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今回紹介いたしますのはこちら。

「鮫島、最後の十五日」第12巻 佐藤タカヒロ先生 

秋田書店さんの少年チャンピオン・コミックスより刊行です。


さて、気迫を復活させた闘海丸との激戦に挑み、見事打ち倒して見せた鯉太郎。
これで白星は初日からずらりと9つ並び、優勝争いを演じていると言ってもいい状況になっています!
が、鯉太郎の体はすでに限界を超えていて。
本人もうすうすとそれを感じてはいるのでしょうが、相撲を愛する鯉太郎はそれでも全力で土俵に向き合うのです。
そんな鯉太郎の兄弟子である白水は、大関・天鳳との戦いに挑んでいました。
部屋頭としての力を見せようとする白水でしたが、天鳳の実力は相当なもので……?



白水は得意のゴリラ張り手で天鳳を打ち倒そうと思い切りよくつっかけました。
その張り手の威力は確かに相当なもの。
並みの力士ならばたやすく体勢を崩し、そのまま押し出すことも難しくないでしょう。
ですが相手は大関と言う綱に最も近い地位にまで上り詰めた、並みどころではない力を持つ天鳳。
天鳳は白水のマネをして、ゴリラ張り手を繰り出してきたのです。
その直撃を食らった白水は、逆にふっとばされてしまいます。
とんでもない威力の張り手をもらい、意識を飛ばしてしまいそうになる白水ですが……そこで、審判として土俵際に座っていた仁王が立ち上がり、バカヤローが!!と叫んだではありませんか!!
当然審判がそんな行動をとることなど許されているはずもありません。
お客さんも他の審判たちからも何してんだという言葉が飛ぶのですが……その仁王の表情は、怒りながらもどこか悲痛なものを感じさせるもので……
白水はその声で、意識を踏みとどまらせます。
わかってるよ、今のバカヤローは、悲しんでるバカヤローだ。
終われるか、あんな顔させたままで終われるか!!
白水は気合だけでふたたびゴリラ張り手で反撃を試みるのですが……
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またも天鳳のゴリラ張り手で迎撃されてしまうのです!!

……仁王も、白水の気持ちはわかっていました。
白水は、必死に部屋頭だった当時の仁王を真似ようとしている。
仁王を目標として、鯉太郎や常松に頼られる存在になろうとしている。
部屋頭の大変さは、経験者である仁王もよく知っていますし、それをやろうとしている白水をほめてやりたいとも思っているのです。
が、仁王はそこで褒めてはいけないとも思っていました。
仁王は、白水の才能を認めているのです。
仁王のマネをして、仁王の代わりになる、では足りない。
白水は、必ず仁王を越えていく力を秘めている……!!
思わず仁王は再び叫んでしまいました。
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おめーはおめーで良いんだバカヤローが!!
そう、白水に求められているのは、仁王のような立派な部屋頭、と言う人物像ではありません。
白水と言う頼れる部屋頭なのです!!
白水は再び踏みとどまり……にやりと笑いました。
バカヤローバカヤロー本当うるせーよ。
しっかり見てろよ、バカヤロー!!

白水が踏みとどまったのを見て、天鳳は笑います。
高すぎる壁である横綱・泡影の存在のせいもあり、天鳳は大関の地位から脱することができませんでした。
その焦りからか、相撲を楽しむことがなかなかできなかったのですが……
白水の不屈の姿を見て、その楽しさがよみがえってきたようです!!
楽しそうにゴリラ張り手で更なる攻めを見せてくる天鳳!!
白水はそれを耐えるのに精いっぱいで、手も足も出ない……と思われたその時です!!
白水の右手が鋭く動き……
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細かい張り手、コゴリラ張り手が繰り出されたのは!!
一撃必殺のゴリラ張り手、会心の一撃が出れば天鳳でも倒せるかもしれません。
ですがいつ出せるかわからないその会心の一撃を待って大振りを繰り返すよりは、鋭く回転の速い張り手をちまちま当てていった方が勝率が上がってくるはず。
白水は今まで、かっこいい仁王の姿を追うあまり、その豪快な一撃ばかりを狙っていました。
ですがここにきて、ようやくそのちんけなプライドを捨てることができたようで……!!
矢継ぎ早に繰り出されるコゴリラ張り手は確実に天鳳を捕え……
このまま白水が天鳳を押し出すことができるのでしょうか!?
それとも……!!



というわけで、白水と天鳳の戦いが決着する今巻。
今までカッコいい所と、それ以上のかっこ悪いところを見せてきた白水。
おそらくこの戦いが、このバチバチシリーズにおける白水の最終章となるのでしょう。
一皮むけることのできた白水ですが、大関の力はそれだけではこえられません。
一皮むけたその先のさらなる境地に踏み込み、大関を倒すことができるのでしょうか!!
白熱の戦い、まさかすぎる結果が待っております!!
さらにこの戦いで調子づいた白水は、ある決心をします。
その決心は正直言い増して、鯉太郎たちをうろたえさせまくるのですが……
こちらの行く末も必見です!!

さらにこの後、今度は常松の物語が幕を開けることに。
こちらも常松の物語の完結編となるのか、入門直後のあの不遜だったころのエピソードを交えながら進めていくことになります。
同時に鯉太郎の10日目の戦いも進んでいくのですが、このお話も見流せない内容となっていますよ!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!