さんのバーズコミックスより刊行です。


さて、クリシュナでの騒動を何とか乗り切った貴鳥たち。
ですが、その戦いの中で倫の頭部が半分ふっとばされてしまいました。
マッシュルームの再生能力があるために損傷は治りつつあるようですが、目を覚ますことはない倫。
その体温はいつしか、室温と同じ程度に下がってしまい……



倫のコピー、ネアン。
彼が着々と仲間を増やしていたとき、マッシュルームを使って世界を転覆させようとしている男、青沼が接触を図りました。
青沼はネアンに、マッシュルームを増やし、大勢の団体にしろと指示し、そのためには援助を惜しまないと言います。
ネアンにマッシュルームの軍隊を作らせ、それを利用して世界を想うがままに出もしようと言うのでしょうか……?
そんな青沼にとって、目下最も邪魔なのがマッシュルームに関して独自の研究を進めている平岡なわけで。
青沼はノイマンと呼ばれる殺し屋を雇い、平岡の始末とその研究成果を奪ってくるように命じたのでした。

地下研究室で、倫の回復を祈っていた平岡と貴鳥。
そんな時に、ノイマンともう一人の殺し屋、岸倉が侵入してきました。
アラートが鳴り響き、侵入者がいることに気が付いた平岡と貴鳥ですが、迎え撃つ手段があるわけでもなく。
平岡は、自分が凛を背負って脱出するから、貴鳥は大事な研究データを持って先に逃げてくれと指示しました。
もちろん倫も大事ではあるのですが、一生かけて収集したデータをここで失うことだけは絶対に避けなければいけません。
平岡を置いて逃げることにためらいを感じる貴鳥ですが……彼の想いに報いるためにも、荷物を受け取ってサキに非常口に駆け込むのでした。

入れ違いで、岸倉とノイマンが入ってきます。
平岡はとりあえず凛の体を布団で覆って隠し、彼らと応対することに。
馬鹿丁寧に自己紹介し、依頼によって殺害しに来たと目的まで明かしてくるのイマンに、平岡は毅然とした態度で、出ていけ、ここはお前らのようなものが来るところじゃない、と言い放つのです。
が、ノイマンはともかくとして、岸倉はそんな会話が通じるような相手ではありませんでした。
問答無用で平岡の首にロープを巻き付けて締め上げ、拷問するか、あるいはこのまま……
そんな時でした。
岸倉の脇腹に銃弾がさく裂したのは。
貴鳥です。
貴鳥が、平岡を助けるために戻ってきたのです!!
銃を構え、出ていけと叫ぶ貴鳥、
ですがノイマンはほとんど動揺することなく、鎖の先に棘の突いた鉄球が付けられた特殊な武器を投擲!
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その武器は平岡の胸部に深々と食い込み……彼の命は、失われてしまうのです……

目の前で起きた惨劇に、思わず絶叫してしまう貴鳥。
死なないで平岡さん、と必死に縋りつきますが、もはや彼の命は消え失せようとしている状態。
死なないでと言う悲痛な叫びがこだまする中……その叫びに呼応するかのように、今まで全く意識のなかった倫が、夢のようなものを見始めたのです。
ジャングルの奥地の住民らしきものが、やめろ、私に触るなと必死に声にならない声で主張していたマッシュルームの菌糸、パンドーラにふれ、自らの体に塗り付け……マッシュルームのそれへと変わる夢を。
止めろ!!
……そう叫んだのは、夢の中の男になのか、ノイマンの非道に対するものなのでしょうか。
ともかくその声とともに、
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倫は目を覚ましたのでした!!

目が覚めたリンは別人のように落ち着いた表情を浮かべていました。
パンドーラは感染者を全く別の生き物に作り替えてしまう、と言う平岡の言葉にかつてはおびえていた倫。
ですが、今の倫は達観していたのです。
つくりかえられてしまっても自分は自分だし、もし自分が自分でなくなっていたのなら、怖がっている自分ですらいないはずだ。
そう気持ちを整理したリンですが……その再生した目は、今までとは全く違うものの見え方をするようになっていたのです。
まるでサーモグラフィーか何かのように生き物の姿が見えるその瞳は……マッシュルームと普通の人間をいとも簡単に見分けることができるようです。
ノイマンが、自分の仕事は平岡を始末してデータを持ち変えることだけだからと、負傷した岸倉を連れて退散したのを見届けますと……倫は、文字通り超人のような身のこなしで、まっすぐに駆け出すのです。
……ネアンのもとに!!

全てを悟った倫は、決心していました。
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俺たちは要らない子だ。
地球に要らない子。
だからマッシュルームを滅ぼして、俺も死ぬ、と……!!



というわけで、クライマックスを迎える本作。
このまま物語は怒涛の展開を迎え、一気に完結となっていきます。
無限ともいえるペースでどんどんと増えていくマッシュルーム。
そんなマッシュルームが、この後その増殖方法を変えていき……?
おそらく長らくジャングルの奥地で平穏に過ごしていたころのパンドーラの意識とつながったのであろう倫は、今のマッシュルームの形、そして増殖の仕方を見て地球に要らない子であると感じたのでしょう。
倫はネアン、そしてネアンを利用しようとする青沼と対峙し、最後の戦いに挑むことになるのです!!
そして迎えるのは……何と言いますか、ザ・増殖系ホラー!と言った感じのエンディング!!
もう少し尺を使ってじっくり描いてほしかった感覚はありますが、それでもまとめるべきものはまとまったラストになっているのです!!

ちなみにラスト4話くらいでものすごく急いで完結させている本作ですが、諸事情によって完結となったのだとか。
ファンとしましては、もう一巻分くらい使ってじっくりやってほしかった感はあるのですが……
現在もホラー系のビッグネームの先生の原作で「蛍火の灯る頃に」「殺戮モルフ」と連載されて多忙ですから、そのあたりの事情を考えても仕方ないのかもしれませんね……



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!