as0
今回紹介いたしますのはこちら。

「明日ちゃんのセーラー服」第1巻 博(ひろ)先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックスより刊行です。

博先生は、08年ごろから活躍されているイラストレーター+漫画家さんです。
当初はアンソロジーコミックに参加されたり、四コマ漫画をメインにされたりしていたのですが、12年より連載を開始した「ゆめくり」でストーリーマンガも開拓。
5年間連載、ドラマCDやショートアニメになった人気作となりました。

そんな博先生が描く本作は、とある少女の日常を切り取った作品です。
とある田舎に住む、中学生になると言う微妙な時期の少女が送る日常とはどんなものなのでしょうか……?



憧れのセーラー服を着るために、蝋梅学園を志願しました!!
そう言って、元気よく学園長と先生にあいさつする少女、明日小路。
彼女は、福元幹と言う憧れのアイドルがセーラー服を着ていたことに影響され、セーラー服姿にも強いあこがれを持つようになっていました。
そんな憧れの日々の中で、たまたま見つけた母親の学生時代の写真を見つけて、衝撃を受けることとなりました。
蝋梅学園。
母の母校である、その学校の制服を着ていた母は、その憧れのセーラー服姿!!
蝋梅学園は非常にレベルの高い学校なのですが、運命的なものを感じた小路はもう蝋梅学園に行くことしか考えられません!
必死に勉強をして、ついに蝋梅学園の試験にチャレンジ!
合格すればこの春から憧れのセーラー服に身を包み、学校に通うことになるのです!!
……が、実はちょっと問題もあるのです。
小路の通っていた小学校は、その土地柄クラスメイトがずっと存在しない、と言う寂しい生活を強いられます。
そんな彼女が、新しい学校で友達をたくさん作る、と言うことなんでできるのか?
不安は募りますが……実は、そんなことよりも大きな問題があることを、その時の小路は知りませんでした。
そして……面接をした学園長たちも、小路が挨拶を終えて帰った後、その不安が現実のものにならないか懸念していたようなのです……

初めての面接、初めての入試、緊張することばかりでしたが、とにかく頑張って無事合格を果たした小路。
とうとうあこがれのセーラー服を着ることができます!
そのセーラー服はと言いますと、おうちで仕立てのお仕事をしているお母さんに作ってもらうことになっています。
それもまた、小路の夢なのですが……受験勉強がたたったのか、ちょっぴり太ってしまった体をシェイプアップし、セーラー服に見合うカッコいい姿にもならなければいけません!
さらにお母さんに当時の話を聞くと、お金持ちで上品な子が多かった、と言う情報も入ってきます。
自分と正反対じゃないか、仲良くできるかな?
口に出してしまったその不安を、お母さんは下剋上じゃ!って毎日戦う気で通ってた、と笑うのですが……小路からすれば笑い事ではありません!
お母さんみたいに強くないもん、と言う小路に、お母さんはこうアドバイス。
小路はそのままでいいんだよ、胸張って笑顔でいればね、と。

生地を扱う店で、「サージ」と言う生地を買うお母さん。
セーラーカラーやスカート、袖口に使われているあれです!
もって見ると、ずっしりとした重量が感じられます。
これが私の制服になるんだ。
そう考えると、小路は自然と笑顔になってしまいます。
続けて手にしたのは、「ギャバジン」という身頃や袖になる生地。
白にも微妙な色の違いがある、と言う中で、小路ははっきりしているからこっちがいい、と自分で選択。
さらにラインやリボンになる生地も買って……いよいよ制作に取り掛かります!

出来上がるまでの期間は、とっても長く感じられました。
お母さんが少しでも早く作り上げられるように、お手伝いなんかもする小路。
その甲斐あって、ほどなくしてセーラー服は出来上がります!!
来て見て、と差し出されたそれを、いそいそと着始める小路。
スカートをはき、トップスを着て、リボンを締めて、ソックスを履いて……
姿見で自分の姿を一応確かめた後、お母さんと妹にお披露目です。
その姿は……
as1
立派な女子中学生そのもの。
お姉ちゃんカッコいい、と妹はほめたたえ、お母さんも笑顔。
苦しいとこない?と尋ねられた小路は、うん、と頷くのですが……やがて胸からこみ上げてくるものを耐えきれず、ありがとう、と涙を流しながら感謝するのでした!

