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今回紹介いたしますのはこちら。

「新・血潜り林檎と金魚鉢男」第2巻 阿部洋一先生 

アース・スターエンターテイメントさんの、アース・スターコミックスより刊行です。


さて、金魚鉢男を直接やってしまえばいい、と過激な行動に出た問題児血潜り・石榴。
昊介や林檎たちは、石榴の暴走を止めるために奔走し、辛くも石榴の金魚鉢男召喚を食い止めた……かに思えた最後の最後で、石榴のもくろみ通り金魚鉢男は現れてしまったのでした!!



石榴の目的はあくまで金魚鉢男の物理的な撃退。
金魚鉢男の登場に固まってしまった昊介や、金魚鉢男の呼び出しに利用された滝口にフルフェイスのヘルメットを投げ渡しました。
金魚鉢男の水鉄砲を浴びると、丘の上でも溺れてしまう。
それを防ぐためのヘルメットを、石榴はいち早く装着。
金魚鉢男を呼び出す餌にされた吉田はいまだ気絶したままですが、石榴はそいつを金魚にはさせない、と宣言。
あいつを必ずぶっ殺す、とざくろは金魚鉢男のほうを振り向くのですが……
いつの間にか、金魚鉢男は昊介のすぐそばまで移動していました!!
慌ててヘルメットをかぶろうとする昊介でしたが、もう間に合いません。
金魚鉢男の水鉄砲は昊介の顔面を直撃、あっという間に溺れさせられてしまうのでした。
石榴は舌打ちしながら駆けだします。
手にした釘バットで、金魚鉢男の頭の金魚鉢をカチ割る!!
もはやここまでくれば作戦などありません!
雄たけびを上げながら突進する石榴に、金魚鉢男は水鉄砲で応戦します。
が、水鉄砲はフルフェイスヘルメットで無効化!!
効かねえっての、と勝利の笑いとともに一気に距離を詰め、釘バットを振りかざす石榴!
すると金魚鉢男は水鉄砲を投げ捨て、おもむろに懐から釘抜きを取り出します。
そして、石榴の振り下ろした釘バットを受け止め……ものすごい速さで、釘バットの釘を一本一本引き抜いていくのです!!
瞬く間に釘バットは釘をすべて抜かれ、穴だらけのただのバットに。
そして今度は釘抜きの逆側についている金づちで石榴のフルフェイスのヘルメットを思いっきり叩いたのです!!
ヘルメットをしていたため大きなダメージは受けませんでしたが、それでも石榴の意識は一瞬奪われてしまいます。
金魚鉢男は釣竿を取り出し、そのさおについた針で吉田の襟をキャッチ!
瞬く間に捕獲してしまったのです!!
襟をつかまれ、もはや吉田は全体絶命と言っていい状況に陥ってしまいました。
金魚鉢男の金魚鉢の中の金魚は、その大きな瞳で吉田をにらみつけています。
あまりの恐怖に、吉田はもう何一つ動くことができません。
滝口がやめてと走り寄り、溺れさせられている昊介ももがきながら何とか距離を詰めていくのですが……もう、間に合わなそうです。
ペタペタとひれで金魚鉢の壁をよじ登り、そしてズロォとその淵から身を乗り出す金魚。
何を映しているのか、何を考えているのか一切察知できないその瞳のまま、金魚は鋭い牙の生えそろった口をゆっくりと開き、吉田に襲い掛かります!!!
……が。
その時、金魚鉢男の背後で、石榴が立ち上がっていました。
フルフェイスヘルメットを脱ぎ捨て、スク水の懐から大きな弓と……滝口の銛を取り出します。
そして銛を矢のようにして番え……そして、放ったのです!!
銛は昊介の目の前を通り過ぎ、まっすぐ、金魚鉢男のほうへと飛んで行きます。
昊介が、滝口が、そして石榴が固唾をのんで見守る中、その銛は……金魚鉢男の
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金魚鉢を貫いたのです!!

ガシャン、と言う小さな音を立てて割れた金魚鉢。
にやりと笑う石榴の表情をうかがう力は、もうその金魚にはなさそうです。
苦しそうにパクパクと口を開け示したかと思うと、やがて金魚は力なく金魚鉢から零れ落ち、たんぼの水の中へと消えていきました。
……倒した、のでしょうか?
あまりにもあっけなさすぎる金魚鉢男の最後を、信じられないとでもいうような表情で見つめる一同。
石榴は昊介を助けた後、一人にやにやしながら悦に入るのです。
約束通りお前の友達は無事だぜ。
三田佳代、ぶっ殺したぞ金魚鉢男。
ちゃんと殺せるじゃんかよぉ、なぁ、お前。
……金魚鉢男は、動きません。
ただ、ぽたぽたと割れた金魚鉢から、金魚鉢を満たしていた液体がしたたり落ちるだけ。
その何とも言いようのない状況は、しばらく静寂とともに続いたのですが……
そこで、吉田が気が付くのです。
血!?
金魚鉢男の金魚鉢からしたたり落ちる液体は、いつの間にか血のように真っ赤な液体に代わっていました。
そして、金魚鉢男の体を中心に、拡がっていた田んぼの水が一気に真っ赤に染まっていくのです!!
いつしか周りの田んぼの水はすべて赤く染まり、そしてその中央には
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不気味な顔が映し出されていて……!!

……最初は、滝口でした。
真っ赤な水から腕が伸び、滝口は中に引きずり込まれます。
次に、吉田が滝口の名を呼ぶ暇すらなく水の中へ。
これは、失敗、か?
そうつぶやいた石榴、そして昊介が最後に取りこまれ……

遅れて現場にたどり着いた翠花と苺は、そこでとんでもないものを見ることになります。
猛烈な勢いで荒れ狂い、波立つ赤い水。
それがどんどんと量を増やしていくさまを。
そして、巨大な人型のようになっていくのを……!!
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翠花は思わず漏らします。
こりゃ、やっちゃったらダメなやつだったんじゃ……
何も言わず、振り返りもしない苺。
その様子が、翠花の言葉が正しいことを裏付けています。
……果たして、昊介たちは、この街はどうなってしまうのでしょうか……



というわけで、クライマックスを迎える本作。
1年以上ぶりの刊行となる今巻で、物語は怒涛の急展開となり、そして一気に完結へと突き進んでいくのです!!
この後、金魚鉢男を巡る様々な謎が明らかになってきます。
血潜りを襲撃していた事件の黒幕。
金魚鉢男の体液があふれ出た後の街の状態。
金魚鉢男の金魚鉢の中にいた金魚の正体。
そして……林檎の、あまりにも衝撃的な事実。
様々な出来事が明かされ、そして本作の中で最も激しく、凄惨なバトルが繰り広げられていきます。
このとんでもない事件を集約させるカギは、ほかならぬ林檎。
そしてその林檎に取って最も大事な存在になっていたのが、昊介で……
予想を超えてくるバトルの後、最後にやってくる圧倒的盛り上がりはまさに必見!!
そして、阿部先生らしいともいえる切なくも暖かいフィナーレも胸に迫るものを感じさせてくれることでしょう!!
独自の世界観が最後まで印象に残る本作、その最後のシーンも印象深いものとなっているのです!!



今回はこんなところで!
さぁ、本屋さんに急ぎましょう!!