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今回紹介いたしますのはこちら。

「まどからマドカちゃん」第1巻 福田泰宏先生 

講談社さんのモーニングKCより刊行です。


さて、「最強少女さゆり」の福田やすひろ先生が、名前を漢字表記に改めての発表となった最新作である本作。
その2年間の間には今でも続く闘病生活漫画をwebで発表するなど、大変な日々を過ごされていたようですが……同人イベントで講談社さんの新人持ち込み企画で本作が優秀賞を受賞!
めでたくモーニングにて本作の連載が始まり、そして単行本刊行となりました!!
そんな本作ですが、その内容はタイトルが示す通りのものでして。
まどからマドカちゃんがいろいろなことをするわけですが、そのいろいろさがもう、すごいわけです!



突然の雨に降られ、急遽見知らぬおうちの軒先で雨宿りをする小田君。
すると突然、そのおうちの窓が派手な音を立てて開いたではありませんか!
その音に驚いて振り向きますと……
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後ろで髪の毛をまとめた女性……マドカちゃんが、口に加えた煙草に火をつけようとしてます。
やがて、小田君に気が付くマドカちゃん。
小田君は愛想笑いを浮かべながら、どうも、お邪魔してます、とマドカちゃんに頭を下げるのですが……
それを見たマドカちゃん、ぴしゃんと窓を閉め、さっとカーテンまで閉めてしまったではありませんか!
その態度に、まさか通報とかされないよな、とおびえてしまう小田君。
ですが彼女はそういうつもりはなさそうです。
カーテンの隙間から手だけにゅっとつきだし、小田君に見えるように貼られた貼り紙からうかがえました。
「しばらくお待ちください。マドカより」。
……お待ちください、と言われても……
小田君はまだこの後仕事もありますし、のんびり待っている時間などないんですが……
とはいえ、雨はまだ降りしきっております。
じっくり待つつもりはありませんが、それでも雨が止むのを待っている間に……彼女の準備が整ったようです。
再び、スパーンと派手な音を立てて開く窓!!
するとそこには、
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新鮮な魚介の並んだ冷蔵機能付きのショーウィンドウが用意され、板前チックなルックに身を包んだマドカちゃんがいるではありませんか!!
しかも傍らには、「マドカ寿司 本日開店」と書かれた看板が用意されております!
まさか彼女、このためにお待ちくださいという貼り紙を貼ったのでしょうか?
マドカちゃんはと言いますと、「なに握りやしょう?」とでも言いたげな表情で小田君を見てくるばかり。
軒先を借りていることもあって、無視するのもなんだか後味が悪い気持ちを抱えることになりそう。
やむなく、マグロを注文してみますと……
あいよ、とばかりに柏手を打ち、すぐさまマグロを握ってくれました。
……見た目は、普通です。
が、見知らぬ女性がいきなり開店させたお店で出した寿司……口に運ぶのは、結構な勇気が必要です!!
視線が注がれる中……意を決し、口に放り込む小田君!!
その味は……抜群でした!!
驚愕する小田君ですが、あたぼーよ!とでも言いたげなマドカちゃんの表情には突っ込まざるを得ません。
そんな表情は気になるものの、とにかくこの寿司の旨さは本物。
その辺のお寿司屋さんのレベルを凌駕していると言ってもいいでしょう!
思わず小田君は、さらにイカを注文してしまうのでした!!

思いもよらぬお寿司屋さんの登場に、舌鼓を打っていますと、いつの間にか雨は上がっています。
お寿司のおかげですっかり忘れておりましたが、そろそろ行かないと遅刻してしまいます!!
ごちそうさまと言い残してさっと店(?)を後にしようとする小田君。
ですがマドカちゃんは、そんな小田君のカタをとんとんと叩くのです。
振り向けば、そこで差し出されていたのは……伝票!!
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え、お金取るの!?とまたまたびっくりさせられる小田君、そんな小田君をゴミでも見るかのような冷たい目で見つめるマドカちゃん……!
一体いくら請求されてしまうのでしょう。
恐る恐る価格を見てみますと……そこにかかれていたのは、マグロ108円、イカ108円、合計216円の大変リーズナブルなものでした。
今度は逆の意味でびっくりしてお金を払う小田君だったのですが……
彼女との奇妙な関係は、ここからはじまることとなるのでした!!



というわけで、勢いよく窓を開く音とともに現れる、マドカちゃんとそれに翻弄される小田君のお話を描いていく本作。
この後もマドカちゃんと小田君のやり取りが描かれていくわけですが、舞台はいつも小田君がマドカちゃんのいる窓を覗き込む形になっております。
なってはいるのですが、不思議なことに毎回で会うたびにマドカちゃんの窓の中はその様子を変えていくのです!!
あるときは射的場、あるときは病院、あるときは茶室……ときにはそんなお色直しでは説明できないほど奇抜なものになっていまして、桜の木が生えていたり、ばっちりお魚のいる釣り堀が用意されていたりと、次々に驚かせる舞台を用意してくれるのです!
さらにその舞台にふさわしい、コスプレをしてくれるマドカちゃん自身にも注目したいところ。
様々な衣装に身を包んだ、可愛くもセクシーなマドカちゃんの、妙に玄人はだしな様々なテクと、そのテクとは裏腹な天然なところが楽しい彼女の行動がたっぷり楽しめますよ!!

ちなみに本作、最近はやり始めた単行本1冊分連載をしてみて、その単行本の売り上げ次第でその後の連載が決定するスタイルのようです。
このスタイルの作品で、第2巻が結局でなかった作品の数も数多……
これから先のマドカちゃんのあれこれをもっと楽しむためにも、ご興味が出た方はぜひとも単行本をお買い求めください!!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!