入学式がやってきました。
ですが……何だか様子がおかしいです。
今日は何かのイベントなのか、とお母さんと一緒にきょろきょろしてしまうのですが……それもそのはず。
周りの学生たち、全員……ブレザーなのです。
学園長は小路たちの格好の報告を受けこう言いました。
お母様が仕立てたんじゃ仕方ない、条件の厳しい唯一の奨学金対象者で苦労しているし、面接の時のあの表情を覚えてる?
悪いのはあの馬で言えなかった私たち。
良いじゃない、昔だけどれっきとしたうちの制服なんだから。
as2
……そう、今の蝋梅学園の制服は……ブレザー、なのです!!
学園長の計らいでセーラー服での通学は認められましたが……何と言いますか、浮きまくってしまいました。
恥ずかしさに耐えながら入学式を終え、帰ってくるなりセーラー服を脱いでベッドに突っ伏す小路。
しばらくそうしていますと、妹がご飯だよと呼びに来ました。
……話を聞いているらしい妹に、小路はこう言ってしまいました。
ブレザーだって、かわいいよね。
それを聞いた妹は、思いっきり小路のおしりを叩きました!
そして、こう叫びます!
お姉ちゃん、お母さんの作ったセーラー服嫌なの!?
お姉ちゃんかっこわるい!
……妹は、セーラー服を着た小路をカッコいいと言ってくれました。
かっこよくなりたい、と言うのは小路の願いでもあります。
それに、友達をいっぱい作りたい……一人だけセーラー服の私はきっと注目される、それはチャンスじゃないか、でもういてしまったらどうする?
でも、でも……
一人取り残された小路は、さんざん考えた末……腹の虫に負けてしまうのでした。

翌日。
小路は、セーラー服で初めての授業の日の学校に向かいました。
帰ったらいっぱいお話聞かせてね、と元気よく見送る妹ですが、お母さんは、平気かと心配している様子……
ですが、小路は振り向いて、笑顔でこう言うのです。
as3
胸張って笑顔……でしょ。
その表情にもう迷いはありません。
お母さんと妹に見送られ、いってきます、と元気よく家を出ていくのでした!!



というわけで、小路の学校生活を描く本作。
一人だけ違う制服で登校、という形になってしまった小路の登校ですが、彼女の笑顔があればだいじょうぶでしょう!
アイドルにあこがれる小路の笑顔はかわいくかっこよく、多少のことなら簡単に乗り越えてくれそうな力を感じさせてくれるのです!!
そして彼女の通う蝋梅学園の1年3組のメンバーもいい子たちばかりのようです。
早速お友達もできまして、小路の不安は解消されることになります!!
ですがそのお友達も個性豊かな子たちばかりで、いろいろと楽しい事件を待ココしてくれそうな予感……?
小路だけでなく、そんなクラスメイト達の活躍にも期待できそうですよ!!

本作の目玉は、やはり細やかに描かれる女の子たちのしぐさにあるのではないでしょうか!
ゆっくりとした時間の流れる毎日をゆったりと描くスタイルの本作ですが、そこかしこに博先生のフェチ心を感じさせる、女の子の描写がたっぷりと描かれています!
今回紹介しなかったプロローグから、なんといいますか……贅沢にページを裂いた動作がたっぷりと描かれていますし、そのあとも眼鏡の曇りを気にするシーンなどのなんてことない一連の動作や、アイドルのマネをするシーン、爪切りをするしぐさなど、それはもうじっくりと描かれております!!
小路の恥ずかしがったり喜んだり笑ったりしている姿を眺める日常ものとして楽しむもよし、博先生の確かな画力で描かれるフェチズム溢れる描写を楽しむもよし、どちらも楽しい内容になっていますよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!