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今回紹介いたしますのはこちら。

「七つの大罪」第25巻 鈴木央先生 

講談社さんのマガジンKCより刊行です。


さて、復活したメリオダスと、マーリンの活躍により、フラウドリンやグレイロードをはじめとした十戒の面々を倒すことに成功しました。
ですが、メリオダスは蘇るたびに感情を失って行き、魔神時代に戻っていってしまうとか。
かつての自分には戻りたくないと涙を流すメリオダスを、エリザベスはそっと抱き寄せるのでした。



妖精王の森にいるキングとディアンヌは、結界の張られているこの森でとりあえずの平穏を謳歌していました。
マトローナやオスローなども、この森に実を寄せているのですが……そんなあるとき、ゲラードが森の外から妙な視線を感じる、とキングに報告をしてきました。
一体それは何なのだろうか、といぶかしんでいた……はずなのですが、どうしたことでしょうか。
なぜかその場にいた全員の気分が高揚し、踊り始めてしまうのです。
そして、その中にいつの間にか……ゲラードと踊る、グロキシニアの姿が……!?
ほどなくして、全員が正気に戻ります。
今自分たちが何をしていたのか?
何かにとり憑かれていたかのように、楽しい気分にさせられていた、一同。
楽しい気分にする、と言うことに何の目的があったのか?
それは、すぐにわかることになりました。
あたりを見回すと……そこには、キングとディアンヌの姿がなかったのです!
慌てふためく一同ですが、その中でゲラードだけは……涙を流していました。
なぜ泣いているのか、ゲラード自身もわからないようです。
ですがそれは、踊らされている最中に聞いた声が原因であることは間違いなさそう。
生きていてくれたんスね。
グロキシニアのものと思われるその声を思いだし、ゲラードは……?

さあ二人とも目を覚ませ。
その声とともに、キングとディアンヌは目を覚ましました。
一体自分たちに何が起きたのか?
どうやらここは妖精王の森ではないようですが、ここはどこで、なぜここに自分たちがいるのか、一切わかりません。
うろたえているキングに、兜から聞こえるヘルブラムの声が、キングにこう告げるのです。
最悪の展開だ、と。
その声によって、キングはようやく気が付くことになります。
自分たちの目の前に、
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グロキシニアとドロールが立ちはだかっていることに!!!
この状態で逃げることはできないでしょう。
こうなればもう戦うほかありません。
キングは自分が戦うからディアンヌは逃げろと言うのですが、ディアンヌも戦う決意を固めたようです。
……が、それは二人なら勝ち目があるとか、そう言った計算からくるものではありません。
最期が君と一緒でよかった。
ディアンヌもわかっていたのです。
勝ち目などないことを……
それでも、黙って殺されてやるほどあきらめがいいわけではない二人!
先手必勝とばかりに、攻撃を仕掛けるのです””

キングは最初から全力で行けとディアンヌに檄を飛ばしながら、シャスティフォルで攻撃を仕掛けます。
その攻撃を見て、グロキシニアはまずは正解だ、死ぬ気でかかってこないと3秒も楽しめない、と一定の評価を下し、迎え撃ちます!!
そのすさまじい威力、こらえるのが精いっぱいのキング。
さらにその攻撃を受け止めても、第2第3の攻撃が襲い掛かってきて、キングはまともに迎え討つことすらできず……
これが今の限界のようっスねえ。
そんな言葉とともに、
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グロキシニアに切り裂かれてしまうのでした!!

ディアンヌも全力で攻撃を仕掛けます。
が、その攻撃をガードすらせず甘んじて受けるドロールに、傷一つ作ることができないのです。
逆にドロールが軽く放つ掌底は、体を金属化させる能力を使って防ぐことでようやく耐えられる威力。
それでもめげず、今度は大地から巨大な拳を生み出して殴りかかる大技を仕掛けるものの、ドロールはその攻撃を魔力を消失させる舞によって無効化……
ドロールは、お前はまるで理解していないようだな、とディアンヌに語りかけ……再び掌底で攻撃を仕掛けてきました!
今度の一撃はディアンヌに、体を金属化させてもなお防ぎきれない大ダメージを与え……
ディアンヌもまた、倒れてしまうのです。

完全なる実力の違いを見せつけられた二人。
ディアンヌは、大地の力をどれだけ自分の身に変換できるかという巨人族の力のあり方の理解が足りないようです。
そしてキングは、妖精王であるにもかかわらず、いまだに羽が生えていないという未熟さが見られます。
……もはや打つ手はなし、とばかりに、キングは殺すならさっさと殺せ、と強がるのですが……そこで、グロキシニアは奇妙なことを言いだすのです。
じゃ、死んでもらうっス、キミらがアタシらの期待を裏切ったら。
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今より汝らに試練を与え、あたしらを越えてもらうっス、と……!!



というわけで、キングとディアンヌに試練が与えられることになる今巻。
十戒と言う、倒さなければならない敵であるはずのグロキシニアとドロール。
ですが、巨人族と陽性族であることは明白な二人、単純な敵ではないようで。
この後与えられる試練によって、グロキシニアやドロールをはじめとした、十戒の面々、そしてゲラードなどの過去が明かされていくことに!!
不可解な試練で様々な事実を知ることになるキングとディアンヌは、その中で何を感じ、何を得るのでしょうか?
次々と明かされる過去、予想外の出来事、そして激しい戦いの連続に、読者もまた驚かされること間違いなしですよ!!

十戒たちの過去編ともいえる新シリーズが展開する今巻ですが、ここで十戒が単なる悪ではない感じの描写がされていくことになります。
以前からきな臭いものを感じさせていた女神族もここで本格的に姿を見せてきまして、いよいよ本作の全体像が明かされ始めたと言っていいでしょう!!
あのキャラクターの思いがけない姿なども明かされまして、ココから十戒編が盛り上がり、さらにそのあとの展開も見えてきます!!
これから先の展開が一層盛り上がることを感じさせるこのシリーズも必見ですよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!