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今回紹介いたしますのはこちら。

「ムッツリ真拳」第1巻 杉田尚先生 

集英社さんのジャンプコミックスより刊行です。


杉田先生は04年にジャンプの漫画賞を受賞してデビューした漫画家さんです。
06年には初連載作「斬」を連載、残念ながら短期で打ち切りとなりましたが、当時のネット界隈でその独特のセンスが話題となりました。
その後、10年に週刊少年ジャンプで「SWOT」を連載したものの短期終了、14年には最強ジャンプで「マジンボーン」を連載したのですが、こちらもメディアミックスの都合や雑誌の刊行形態の変化などもあり全2巻で終了となってしまいました。

そんな杉田先生が満を持して(?)ジャンプ+で連載を開始したのが本作。
杉田先生が得意とするアクション要素やコミカルな要素をふんだんに盛り込みつつ、新たな境地に踏み込む作品になっているのです!!


20XX年。
地球全土を巻き込む世界大戦が巻き起こりました。
男性の90%が戦死してしまうという未曽有の被害を残したその大戦の後、世界の命運は生き残った多くの女性たちに委ねられることとなりました。
男でなしの復興は過酷を極めましたが……その逆境は、女性たちの進化を促すこととなります。
かつての人間の常識をはるかに超えた身体能力を持つ、超人的進化を!!

その大戦から100年がたちました。
男性の人口も回復し、大戦前の水準まで生活レベルも回復していました。
が、以前と大きく違うのは……男子の、立場です。
とある高校で、そんな男子がとんでもない仕打ちを受けておりました。
国語のノートを貸してくれないか、と風紀委員長の朱美に声をかけられた、2年生の男子、信吾。
貸したいけど、汚いから……としどろもどろになりながらそれを断ろうとしますと、超人(おんな)に口答えなんて許されない、とコンクリートの壁を破壊するほどの威力の壁ドンによって威圧されてしまうのです!
「ランクZ」の無能男ごときが何を言っているんだ、とノートを奪い取る朱美。風紀委員の彼女は、信吾の国語のノートに何か怪しいものを感じたのだとか。
早速検めてみますと、なんとそのノートには信吾が自前で描いたと思われるエロスな漫画が描かれているではありませんか!!
女性中心で世界が回るようになって以来、エロスなものはすべて処分されてしまったそうで。
だから自分で本を作ったんだ!と涙ながらに訴える信吾ですが……そんな訴えなど知ったことではないとばかりに、朱美にぶっ飛ばされてしまうのでした!
ちなみにぶっ飛ばされた理由は、男の分際で上等なノートを使っていたから、というちょっと予想していたものとは違う理由でしたが……

この学校では、生徒に人間ランクと言うランク付けがされています。
朱美はかなり上位のBにランク付けされていまして、その権力は絶大。
そして男子は、男子と言うだけで最低のZに位置づけられ、この学校においてゴミ同然の扱いを受けているのです。
Zランクの信吾が、Bランクの朱美にぼこぼこにされたとしても、それはこの学校では当然の事。
誰も助けることなどしない……と思われたのですが、そこに一人の男が救いの手を差し伸べたのです!!
何がランクだ、下らねぇ。
そう言って姿を現したのは、見慣れない転校生らしき坊主頭の男子……無釣助平。
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助平のその台詞を聞いて、当然朱美はご立腹。
存在価値のないクソ男が、無敵の女たちに喧嘩を売ることがどういうことかわかっているのか、と今にも噛みつかんばかりの勢いで怒りを表すのですが……助平は、そんな彼女の顔面に先ほどのノートを投げつけました!
ノートに司会を奪われている瞬間に、助平は彼女のサイドに回り込みます。
そして、この勝負、ヤブれるのはお前のほうだ、と宣言し……
雷虎龍電砲、と言うなんだかすごいエネルギー派的なものを放ったのです!!
なんだかすごそうな技ですが、流石は超人、朱美にダメージはなし。
そんな手品など通じない、と改めて助平に飛びかかるのですが、そこで助平は再び言い放つのです。
お前はもう、ヤブれてる。
直後、
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朱美はヤブれたのです……服が。
あまりの恥ずかしさに、Zのくせに覚えてなさいと言い残して逃げていく朱美。
あの得体のしれない技は何だったのか?
一部始終を見ていた信吾と、その親友であるマモルは驚愕するばかり。
助平は、聴いてもいないのにその技の正体を教えてくれました。
ムッツリ真拳。
ムッツリパワーにより、火、風、音、光、地、闇、水と言った様々な属性技を放って女の着衣を破壊し、辱めて倒す技……
助平は、その技を使って蛮行を行う悪女を倒しまくり、男も笑って暮らせる世界を作る……と言う大義の下、
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おっぱいの究極形を見つけ出すという真の目的に向かって邁進しているのだそうです!!
従来太刀打ちできない超人である女に、同機はどうあれ立ち向かうその姿に、信吾は感動!
ムッツリ度合いでは負けていない信吾は、ついでに究極の尻も見つけてやる!と意気込み……二人は意気投合。
マモルも巻き込み助平に弟子入り、女に戦いを挑むことにしたのでした!!



というわけで、非力な男が謎のムッツリ真拳を用い、超人の女性が作る歪んだ社会に戦いを挑むことになる本作。
ですがその目的はあくまで大義名分にすぎず、本当の目的はあくまで自らのエロスな欲望を満たすことだったりするのです……!
基本的に助平の身体能力は、普通の男子並み。
対する女性の超人具合は、ミサイルが当たっても平気なほどゴイスなものでして……まともにぶつかれば勝ち目は全くありません。
もちろんそれは、ムッツリ真拳を使っても同じこと。
真っ向勝負を挑んでも勝てないのなら、どう挑むのか?
助平は、不意を打つなどと言う姑息な手は使いません。
ですがだからと言ってまともにぶつかりもしません!
正々堂々、相手を出し抜き、女性たちを剥いていくのです!!

そしてその戦いの最後の目的は、このランクを作りだしたボスを倒すこと。
そこに至るまでは、様々な能力を持つ超人の女性を撃退していかなくてはなりません。
流石に男たちだけでは限界がありますが、だからと言って倒すべき対象である女性の助っ人など期待できない、かと思われたのですが……!!

杉田先生ならではのセンスあふれる台詞選び、効果はともかくビジュアルはカッコいい数々の技、先生史上最大のボリュームでお送りするサービスシーンの数々……
そんな大充実の内容に加え、キャラクターの設定と言ったおまけ要素もたっぷりの本作、これから先も様々な要素で楽しませてくれそうですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!