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今回紹介いたしますのはこちら。

「惰性67パーセント」第3巻 紙魚丸先生 

集英社さんのヤングジャンプコミックス・ウルトラより刊行です。


さて、ぐうたら女子大生・吉澤みなみと、愉快な仲間たちの下ネタ多めな日常を描いていく本作。
今巻では一体どんなアレな出来事が巻き起こるのでしょうか……!?



ある日のことです。
吉澤は、北原に土下座を始めました。
そっとつかれた三つ指には、何やら……炎のイラストが描かれている……
と言うことはつまり、彼女は「爪に火を点す」ような状況だということのようです。
なんでも吉澤、貴重な仕送りを海外ドラマのDVDBOX購入に充ててしまったとのことで。
相変わらずな彼女ですが、北原も相変わらず素直にお金を貸してくれるような性格はしておりません。
そこで北原はこんなことを言いだすのです。
金は貸さないけど、小銭を稼ぐ方法を思いついたぞ。

海賊絶体絶命。
海賊が突っ込まれた樽に剣を刺していき、飛び出したら決着……と言う、危機一髪的なあのゲームです。
そのゲームを囲んでいるのは、いつもの四人です。
呼び出された西田と伊東は、わざわざこのために読んだのか、とあっけにとられているのですが、もちろんただ楽しむためだけに呼んだわけじゃありません。
ただの海賊絶体絶命じゃあない。
ギャンブルだっ……!
キメ顔でそう言いだす吉澤。
早速ルールの説明に入ります。
基本的にこのゲームは、一人一本ずつ剣を刺していき、海賊を飛び出させたものが「勝ち」です。
飛び出させたら負けなんじゃないのか、などと西田が異論をはさみますが、これが公式ルール。
が、ギャンブルとなれば……当然そのままプレイするだけでは運任せすぎて盛り上がりに欠けてしまいます。
そこで、吉澤が(北原に教えられて)言い出したのは、一回につき3度まで剣を刺していい、と言う追加ルール。
この追加ルール、単純に当たりやすくなるだけで毎回三本刺した方がいいような気がしてしまうのですが、そこには代償も存在します。
それは……
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脱衣。
追加で一本刺すごとに、一枚服を脱ぐ、と言うルールです!!
この暑い時期、自然と西田たちは薄着で来るでしょう。
そこであらかじめがっちり着込んでおけば、絶対的に吉澤が有利になる……!!
しかも伊東は読み切れない所がありますが、西田はもうだれもが知るムッツリスケベ。
どんな不利が自分に架せられていようとも、このルールならば100%、乗ってきます!!

やっぱり始まりました、脱衣海賊絶体絶命。
西田は頭脳をフル回転させながらゲームに挑みます。
このゲームは序盤で決着がつくことは少ない。
一回当たり当たる確率は4%強、一巡しても16%ほど。
伊っぽいで脱げる服の枚数は少ない、シャツとズボン、強引にベルトを含めてせいぜい3回。
ここぞという場面で脱がなければならないが、それは開いてもそうは変わらないはず……
そう慎重に進める決意をしたとたん、一巡目で伊東が「帽子」を脱いで2本目を指し、海賊を射出しやがりました。
思わず伊東に詰め寄る西田ですが……まあよしとしましょう。
このゲームの勝利(西田にとってのですが)は女性陣の脱衣。
脱ぐことによって勝った、と言う事実はこの後効いてくるはずなのですから……!!

第2戦。
1巡目はセオリー(あるのでしょうか?)通り、全員が一本ずつ剣を刺して何事もなく終了。
そして2巡目に……吉澤が動きを見せました!
アタシも脱いじゃおうかな……☆
その台詞に、内心ものすごい勢いで盛り上がる西田……ですが、なんと言うことでしょうか。
吉澤が脱いだのは、パーカーの下のシャツ、の下の下着……
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の下に張りつけていたニップレスだったのです!!
依然あるお店で物を買った時のおまけで手に入れたものですが、どうにもならなそうなものでも取っておくもんです。
釈然としない西田ですが、先ほどの伊東の帽子が良しとされるならばニップレスも当然OKなわけで。
吉澤はもう片方のニップレスを外し、三本目を刺していき……?

ゲームは順当な結果を出しながら進んでいきます。
脱ぐものの多い吉澤は大勝、北原は吉澤に負け分を返してもらえるからか地味にゲームを進め微負け、同じくあまりガツガツしていない伊東も微負け、そして西田は一人大負け……
もう脱ぐものもなくなってきたことですし、吉澤はそろそろお開きにしようと言いだしたのですが……ここで、西田が最後の大一番を挑んでくるのです!!
吉澤の価値分と同額の7千円をかけ、サシの勝負をしよう、と!!
もちろん西田は捨て鉢になったわけではありません。
プレイしているうちに、このおもちゃの癖のようなものを見破っていたのです。
どういうわけかこのおもちゃ、海賊の向いている方向の真横から少し時計回りにずれた位置に当たりが集中している……!!
さらにもう一つの癖を見破っていました。
剣があまり刺さっていない所に剣を差し込む、という!
そこで西田は、あたり穴と目される穴の周囲を自身の件で囲む、と言う荒業を敢行!!
気が付けば穴2つを残して吉澤の手番、と言う状況に追い込んでいたのです!!
緊張の一本を差し込んだ吉澤……ですが、海賊は飛び出しません!!
勝つためには脱がなければならず、負ければ今までの勝ち分がゼロに……
どちらにころんでも西田はある意味で勝ち、というわけです!!
やがて……吉澤は意を決し、たちあがります。
そして彼女は、なんとおパンティに手をかけ……
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さすがにマズいという伊東の声を振り切り、一気に下ろしたのでした!!
そこで西田が目撃したものは……!!



というわけで、今巻もどうしようもない物語が描かれる本作。
このお話では西田のとことんアレな部分と、吉澤のそれに負けじとアレな部分が描かれるわけですが、今巻に収録されているのはその二人のそんなところばかり!!
西田が北原を驚かせようと彼女のバイト先のメイド喫茶に行ってみれば、一人空回りしてどつぼにはまり。
吉澤が無精のあまり全衣服を洗濯機にぶち込んだところ、その洗濯機が故障して水着でコインランドリー肉亀になり。
いつもの4人で突発的な闇鍋を食うことになれば、西田は闇に乗じて吉澤の口にとんでもないものをねじ込み……
そんなもう心からくだらないお話が、これでもかと詰め込まれているのです!!

くだらない笑いが面白い本作ですが、ギャグとは言えどやっぱりエロス要素が気になる方もおられましょう。
吉澤はあんな性格ですが、なかなかなナイスなバディをしているわけですし……
そんな要望が多かったのでしょうか、紙魚丸先生の得意分野(?)ともいえる、エロス要素がガンと披露されるお話が、連載誌であるウルトラジャンプにて袋とじで掲載されました。
そのお話が、今巻の巻末で袋に閉じられず収録!!
でギャグではありますが、思わず驚愕のセクシー(?)シーンが拝めますよ!!


今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!