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今回紹介いたしますのはこちら。

「無能なナナ」第2巻 原作・るーすぼーい先生 作画・古屋庵先生 

スクウェア・エニックスさんのガンガンコミックス(B6版)より刊行です。


さて、「人類の敵」と戦うため、孤島の学園に集められた能力を持つ子供たち。
ですがその学校、実際は普通の人間に災いをもたらす可能性のある能力者を隔離するための施設だったのです。
そこにやってきたナナの目的は……能力者たちを始末すること!!
能力者たちばかりの集まるこの学園に潜入し、能力者のふりをしながら仕事を進めていくナナですが、その道のりに待っているものは……?



ナナは一つの失敗をしてしまいました。
事故に見せかけて殺した、はずの小野寺キョウヤ。
ですが彼の能力は何らかの条件付きとはいえ……「不死身」で、仕留めることに失敗。
そしてもともとナナの行動に不審なものを感じていたキョウヤは、さらにナナへの疑心を深めてしまうことになったのです。
……とはいえ、キョウヤの疑心が確信に変わるほどの致命的なミス、とまでは行かなかったのが不幸中の幸いでしょう。
ナナはより一層注意を払いながら、自身の仕事を遂行することに集中するのです。

何にせよ、問題なのはキョウヤです。
殺害に成功したナナオやヨウヘイのことも隠し通すのは難しそうですし……とにかく何とかしなければならないでしょう。
これからどうするか、とナナが試案をしておりますと、そこに騒がしく盛り上がる女子たちが入ってきました。
なんでも、小柄でショートカットの、控えめな生徒であるミチルの下駄箱にラブレターが入っていたというのです。
そのラブレターをひろげて盛り上がる彼女たち。
ナナはちらりとそれを見たものの、
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くだらないとすぐ視線を戻すのでした。
が、そんなななにミチルのほうから話しかけてきたではありませんか。
ミチルは、ナナが太ももに小さな傷をつけていることに気が付いたようで……急に、
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ぺろぺろとなめ始めたではありませんか!!
ドン引きするナナでしたが、気が付けばその傷はあとかたもなく消えています。
どうやらこの治癒能力こそが彼女のもつ「能力」のようです。
治療をすると、引き換えにミチルの寿命が縮んでしまうらしいのですが……
それでも彼女は、献身的なまでに他人の治癒に励んでいるのです。

その後ナナは、ミチルが生涯殺める可能性のある人数をチェック。
傷をいやす能力を持つだけに、善人かもしれないと思ったものの、結果は15万人以上の犠牲者を出すという結果が表示されました。
やはりナナの、能力者は皆殺し、という任務は揺るがないようです。
そうなれば、彼女の治癒能力は最大の障害になりかねません。
早いところ片づけたいものですが、キョウヤがナナの監視を続けているこの状況ではそれも困難。
そこでまず、ナナがとった行動は……

ラブレターに書いてあった、待ち合わせ場所にいるミチル。
そこにやってきたのは、ナナでした。
そしてナナは、近くの茂みを指さして、出てきてください、かっこ悪いですよ、と一声。
するとその茂みから、ラブレターで盛り上がっていた女子二人が出てきまして、あいつ人の心が読めるんだった、覚えてろよ、と言い残して去っていったのです。

あのラブレターは、あの女子二人の仕込んだ悪戯だったのです。
ナナは心が読めたからそれを察知できた、とミチルには告げたのですが、もちろん本当は彼女の洞察力で察知していました。
ラブレターには斜めに文字を追っていくと、ミチルはアホ、という隠しメッセージが入っていまして、ナナはそれに立った一瞥する間に気が付いていたのです。
騙されたことを知ったミチルは、友達だと思っていたのに、と涙をこぼし……
ナナはそんなミチルに、空気を読まずにズケズケとすみません、私も足を治してもらいましたし、良ければこれからご飯でも食べに行きませんか、と持ち掛け……!
ミチルはぱあっとその表情を明るくし、ついていきます、と笑ったのでした。

二人はすっかりなくよくなりました。
……もちろん、表面的に、ですが。
ナナはずっと仲良く談笑していると見せかけて彼女の能力を探っていたのです。
彼女の力は、なめることによって皮膚や筋肉の損傷どころか、流れ出た血液まで修復してしまう凄いものでした。
自分自身にも使えるものの、なめると言うところがネックになり、舌が届く範囲しか治癒できないようです。
と言うことは、やるならば背中からやるしかないでしょう。
早速外に出ようとするものの、そこにはキョウヤが張り込み中。
そこから出ることはあきらめ……
大きな音楽を流して、気が付かれないように窓から外に出たのです!!
が、さすがにキョウヤは鋭く、それを察知して奈菜を追いかけていきます。
ナナはまっすぐミチルの部屋に行き、そしていきなりの来訪に驚くミチルにこう叫ぶのです。
逃げて、「人類の敵」が!!
そう言って窓のほうを指さしたのです!!
思わずそちらを振り向くミチル!!
そして、
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背中を向けたミチルの背後に、斬りを振り上げたナナが迫り……!!



というわけで、着々と任務の遂行を目指すナナ。
とりあえず標的を、不死身を打ち破る手段が見つからないキョウヤから、治癒能力を持つミチルへと改めたようです。
ですが、ここでミチルを殺めることに成功したとしても、キョウヤが嗅ぎまわっている以上自らの首を絞めることになりかねません。
慎重に事を進めてきたナナですが、ココでのこの行動は吉と出るのか、凶と出るのか?
この後も驚きの展開が待っているのです!!

そして更なる別の能力者との戦いも描かれます!
この後戦うことになるのは、「未来予知」の能力者と、「ネクロマンシー」、「怪力」の能力者。
果たしてナナはそれらにどんな方法で戦いを挑むのでしょうか。
キョウヤの監視を逃れ、他の生徒たちにも自分が犯人であると気付かれずに始末を終えることができるのでしょうか。
緊迫の展開は続きます!!

そして気になってくるのは、ナナが頼っている殺害人数予想。
ナナは人類のためだと思い込んで、その指示通り能力者を殺しているわけですが……
なにせるーすぼーい先生ですから、ナナを送り込んできた組織こそが真の悪で、能力者の殺害予想人数と言うのが完全にでまかせだということもあるかもしれません!!
能力者の中にも善人がいて、ナナがの神仏に触れていくうちに組織のおかしさに気が付く、と言う展開があるかもしれませんし……目先の戦いだけでなく、その後のことも気になってしまいますね!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!